リーグの傾向値を探る

得点が106.3点から110.6点に増えました。

少し数字を観てみましょう。ちなみにリーグ平均の数字はバスケットボールリファレンスから持ってきているので、NBAスタッツとは微妙に違う感じだったりします。レーティングが高めの印象。

〇リーグ全体のスタッツ変化

平均得点 106.3→110.6

ペース 97.3→100.2

レーティング 108.6→109.6

今シーズンは平均得点が4.3点増え、オフェンス志向が高まっています。それはペースも2.9回早くなった事が最も大きな要因です。益々高速化したということですが、ランニングゲームの問題よりもルール改正が大きく関与しています。

オフェンスリバウンド取った後が14秒になったことで自然と早くなりました。以前にした予想ではざっくりと+2.4回のペースアップと予想したので、各チームがランニングゲームを志向した以上の理由がここにあります。加えてバックスやホーネッツみたいな戦術変化チームがいることを考えればまぁそんなものかな。スローダウンしたチームはないよね。

オフェンスリバウンドを取った後は14秒

一方でレーティングも1.0向上しています。レーティングは100ポゼッション辺りの得点なので、ペースアップだけでなく平均得点が1点上がったことになるわけで、オフェンス力の向上が出ています。細かいスタッツの変化をみると

〇スタッツ変化

EFG 52.1% → 52.0%

ターンオーバー率 13.0% → 12.7%

オフェンスリバウンド率 22.3% → 23.2%

3Pシュートは今シーズンも少し増えましたが、EFGは上がっていないのであまり意味はありません。なお3Pの確率が36.2%→35.2%と1%も下がっているので、今後EFGは向上するかもしれません。ちなみにオフェンスリバウンド率は向上しましたが、史上2番目に低い数字です。

オフェンスレーティングが1.0向上した理由は、

・ターンオーバーが0.3減り

・オフェンスリバウンドが0.9増えた

事に由来します。簡単に言えばシュートを打つ機会が増えた事になります。ざっくりいえば100回のオフェンスあたり0.7本~0.8本くらいシュートアテンプトが増えました。それが52%の確率で2点になるので

0.75本×52%×2点

でおおよそ0.8点増えることになります。まぁ何となくそれくらいかって感じですね。というわけで今シーズンの傾向は

・ターンオーバーが減り

・オフェンスリバウンドが増えた

という2点になります。それは良いのですが試合を観ている限りはターンオーバーが減ったイメージがないのでした。まあ0.3で意識するのは難しい。

 

〇フリースロー数 21.7→23.7

もうひとつの特徴がフリースロー数の増加です。フリースローが多くて嫌になってしまいますが、実は昨シーズンはNBA史上で最もフリースローが少なかったらしいです。55-56シーズンなんか平均38本も打っています。ブルズのスリーピートあたりで27本、レイカーズのスリーピートあたりで25本、それが11-12シーズンに初めて23本を下回りました。昨シーズンからNBAを見はじめた管理人からすると、今でも多すぎて退屈なときがあるのに、ちょっと信じられないね。退屈な試合だっただろうな。

それはさておき、試合のペースアップを上回るくらいフリースローが多い理由もルール改正なわけですが、ひょっとしてターンオーバー率の低下はフリースローが増えたからなのかもしれません。

 

◉個別チームの傾向

これらの傾向の中で気になるチームを探してみましょう。ターンオーバー率の低いチームにはスパーズやホーネッツというお馴染みのチームが並びますが、ニューカマーとしては

セルティックス 14.4% → 13.1%

マジック 14.7% → 13.7%

ウィザーズ 14.8% → 13.6%

ホーネッツのHCだったクリフォードが新HCになったマジックは分かる気がしますが、セルティックスとウィザーズという不調の2チームが加わるのは面白い。ミスを嫌うということがオフェンス的に意味があるのかどうかを考えさせられます。

とはいえ昨シーズン1位だったマブスは逆に急降下していていてリーグで3番目に悪い16.8%になっています。悪くなるのはやっぱりダメみたいな雰囲気ですが、まぁでもマブスの成績は向上しているわけだし。

