2018/11/05 サンズvsグリズリーズ

弱いチーム同士を観ると1回で2チーム消費できて良いのだけど、そういう勝率じゃないんだよね。

◉プレシーズンと違う

渡邊雄太がいないグリズリーズ。プレシーズンを見る限り勝てる要素がない。ところが勝っている。恐ろしい勝ち運があるとしか思えない。スターターの平均年齢は28.0歳

タイソン・チャンドラーをレイカーズにプレゼントする相変わらずのサンズ。プレシーズンを見る限り相当期待できる。はずだったが、その後の内容は酷い限りで信じられない人事が多発してベテランのチームになっている。スターターの平均年齢は26.4歳

グリズリーズは1Qにプレーした9人全員にFGアテンプトがあるバランスアタック。1本も決まらなかったのは11分プレーしたガソルだけというバランスアタック。確かにバランス感はプレシーズンでもあったけど、何か変化があったかというと、フロアバランスが良くなった。何処に行っても渋滞することなく、選手同士の適切な距離感が保たれている。

もう1つはケガしてチャンドラー・パーソンズがいなくなったこと。プレシーズンの時はハンドラー役をしていたけど、ガソルと同居するラインナップで全体のスピード不足が非常に目立ちました。カイル・アンダーソンとジェイレン・ジャクソンが加わったことで、ディフェンスの穴が解消された雰囲気。サンズも走らないから何とも言えないけど、酷かった要因の1つは解消されています。

内容的には特別なことは何もなく、鮮やかな合わせとか、スクリーンの連続でフリーを作るとかいう要素は感じないよ。コンリーがいるのでそれで成立するのはちょっとわかるけど、勝てるまで行くのはよくわかんない。全員が得点を取りに行き、それをジャマすることないフロアバランス。セルデンのシュートがしっかり決まって28点奪った1Qでした。

あぁ1つだけカスピのシャムゴッドは見事だった。

サンズがプレシーズンと違うのは数人がいなくなったことと、ブッカーがいること。

ブッカーがいることで積極的なシューティングが目立つのですが、それは良いとして他の選手にそれを求めるのかっていうプレーになっています。シューターみたいなパスを出されて困っちゃうジョシュ・ウォーレン。全体が回転するのだけど、じゃあ誰が打つんだ?みたいなセットが多い。もうちょっとリングに向かっていく選手がいたと思うのだが。

迷わず打つブッカーに比べると、ちょっとずつ迷うようになっている全体で、ドライブしてももう半歩内側に行けばシュートかキックアウトになるのに、その手前で止まって迷うような。打てそうなのに打たないシーンが多いんだ。「正しい選択」を選ぼうとし過ぎているような。ブッカーが打つから周囲の合わせが散漫になった気もする。わからんけどパスが繋がんない。

数人がいなくなったことはディフェスのプレッシャーが減りました。これまでよりも2mくらい内側で守るようになったような。これがグリズリーズに気持ちよく打たせる原因に。サンズが良くなったと言っても、オフェンスはほどほどでディフェンス面が楽しみだったのに、期待値を下回っています。

でもブッカーも決まらないし、アリーザが2本決めた3Pに助けられ21点で終わる1Qでした。

 

◉互角なのかな

2Qになって良かったのはブリッジス。回転するオフェンスの中で1人リングへダイブする形をとるので、ディフェンスは振り回され、そこにジョシュからパスが出てきます。足りていなかった要素。同じくジョシュのカットにパスを届けたのはエイトン。2Qだけで3アシストするのでした。

観てない試合で酷かったらしいジョシュだけど、やっぱり良いパスを空間に出していきます。ボールを貰ってドライブとキックアウトを組み合わせるのでディフェンスは警戒しないといけない。オフボールで引きつけるブリッジスを追いかけるのも難しいし。こういうのが観たかったんだ。これを繰り返してミスして負けているなら何も言わないんだけどな。でもそうはならない。

ベテランも加えているサンズなんだけど、その割にはオフェンスが単調というか、ディフェンスの動きを見てアクションしていなかったような。それが若手になった方が、ちょっと動きが出てきたね。

 

でもディフェンスは簡単に抜かれていきます。アーリーオフェンスでもウイングにしっかりと広がって、ど真ん中をカットしてくる選手という整備がしっかり出来ているグリズリーズ。ウイングから仕掛けると誰もヘルプにこれないようになっていたりと、フロアバランスを整えて正しいドライブの方向を選べています。そして抜かれすぎのサンズ。それがアリーザだったりするから手に負えない。

