2018/11/09 ウォーリアーズvsバックス

ショートバージョンでお送りします。

3Qまでですが、観るには観たのでTwitterに感想かこうかと思いましたが、さすがに140字は短すぎるからブログに。ただし、全体の感想というやり方です。

 

◉ジョーダン・ベルは何処へ行く

ウォーリアーズはドレイモンド・グリーンがケガなのでジョーダン・ベルがスターターに。これがいろんな問題を引き起こします。オフェンス面でデリック・ジョーンズと2人で中継役になるのですが、全く役割をこなせず、半端なポジショニングでボールムーブのジャマに。ジョーンズも怪しいのだけど、ジョーンズ自身はミドルも決めるし、ゴール下のダンクもあるからフリーでボールを貰うと役割を果たします。しかし、ベルはパスすることしか出来ないので頻繁にオフェンスを止める事に。

このベルのオフェンス面の問題は昨シーズンから出ていましたが、センター役だとそんなにきにならなかったし、まだ2年目だし仕方ないよね。といいたいのだけど、その間にジョーンズが台頭してきたし、マッキーニーはオフェンス理解出来ているしで、取り残されているベル。

余計なことをしまくるドレイモンドに比べるとベルの方がスムーズだった事もあったけど、このままだとやっぱりドレイモンドを残留させることになるよね。その場合はデュラントが去る可能性は高い。そんなに難しいことを求められているとは思えないだけに、オフェンスのジャマになるのはちょっと。

 

もう1つの問題はもちろんvsアンテトクンポ。ちょっと荷が重すぎた。といっても、みんなその脅威は知っているし、そう簡単にはやらせないよね。でも、塞ぎに行くとキックアウトされちゃうから、出来れば個人で対応して欲しい。ムリ。

例によってベンチからルーニーが出てきて対応しに行きますが、こちらも苦しい。唯一デュラントだけはスピード負けしないから対応可能だけど、それをするのは4Qからだよね。ウォーリアーズはジェレブコも含めて交代交代で当てていきますが、どうにもこうにも止められないぜ。でもアウトサイドはドフリーにしてやった。アタックされたら止められないけど、出来るだけアタックするスペースを消す作戦です。

 

◉カリーをいじめる

前の試合がブレイザーズでvsアミヌだったアンテトクンポは、多分ウォーリアーズ相手になって楽だったのだと思います。自分のスピードについてこれないし、困ってもターンシュートを打てる。そこを許してくれなかったブレイザーズに比べれば苦しくも何ともないよ。

ウォーリアーズだって、もちろん対策は考えているわけで、キックアウト3Pを打てないようにアウトサイドのフリーを作らないように。ブレイザーズ戦はロペスに出しておけば何とかしてくれたのですが、そこは簡単には離さないし打たせないので、割と機能したのですが、全く違う部分で問題が。

それはブレッドソーvsカリー。スペーシングの恩恵を受けてドライブからのフィニッシュがやりやすくなり、かつキックアウトの徹底によりムリなプレーが減ってきたブレッドソー。タックルみたいなプレーばかりで正確性に難があるのは変わらないのだけど、ゴール下まで行ってヘルプが少ないのは非常にありがたいわけです。しかも相手がカリーなので、いとも簡単に打てる。吹っ飛ばしてしまえば問題ないし、大抵は吹っ飛ばす前に諦めてくれる。

本来はここにヘルプが来るわけですが高速ヘルプのドレイモンドは不在だし、ベルはそんな動きも悪いし、何よりもアンテトクンポの番をしなければ行けない上に、前の試合3P6/10なんていうロペスもいるものだから、かなり放置されたブレッドソーvsカリー。

やりたい放題のブレッドソーは試合を通してFG10/12。途中からはカリーじゃなくても関係なくなっていたね。カリーのディフェンスをいじめるのは基本なんだけど、最近はトランジションが大切だからダイエットが流行し、ブレッドソーみたいに筋肉で押し込める選手は少なくなってきました。カリーの天敵になれそうなブレッドソー。ファイナルMVPなんて可能性もあるのか・・・それはアンテトクンポか。

