2018/11/22 シクサーズvsペリカンズ

エンビートの方がかなり大きいよね

気がついたら勝率が良くなっている両チーム。ペリカンズはペイトンの離脱でバランス悪くなったけど、クリッパーズで役割がなくなったウェスリー・ジョンソンをもらってスターターSFに、1つずつポジションがずれてムーアSG、ホリデーPGになったことでムーアのアテンプトが増えて良くなってきました。今シーズンもえぐすぎるムーア。

〇イートワン・ムーア

16.1点

FG57%

3P49%

EFG64%

開幕から4連勝のあとで5連敗し、そこから6勝1敗。だからペリカンズはフルメンバーだと、とっても強いし、だからとって信用してはいけない。

一方でシクサーズは3連勝中。お得意様のホーネッツに勝ったことで印象度が強いけど2勝1敗くらいのペースで順調に勝っています。まぁそんなものでしょって感じです。なおホームだと9戦全勝ということで内弁慶なんだけど、ホームでしっかり勝って50勝ペースなら、それで良いじゃんって思います。またもフルツが肩が痛いというメンタルっぽい雰囲気で離脱したのは、むしろ勝率的には良い話になりそうな切なさ。

 

◉+ミロティッチ

エンビート関連で順調なスタートを切るシクサーズ。はじめの3Pが決まると強いよね。シモンズのカットプレーへのアシスト、ポストアップから&ワンと絶好調で守ってもゴール下を塞いでいきます。シモンズもADの余計なハンドリングをスティールして速攻ダンク。要するにバトラーが目立たないスタートはシクサーズっぽい。エンビートがベンチに下がると、いつも通りのスピードアップになってまたもシモンズのダンクと快調な感じに。

ペリカンズはホリデーがインサイドまで行ってはミスっぽい感じに。スピードのままフィニッシュ出来ないとシモンズとバトラーが襲いかかってくるよ。ADもゴール下でパスを貰ってはシュートを外していきます。これがシクサーズがホームで強い理由かな。ゴール下のフィジカルで全然ファールコールされない。

エンビートがいなければゴール下がとっても弱いはずのシクサーズとランドル+ADでとっても強いはずのペリカンズなのに、そこでの得点が伸びず、シュミットの3Pが2本決まったので早々に15点リードになります。

 

ランドル+ミロティッチになると意外にもミロティッチの方のインサイドプレーが活き始めてペリカンズも得点が取れるように。ADにしろランドルにしろミロティッチとの方がやりやすく、ミロティッチはADだと3P決め、ランドルだとローポスト利用が上手いってのは面白いね。まぁムスカラが相手という事情なのかな。

しかしシクサーズもマッコネルのコーナー3Pも決まって譲らず。フルツならないシュートということでベンチで何を思うのか。そしてマッコネルが登場すると会場大喝采なのね。1Qはシクサーズの大量リードでホームでの強さとペリカンズの覇気のなさから、このまま終わりそうな匂いだ。

 

◉シモンズ&バトラー

ペリカンズがなかなか面白くなってきたのは、殆どのプレーをランドルが始めて完結するようになってから。自分でボール運んでミスしたり、シュート決めたり。周囲はサポートに回る。マークがエンビートなのでアウトサイドまでついてこないし、ボールへのプレッシャーがないからシクサーズのチームデイフェンスが機能しなくなります。そこにミロティッチのシュートも加わって、ほぼ2人でやっている。そして2人でやっていると段々、他の選手へのマークも緩くなってきたので、そこからホリデーが連続アタックにダリウス・ミラーの3Pで反撃することに。

シクサーズが苦しかったのは、オフェンス面はマッコネルのパッシングゲームで上手く行っていたけど、レディックとコルクマズもいたのでフィジカルに守れなかった事。選手の合わせ方に失敗した感じかな。バトラーかシモンズのどちらかをコートに残せば良いと思うけど、どうもそっちのコンビを優先しているよね。コンビとしての機能性を感じたことはないけど。

ADが出てくるとちょっとリズムが悪くなり、というか負担軽減なのかエンビートのマークがミロティッチで苦しそうなんだ。それでもホリデーがスティールして速攻になり、3Pも続けて決まり2Q開始4分で11点を縮めてしまいます。堪らずバトラーとシモンズが登場。

 

チャンドラーがドライブレイアップを決めていきオフェンスは問題の小さいシクサーズ。フィジカル系が増えた事でディフェンス面も楽になります。というかADが役に立っていない。ハンドルミスが多く、手に滑り止めを一杯くっつけていた。4点差まで追いついたのに1分半で12点差に戻されます。ランドルもシモンズにパワーで押し切られて&ワンを決められてしまうし。

シモンズにボコボコにされていくペリカンズ。バトラーとシモンズの相性ってやっぱり悪いと思うけど、ちょっとした解決策を見つけたのか、センターみたいなプレーをするシモンズ。つまりパッシングゲームじゃなくて自分がゴール下のアタックで得点する形。バトラーはバトラーで個人プレー、シモンズはシモンズで個人プレー。悪い意味じゃなく2人のアタック陣に、周囲はシューターとリバウンダーみたいな。マッコネルがいるのでフルツとは違ってそれぞれにボールを供給するのがお仕事。