加えてスティールからの速攻を連発できるグリズリーズ。それは今シーズンやりたかった事だろうから上手く行っているね。マーション・ブルックスは完成度の高さが光る。1つひとつのプレーで最後の最後まで踏ん張ることが出来る。

FG1/7のガソル以外は良かった前半のグリズリーズ。全員アタックが機能しているよ。そのガソルがアウトサイドに広がるからドライブコースが空くし、インサイドにいるとクリアクリーンでドライブコースを無理矢理作り上げるんだ。得点以外の仕事をしているガソル。

チームでFG21/38と素晴らしい出来だった前半は56点を奪います。うん、あれだよね。このFG%にしては得点がとっても少ない。リーグで2番目に遅いペースのグリズリーズらしさってことで、試合をコントロール出来ているのかな。

 

グリズリーズがリードを奪った前半でしたが、残り3分からキックアウト3Pが出てきたサンズ。ブッカーオフェンスになるとよくわかんないプレーが結構あるんだけど、最後は何とかしちゃうことも。よくわかんないけど52点まで到達したので、互角な前半でした。

互角なのかこれ?

 

◉ファールが怖い

サンズが9-0のランで逆転します。キャナーンのカットに3Pが決まったけど、、流れを切ったのはライアンのパスミスだったりしてさ。逆転したけど勢いに乗り切れず。

ここでギアをあげてきたのがグリズリーズのディフェンス。3Pラインの1m外からプレッシャーをかけていき、オフェンスエントリーを制限すると、見事なローテーションディフェンスでフリーの選手を作らせません。地味に効いているジェイレン・ジャクソンのスピードあるヘルプ。ここで守れていることは勝っている要因なのだろうね。

ところがコンリーがプレッシャーで4つ目のファール。新ルール怖い。

 

サンズはプレッシャーをかけられるとブッカー頼みに。いやいや、それを狙ってやるなら良いけどさ。苦しいシュートだらけに。なのでジョシュを起用するとプレゼントパスしてカウンターを食らいます。こういうのね。そりゃあ批判されるわ。

ジェイレン・ジャクソンのポストアップにカイルのカットを合わせる見事なプレーも出てグリズリーズペースに戻ります。こんな見事な合わせを持っているなんて聞いてないよ。お見事。

グリズリーズはここまでターンオーバー5位、スティール2位と自分達はミスをせず、相手のミスを誘うプレーを積み重ねている様子。コートを横断するキックアウトパスも、鮮やかなボールムーブもないけど、シンプルなプレーの積み重ねと2人の関係性での近い距離の合わせ、そしてローテーションディフェンスの良さで戦っている様子。その良さは十分に感じることが出来ています。

 

3Q半分が経過するとブッカーが5回目のファールでベンチへ。後半だけで積み上げてしまいます。

これでグリズリーズ11点リードになるのですが、むしろサンズのオフェンスは改善します。オフボールで動く選手ばかりになり、フロアが広くなるし、ローテーションディフェンスが難しく。そしてアリーザがボールを持つ機会が増え、プレシーズンみたいなエースムーブを。

チャンドラーがいなくなってホルムスになっているのも、ペイント内を広くしてくれています。自分ではアウトサイドから打つことはないけどね。ジャマール・クロフォードもウソみたいなパッシングに徹し、5人全員を経由するボールムーブからのコーナー3Pまで飛び出します。

ジャマール・クロフォードである必要性は全く感じないけど、プレーは悪くないよ。でもキャナーンと両方は不要だろうに。なお、今シーズンのフリースローが100%と紹介されたら外してしまった。しかし、ラストのオフェンスで放り投げのロング3Pを決めてくれたのでした。

ブッカーがいなくなったらリズムを取り戻せたサンズ。プレシーズンにいなかったエースはオフボールムーブを消してしまったかのような。単純に持ちすぎているしな。81-77でグリズリーズ4点リードで4Qへ。

 

◉エース一辺倒

褒めた途端にいつものムーブをし始めて流れを断ち切ったジャマクロさん。サンズが3分半無得点の間に12点差に広げられます。なんかサンズの問題点がわかってきました。継続性がない。なんだ毎シーズンの話じゃないか。選手が交代したら同じシステムで動けないとかHCは大丈夫か。