 

◉伏兵カナートン

ブレッドソーがベンチに下がると伏兵が登場します。普段は10分くらいのプレータイムのカナートンがブレッドソーよろしくカリーをいじめます。この時に効いたのは、ウォーリアーズがアンテトクンポ対策のためにアウトサイドに広がっていたこと。見事なカットプレーを連発したカナートン。なので、別にカリーがやられたわけではない。

おそらく前半最大のポイントだったのがカナートンです。ウォーリアーズはしっかりと順番に潰しに行き、アンテトクンポはある程度諦めつつもキックアウト3P5/20と防ぐことに成功しています。リスクを減らしておけばオフェンスで上回れるはずだったわけですが、この対策の逆を突いてきたのがまさかのカナートンだから、どうしようもなかった。

普段は自分達が裏抜けをやっているのに、見事に逆にやられてしまったウォーリアーズ。そしてブレイザーズ戦ではなかった形をしっかりと出してきてしまったブーデンフォルツァー。前半はFG6/8で13点を取ったカナートンが全てという雰囲気でした。

 

◉アンバランス

ウォーリアーズの前半はカリーが決まらないけどトンプソンが決めまくります。なので悪くなかったのですが、なんというか運もないというか。ジェレブコとマッキーニーが共に3P0/3だったのが響きました。前述の通り、ベルがジャマだったのですが、だからといって交代で登場するジェレブコをフリーにするのはとっても危険なわけです。

ここまでワイドオープンを55%も決めていたジェレブコが、ベルに引き続いてドフリーになっていたのに全く決まらず。もっと辛かったのは3P60%決めていたマッキーニーがエアボール連発したこと。ジェレブコと違ってカリーが受け取りに行っても自分で打っていただけに、リズムが失われていったのでした。

前半は2P16/32と50%決まっていたのに、お得意の3Pが決まらなかったことでオフェンスが低調になったわけですが、バックスのディフェンスは3P打たせてもインサイドを固める方式であり、そのワナにしっかりと陥ってしまったのでした。とはいえ、フリーで打っていた事には変わりなく、ジェレブコが決めれば後半に逆転可能な雰囲気でしたけどね。何故か知らないけど焦っていたウォーリアーズ。

 

◉決壊した3Q

ただ、ここまで書いたことが倍増して決壊したような3Qに。

カリーからのパスに気がつかないベル。悪い流れのオフェンスはターンオーバーの連続に。そして決めていくのはブレッドソー。デュラントはよくわかんないけど1人でやろうとしてミスを重ねていた。アンテトクンポの脅威かも。トンプソンは1人だけFG4/6と好調に。

バックスは別に素晴らしいオフェンスをしたわけではなく、ウォーリアーズが勝手にミスを重ねてくれて、そこからのカウンターが決まります。ただ、そのミスの中にはマッキーニーに打たせておけば良いとばかりに3本打たせたりとリスク管理はしているわけです。

 

何というか、ここまで危うかったウォーリアーズが、それでも勝ってきた理由が全て決壊していった感じです。主役達はまぁ普通だし、カリーが悪くてもトンプソンが決めています。ルーニーはアンテトクンポを止められないとはいえ、アンテトクンポの方も5つのファールになるなどルーニーに求められている仕事は果たしたよね。

でもベンチがね。これまで上手くやり過ごしてきた問題が一気に噴火したみたい。ペリカンズもやっていたけど主役だけを追いかけて他の選手は多少フリーにしても構わないわけです。でも、そこで決めてくる選手が混じっているとお手上げになるのがウォーリアーズ。でも、フリーにされた選手が軒並み働かなかったのがこの試合。ベル、ジェレブコ、マッキーニー。

それがオフェンス面の問題だったかな。ただそもそもミスが多いチームなので、トランジションの展開の中で決まらなくなるとカウンター食らいまくるってのは、以前からある負けパターンです。そこをデュラントで誤魔化すことが出来るようになったのですが、アンテトクンポが厄介で。

 