ホリデーからのアリウープでADがキャリア1万得点を史上8人目の若さで達成しますが、それどころじゃないって感じ。シクサーズがシモンズ&バトラーのコンビに拘っているのは、どうやらオフェンスではなくディフェンス面の様子で、エンビートがいない時間にもしっかり守るためにはフィジカル的に優れていてゴール下で勝ってくれる選手が欲しいみたいです。オフェンス面は2人の連携ではなく、同じくセンターがいないからインサイドを2人で攻めろってことで。昨シーズンの内容は何だったんだ、と言いたくなるけど、このバランス自体は悪くない。

10点リードを守っていったシクサーズがリードして前半が終わるのでした。ADのプレー酷いぞ。エンビートが良く守ったと褒めることすら許してくれないようなターンオーバーばかり。

 

◉乱調が続く

3Q開始からペリカンズは左サイドからの3Pを楽に4本打てますが、ムーアが1本決めただけでいまいち得点が伸びません。もう1本決まっていれば追い上げムードになりそうなのが全く決まらない。それでもムーアのスリップ的なカットプレーで得点を伸ばすものの、ウェスリーがレディックのレイアップに触ったらシュートが決まってしまう上にファールコールと一進一退が続きます。

後半になってもADはイマイチでやっとエンビード相手のアタックでファールをもらってもフリースローを2本ともミス。それに対してフリースローを外さないシモンズがターンシュート&ワン。ムーアがダブルクラッチ気味に決めても、ADはパスミスし、シモンズに簡単に決め返されていきます。良い流れが生まれているけど追いつくほどには3Pが決まらず、エースも働かない。

シクサーズはある種のバトラー効果というか、シューター陣の好不調で大きく変化するオフェンスではなくなっており、バトラー、シモンズ、エンビートが個人の力でドライブしていき、そこにレディックやチャンドラーは隙をみて同じくゴール下にアタックしていく感じに。そもそもディフェンスの良いチームなので安定感を手に入れました。

差を生み出したのはベンチから出てきたシュミット。3Pを決めると、フェイクでADをかわしてもう1本打つところにADがファールしてくれます。サイズの差があるのに飛びこみ方がムダなAD。さらにパスミスとどうしようも無い状態に。ホリデーはしっかりと決めているのに。

 

ランドルが出てくると自らアタックして決め、エンビートも止めるのですが、今度はミロティッチがムスカラとのリバウンド争いで2つのファールをして5つ目に。ホリデーがねじ込むのもむなしく、インサイド負けを繰り返します。

3Qのシクサーズは良い部分は特になく、悪い部分は殆ど無く安定して終わらせました。ペリカンズはホリデー、ムーア、ランドルが良いプレーを繰り返したのに、大エースの大乱調で台無しにされてしまいました。最後にエンビートをドフリーにしてしまったランドルでダンクをくらうも、ブザービーターのロング3Pを決め返して9点差で終わりました。

 

◉ご乱調のレディック

4Qになってもアリウープを押し込めないADに対してエンビートはショートレンジをしっかりと押し込んで行きます。ムスカラの3Pも決まって再び16点差に。ムーアがアタックしてフリースローをもらい、ホリデーがゴール下でフリースローをもらいとやるんだけどね。

ランドルのユーロステップに対して身体がかすったレディックが倒れるとオフェンスファールに。うん、やっぱりシクサーズがホームで強い理由ってここだと思う。ファールっぽいディフェンスが多いんだけどホームコートアドバンテージが強い。それをアウェーに行くと大きく違うから苦しむんじゃないかな。

もう困ったペリカンズはフランク・ジャクソンPGにADワンセンターのスモールにします。するとジャクソンのパスからムーアのコーナー3Pに全く間に合わないのに遅れていって身体に触れファールするレディック。意味分からないプレー。さらにジャクソンは走って真ん中をつっきってのレイアップ。ショットクロックなくなってのホリデーのドリブルにレディックがブザービーターファールで助けていきます。レディックのアシストによって残り8分6点差に詰まります。

若手よりもレディックを怒ろうぜ。ところがシモンズとのハンドオフからフリーになったバトラーはレイアップをミス。ムーアのリバースで4点差になってしまいます。さらに3Pを外すけど、何故かリバウンドをスルーするペリカンズの面々で再び手元にくるとレイアップに行くバトラー。ところがこれもミスしてしまいます。でもやっぱり誰もリバウンドに参加していなかったペリカンズでムスカラがフォローします。どっちもどっちだ。

 

勝負所になりポストアップからパスを回すシモンズ。怒られそうだけど好調のシュミットが3Pを決めます。シモンズのシクサーズらしいパターン。ペリカンズはホリデーが連続でドライブを決めていきます。返すバトラー。ADに止められるシモンズ。ミドルも決めるバトラー。