 

〇フリースロー数の変化

セルティックス 20.7 → 20.1

マジック 20.5 → 18.2

ウィザーズ 21.8 → 28.4

マブス 18.7 → 26.1

うーん、やっぱりこう観ると単独チームで考えれば、ターンオーバーとは関係なさそうだ。ウィザーズとマブスが真逆を進んでいます。仮説は実証されず。そしてこの両チームが増えた理由ってジョーダンとハワードの気がしてきますね。

 

一方でオフェンスリバウンドの件は極めて特徴的

〇オフェンスリバウンド率30%オーバーのチーム

昨シーズン:サンダー、ナゲッツ

今シーズン:サンダー、ナゲッツペリカンズ、ヒート、ニックス、ピストンズ、ブレイザーズ、ネッツ

こちらは面白い傾向が出ています。リーグ全体では1%しか向上していないのに、チーム別に観ると著しく増やしたチームが多く出てきました。昨シーズンは3位のニックスで28.9%だったのが、30%を超えるチームが6チームも増えています。それだけ重要視しているわけです。

 

〇オフェンスリバウンド率24%未満のチーム

昨シーズン:マブス

今シーズン:サンズ、ブルズ、グリズリーズ、ホークス

一方で取れないチームが明確になってきたことも挙げられます。1チームだけ首位争いのチームが混じっているのは迷惑なのですが、基本的にオフェンスリバウンドが取れないチームは弱いチームという傾向に。グリズリーズは例外バスケをしていると考えると、展開が早くなりシュートミスの絶対数が増えるので、オフェンスリバウンドを重視するチームが増えたのかもしれません。上記の30%以上のチームで検討してみましょう。

 

ペリカンズ 24.0%→31.3%

ジャンプアップしたペリカンズですが、当然大きいのはランドルの存在。ADの数字も伸びていますが、カズンズとのツインタワーから、ミロティッチも加えたトリオになり、試合を通してリバウンドへの参加が増えた事が大きそうです。

その意味ではペリカンズは戦略としてインサイドを強化したチームなので、当然の流れでもあります。

 

ヒート 26.1%→30.9%

ヒートの場合はホワイトサイドのプレータイムが少し伸びたことと、マグルーダー、ウィンスローがスターターになり、この2人がそこそこ取れることが大きく関与していそうです。個人の小さな差がチームの大きな差になったわけですが、単純にあまりにもシュートが外れるから飛びこむ習慣がついたのかも。

ヒートは全体が意識することで数字を伸ばしたわけですが、偶然なんじゃないかと疑っているのでした。PFをスターターから外したらオフェンスリバウンドが増えたなんて。

 

ニックス 28.9%→30.8%

ニックスはカンターを中心にセンター陣は元々強かったので昨シーズンも3位ですが、ミッチェル・ロビンソンとバーンレイのコンビがとれるので試合を通して確保するように。特定の選手に任せる形は変わりませんが、純粋に強い選手を重用しています。

ニックスはポルジンギスもあまり強くなかったので、選手の質の差で向上したことになります。特にポルジンギスからバーンレイが大きいかな。

 

ピストンズ 26.9%→30.8%

グリフィンは弱いのであまり関係なく、ドラモンドが異常というのがピストンズ。個人の調子が大きい。パチュリアも頑張っているのだけど、モアランドも獲得率が高かったのでした。いずれにしてもゴール下専門家を必ず起用したいHC交代の意向が感じられます。

ピストンズは戦術的に重要視するようになった。戦術ドラモンド。

 

ブレイザーズ 27.9%→30.1%

ブレイザーズは超強かったエド・デイビスがいなくなって、ハークレスもケガという事情もありヌルキッチが超強くなったのですが、正直いって謎。なんでこんなに高くなったのかよくわからないのでした。ロングリバウンドを確保するからかな。ブレイザーズは今度注目してみましょう。

 