ディフェンスの方は純粋にバックスによるウォーリアーズ対策が機能しました。が、他の28チームにはアンテトクンポがいないのでムリです。3P9/35と26%だったけど、余裕で134点を奪ったバックス。速攻での失点が少ないチームはウォーリアーズにも4点しか許さず、見事な勝利を飾ったのでした。

 

 

 

2018/11/09 ウォーリアーズvsバックス” への10件のフィードバック

  1. クンポってあんなスターの中でも一皮剥けている選手でしたか?
    デュラントがあそこまで嫌がるとは思ってなかったです。

    ブラッドソーの最初のエンドワンとかほぼフィジカルで突っ込んでいてからが肩ごと吹っ飛ばされていて筋肉の強さを見せつけられた感じがします。

    1. 今シーズンからロペスとイリャソバのヘルプが機能するようになって、更に良くなりましたね。自分の良い部分だけを出しているような感じです。
      まぁこの試合は本当はファールトラブルなので、接戦だったら批判されてたかな。

  2. >バックスのディフェンスは3P打たせてもインサイドを固める方式

    であるにもかかわらず、カリー&トンプソン&デュラントの3Pアテンプトが合計8本しかないのは、

    >ベルのオフェンス面の問題
    に加えて、
    >ペリカンズもやっていたけど主役だけを追いかけて他の選手は多少フリーにしても構わない
    というバックスの守り方にあるのでしょうか?
    そうだとすればドレイモンドの存在ってやはりかなり大きいと感じます。

    話は唐突に変わりますが、ウォリアーズがドレイモンドを手放すと仮定した場合、どのチームに入れば優勝も狙えてドレイモンド自身も輝けると思いますか?
    私には想像つかないのですが。

    1. 大体そんな感じですね。カリーはちょこちょこフリーになっていたし、トンプソンは普通に打てていたので、バックスのディフェンスはそんなに機能していなかったかと。

      ドレイモンドの存在が大きかったわけですが、一方でアンテトクンポがいなければ、ワンセンターにするだけなので、相性的な問題も結構ありますね。

      ドレイモンドはスプラッシュブラザーズあっての存在価値なので、他のチームに移籍しても良いことはないと思います。ウォーリアーズもマックスなんて提示する必要はないですよ。

      1. やはりドレイモンドはカリー&トンプソンがいないチームに行く意味がありませんよね。とはいえウォリアーズの現体制は今シーズン限りにしてもらいたいものです。

        バックスは今の状態をキープできればイーストは制することができそうですね。それが難しいわけですが。ロペスの3Pは今のところ入り過ぎだと思いますし。

        管理人さんはバックスがブレイザーズに負けた要因にアミヌがアンテトクンポをある程度一人で抑えたことを挙げていましたが、アンテトクンポを誰かが一人で守る以外にバックス対策に有効な戦術はどんなものだとお考えですか?もしよければお聞かせください。

        1. バックス対策ってアンテトクンポ止めれば何とかなるというシンプルかつ簡単なやり方なのですが、それが物凄く難易度が高い。逆にそれ以外の対策となると、結局はアンテトクンポを止められずに終わりそうです。

          ギャンブル的にはブレッドソーを自由にするですね。勝手に暴走するのを待ちましょう。実際、バックスは積極的に3Pを打つのが売りなので、ブレッドソーに打たせまくるというのは後半になって効果が出てくる気がします。

  3. 勝負がついたあとの4Qですが、メイカーの使い方も外で待つだけじゃなく、味方の動きに合わせてインサイドでボールもらうように変えてますね。パワーは無いですが、機動力を活かしてて良い感じです。もう少し守れるようになればロペス・ヘンソン・メイカーの使い分けが出来そうな気がしました。

    1. 書いてないですけど、そもそも昨シーズンまでも広くスペーシングはしていましたが、カットプレーでの合わせがなかったです。それが今シーズンはいくつか出てくるように。
      ただどこまでシステムなのか、ちょっとわかりません。個人技なのかも。

  4. うまくいってるのかベンチの雰囲気もよさそうですね。
    もうロジアー、バックスに移籍しちゃえば

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