スモールになっているペリカンズですが、もうアウトサイドに広がって動かないADによってスペースが広くなっており、オフェンスリバウンドをウェスリーやムーアが拾っていく粘り強いオフェンスに。拮抗した形になってエンビートとランドルが戻ってきます。スモールで有利なったペリカンズが最後はインサイドを増やさざるを得ないのがどうなるのか。

 

◉エンビートとAD

見事にランドルの所でミスになり、ADと対面したエンビートが3Pを決めます。残り3分半で8点差。

ペリカンズはホリデーvsバトラーになっているのをvsレディックに変えて勝負させるのを狙い、その通りにルーズなレディックのところから打っていけます。イージーに打てるよ。スイッチじゃないときはムーアが連続得点。そして3Pもヒット。レディックを起用する意味がないシクサーズ。ところがシモンズのアシストからチャンドラーに3Pを決められてしまいます。益々レディックいらない。

ペリカンズはさらにミロティッチ、ランドル、ADを並べてミロティッチとADが3P。ミロティッチは決めて1点差になるも、ADは決まらず、レディックがレイアップで3点差に。今度はレディック決めちゃった。他の選手でも決めたと思うけど。

残り14秒でタイムアウトのペリカンズ。普通に考えると狙うのはレディック相手のホリデーかムーアの3P。珍しくちゃんとレディックをベンチに下げたブレッド・ブラウン。そこでもう一度タイムアウトのペリカンズ。何を狙うかは読めなくなったね。

スローインと逆サイドに3人集め、狙ったのはホリデーのドライブ。それは大きなミスになってシクサーズがエンドラインを割りそうになったのをシモンズがダイブして放り投げます。それをセンターライン近くで取ったのはAD。ドライブするとみせかけてかなりのステップバック3Pに。絶対決まらないと思われた3Pなのだけど、エンビートはファールしてしまいます。

3本決めれば同点のフリースロー。話しかけに行くシモンズ。2本決まったところでこの試合初めてオカフォーが登場。3本目のフリースローを外したAD。先に触ったのはエンビートで取れなかったオカフォー。ボールは大きくこぼれてタイムアップ。僅かだけど触れたエンビートとジャンプできなかったオカフォー。その差が2人の間の大きな差って感じでした。

 

〇ジョエル・エンビート

31点 FG11/23

19リバウンド 7ターンオーバー

これまた何とも言えないスタッツを残すエンビート。ターンオーバー多すぎだろ。だけど、こうやって個人アタックを増やしたのが今のシクサーズって感じで、ミスしてもエンビートが行き続けるからチームは上手く行っているのでしょう。ん、フルツは上手く行っていないか。

バトラーはFG5/16とオフェンス的には融合されていませんが、ディフェンス面ではホリデー番としてエースキラーをしていました。コビントンとどっちが良いのかは分からないけど、エースキラーではなかったコビントンなので、その役割はシモンズが引き継いでいる感じです。

シモンズはFG9/18。アテンプト2桁がこれで3試合連続となり、なんとなく役割をパサーからフィニッシュに移している感じ。ビッグ3が自分でアタックすることを望んだシクサーズのトレードになっています。

益々フルツが不要なわけですが、試合の中ではレディックも勝負所で起用する意味がなかったのも面白いところ。守れない選手をいれる意味がなく、シューターを活用しないオフェンスなのだからレディックの意味がない。マッコネルを使え!

 

〇アンソニー・デイビス

12点 FG4/13

16リバウンド 5ブロック

6ターンオーバー

ニュースにされるなら「エンビートに完敗したAD」ですが、内容的にはそれ以前の問題。このターンオーバーが消極的なプレーであり、単なるミスのオンパレード。インサイドにポジションを取らないことといいエンビートを恐れまくっていたみたいです。ただ、今シーズンのADはちょくちょくこんな感じだよね。とっても弱気なプレーをすることがあるのでした。

〇ペリカンズFG

ホリデー 30点 FG11/24

ムーア 30点 FG13/25

ランドル 22点 FG6/13

これで負けるのかっていうスタッツだったペリカンズ。もうほぼ大エースのご乱調で負けただけです。そんな時にミロティッチがファールトラブルというのダブルパンチでやられてしまいました。それでもスモールラインナップで追いかけたのは偉かった。

勝てる試合を落としたペリカンズ。それもまたシクサーズがホームで強い理由なのかな。

 

 

2018/11/22 シクサーズvsペリカンズ” への8件のフィードバック

    1. それが本人のためにも一番いいと思います。だけど欲しがるチームはどのくらいいるんでしょうか…

    1. フルツのケガは昨シーズンも原因不明でイップスと報道されているので、多分同じじゃないかと。
      環境を変えたい気持ちもよくわかる。

    1. それは凄かったし、ブロックとスティールは良かったです。
      でもアシストの代償のミスは多すぎましたね。
      大エースなんで、ファイブファイブズでは取り返せない。

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