ブッカーはとにかく狭いサイドを突破したがります。ローテーションがよいグリズリーズなので囲んで止めるよね。3人に囲まれるとか愚かな所へ突っ込むブッカー。それに比べると絶対に狭くしないよグリズリーズ。ディロン・ブルックスがアリーザを抜いてレイアップ、ステップバックミドルを決めて流れを渡しません。どちらもヘルプが来れず1on1でしかない状況を作れている。

ただね、それでも決定力で上回れるからブッカーはスター候補なわけです。マークが剥がれていないのにプルアップ3Pを決めると、狭い間をスルスル進み、広い逆サイドにいるブルックスの3Pをアシストして4点差に。しかし、今度はキャナーンがプレゼントパス。ベテランを揃えて若手のようにミスをする。

 

ブッカー。ブッカー。またブッカー。

残り8分くらいから例のパターンにはいるサンズ。早すぎるだろ。オラディポなんか残り3分からでも十分に勝利をもたらすからな。でもグリズリーズをみると考えさせられるのは、コンリーとガソルがいるけどバランスアタックだから、逆に意思疎通がとれていない。

タイムアウトをとった残り4分でコンリー&ガソルパターンにするけど、ここにきて2人の連携が合わない。ここにきてというか、この試合は連携パターンは殆ど無いけど。それを好調のマックを加えて何とかしようとします。

ブッカーが外してもオフェンスリバウンドに参加してマイボールにするエイトン。要するに主役2人の働きっぷりで上回るサンズ。そうすると最後に回ってくるブリッジスも打ちやすいよね。ジョシュはもちろんベンチ。ブリッジスの方が良いわけで。

 

同点の残り1分

グリズリーズはマック&ガソルにしますが、打てそうなんだけどちょっと悩んでしまい、結局はコーナーで待っていたコンリーがプレッシャーを受けながら3Pを打って決まらず。

それに対してマックの素晴らしいディフェンスプレッシャーを受けまくるブッカーは、苦し紛れっぽいミドルを何事もなかったように沈めます。

行くのはコンリーの個人技。今度は当然の様に自分で最後までプレーをやりきってフローターで同点。

もちろんブッカー。今度はテンプルのハイプレッシャーを受けながら、当然の様にロングミドルを決めるのでした。

ブッカー、ブッカー、またブッカー。エースの力の差を見せつけたサンズでした。というか、エースの力の差以外は何も上回っていない。

プレシーズンで良かったサンズが停滞した理由は、おそらくここにある。不在だったブッカー頼みのオフェンスは良かった全体の連動性を消していき、それでも勝利をもたらすのでした。

 

どうもサンズはアリーザとライアンが不調すぎる。全然シュートが決まらないじゃないか。特にライアンはシュート決めなきゃ何のためにいるのか。そこが不調だった故に起用されたのはミカル・ブリッジス。3P4/5決めた完成度の高い3&Dは、3というにはオフボールムーブが上手くシューター役をしっかりとこなせます。

明らかにジョシュよりも役に立つルーキーは、ブッカーシステムにハマる存在。逆にシューター役みたいなパスを貰っても困ってしまうよジョシュ。本日はお休みだったウォーレンもいるだけにトレードってのも1つの手段です。相手は誰かって考えるとPGが欲しいわけだから、ディアンジェロ・ラッセルかな。ショーン・マークスによるぼったくり事案が発生するかも。

それはともかく、ジョシュの突破を有効活用しながら、シューター達に打たせることがあった気がするのだけど、ブッカーパターンにして、ハンドラーの能力次第みたいなオフェンスの時間が長すぎます。折角のエイトンなのに狭いところばかり進むブッカーだと、インサイドの強さを使いにくくなっているのでした。

エイトンが9点しか奪えなかったのはブッカーが悪い。ブッカーパターンに陥らせているココスコフが悪い。もっと全員が連動しているオフェンスと、それ以上にディフェンスのハードさが良かったのにな。

 

◉シンプルな構成

思ったよりも良かったよグリズリーズ。特にローテーションディフェンスは何をしているのか他のチームとの対戦で見比べていきたいくらい。全部スイッチを促されてガソル勝負になったら、あっさり負ける気もするけど、最後の2プレーでブッカーvsマック、テンプルを選ぶバカみたいなサンズの事情もあるんだよね。