ネッツ 25.1%→30.0%

エド・デイビスの獲得が理由。ジャレット・アレンとの交代で出てくる選手がRHJだったりするチームなので、ノーセンターが頻繁にあり、これまでは弱い時間がハッキリしていましたが、今シーズン加えたのはフィジカル系の選手が多く、明確にリバウンドとディフェンスに力をいれています。

 

ブレイザーズはよくわかりませんが、他のチームはわりと狙ってオフェンスリバウンドに力を入れた気がします。ネッツはセンター1人が頑張るので、そこには強い選手をいれたいわけです。ニックスも似たような部分があります。

ピストンズとペリカンズはPFタイプを必ず起用し、ビッグマンの重要性を使いたいチーム。なお、ピストンズはFG%が悪いからオフェンスはドラモンドのフォローに託している一面があります。ヒートは全員が頑張りましょうタイプなので、評価が難しく、ちょっとした偶然かもしれません。ただガード/フォワードだけどリバウンドの強いタイプを選んでもいます。

 

スモールラインナップの組み方は様々になってきましたし、インサイドしか担当しないPFは絶滅危惧種になっています。そこで3&D&Rが大切になってきましたが、もっと言えばセンターはインサイドが広いのだからオフェンスリバウンドを拾いまくれ!みたいな部分もあります。

管理人がネッツをお気に入りな所はわかりやすくそういうトレンドを攻めてくるところ。展開が早くなり、機動力系の選手が重宝され、ダイエットが流行した結果、今度はフィジカルの強い選手が輝くシーンが増えてきたわけです。それは1チームだけでなく複数のチームが取り入れており、オフェンスリバウンドを強く意識するチームは増加傾向にあります。置いて行かれると苦しくなるのかどうかは微妙。

4シーズン前までは30%を超えるチームなんて珍しくなかったので、少しだけ時間が巻き戻されてきているわけですが、その中身は全く違うのでした。ビッグマンはとっても重要だけど、1人では対処しきれなくなってきたね。

 

 

リーグの傾向値を探る” への10件のフィードバック

  1. WHYNOTさんが昨シーズンからNBA見始めた事に驚きです。良かったら過去の分析も見てみたいです、2010年辺りとか。自分はその辺りから見るようになったので、その当時と比べるとここ1~2年はFT減ってきて見やすいって印象です。今シーズンの笛加減はあまり納得いかないというか、馴れない感じではありますが。

    1. BSで月1~2試合くらいは観ていましたよ。ちゃんと観るようになったのが昨シーズンってだけで。
      今シーズンのコールも慣れてきたのか、レフリーもコールしなくなってきたのか、そんなに気にならなくなってきました。
      ただ逆に突然フィジカルファイトが始まるのは納得いかない面がありますね。

      NBA見過ぎて自分がレフリーやったときに、コールの基準がわからなくなっています。

  2. マブス、去年のターンオーバー率は良いですが、攻めあぐねてプルアップとかターンオーバー以外の悪い攻め方が多く、決して誇れる数値ではないですね。
    デアンドレ効果でフリースローが多くなるのは想定内でしたが、良く決まるのは想定外過ぎて困惑しています。

    1. まぁマブスはミスしていないのではなく、シュートが適当なだけ。マシューズとか打ちまくるけどさ。

      テクニカルの時のシューターを任せるとかユーモアまで口にし出していますね。

  3. ブレーザースは簡単です。ヌルキッチのレイアップが下手過ぎて、イージーを外して自分でオフェンスリバウンドを取るの繰り返しがあまりにも多いからです。得点力に影響はありません。

    1. いや、ヌルキッチが外すのは昨シーズンも同じでしょ!
      さらに外すエド・デイビスがいなくなっただけに!

      1. ヌルキッチ昨シーズンは平均2.4のOFRが今シーズンは4.0で、TOTALの189が19試合ですでに76だからね。4倍したら軽く300超えますよ。

        1. 今のヌルキッチはオフェンスリバウンドの14%を抑えているらしく、恐ろしい数字なんですが、理由がよくわかんないです。

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