3Pとドライブを中心に組み立てるチームが多い中で、しっかりとヘルプ&ローテーションして追いかけているのは良かったけど、データ的にはそこまででもないのかな。ターンオーバーを促しているから、ディフェンスの特徴はもう少し確認したい。サンズじゃわかんない。

 

オフェンスはリスク排除という感じ。ケガで離脱のジャマイカル・グリーンやチャンドラー・パーソンズ。そしてコンリーのFGが悪く、ブルックスやマック、セルデンなんかの活躍っぷりが目立っています。その内容はフロアバランスをとって、個人技アタックしたときにヘルプがこれない方法論。チームとしての連動性は乏しいけど、ミスを抑制し、しかも誰もがアタックする良さもある。・・・フィッツデイル・・・。

遅いペースの戦いにして、ディフェンスの良さを使い、ミスの少ないオフェンスで競り勝つのは2シーズン前のジャズがやっていたか。もちろんグリズリーズも。ただペースが遅いからリバウンドも得点も少ないわけで、現状の高確率はこれ以上上がらないだろうから、伸び代みたいなのはあんまり。

もう一度観たいという欲は生まれないのだけど、確認する価値はあるだろな。そしてエースの決定力で負けるというのはコンリー&ガソルとしては苦しいね。ベテランの味は出しているけど、それをブッカーのスター性に押し切られてしまったのでした。

 

 

 

 

 

2018/11/05 サンズvsグリズリーズ” への8件のフィードバック

  1. ここの所の活躍で、ブリッジズのPTも伸びて来ました。
    ブッカーとの相性も良さそうですね。
    そのうち、スタートになるかもしれませんね。
    ジョシュは、心配した通り、ブッカー不在の間も絶不調でした。
    ディフェンスやらパスやらは良かったんですけどね。
    ペリメターはサッパリ、無茶なドライブも目立つわで、ひどいものでした。
    唯一ステップバックのミドルだけは入る雰囲気があります。
    このままでは、アーチーグッドウインのようになってしまいそうです。
    アンダーソンは、サラリーの半分も働いていません。
    個人的には、エクステンションを止めたベンダーを使って欲しいのですが。
    チャンドラーをバイアウトしてしまったので、アンダーソンは使うしかないのでしょうが。
    PGのラッセルは、賛成です。
    出来れば、ディンウィディーの方が好きですが。
    TJは、今シーズンはスリーを高確率で決めており、商品価値はありそうですね。

    1. 周囲との連動が増えてジョシュは良くなる気がしましたが、全くダメですね。もっとインサイドまで行かないと良さは出てこないだろうし。
      ただディフェンスのチームになるなら悪くないと思っていました。そこが違うのが。

      ウォーレンとブリッジスは良くやっているだけに、トレードもね。ディンウィディーの方が安く再契約しそうだから、ラッセルを売るかもしれないというだけです。フルツってのも。

      ココスコフは何をしたいのかな?

      1. ここまでは、ココスコフのやりたい事は、あまり伝わって来ていないような気がしますね。
        ワトソンからトリアーノへの交代時は、明らかに変化があったのですがね。
        ワトソンは野放し状態でしたから。
        ディフェンスのいい若手を集めて、個の部分では良くなって来ていたのに、ハリソン、リードを出して、クロフォードを取って来た辺りから、迷走が始まりました。
        現場は、どうしても結果をすぐに欲しがるのでしょうね。
        ベンダーなんて、育て方によってはいい選手になると思うのですが。
        今、キングスの好調を支えているビアリッツァみたいにはなれるのではと。
        現段階では、全てのスキルが中途半端です。
        まだまだ若いので、勿体ないですね。

        1. プレシーズンまではココスコフの狙いが理解出来たのですが、シーズン始まったらアレ?って感じです。
          仰るとおり、ハリソン、リードにジョシュ、ウォーレン、ブリッジスがいてアリーザから学ばせるのだと思い、ディフェンスの良い選手を組み合わせるのだと思ったら、ブッカー、キャナーン、クロフォードなので、もうラインが全く違って。ブッカーパターンならリードは残しても良かった気がします。

          ベンダーはここまでのキャリアで使われ方にも問題があったので、もっと有効活用されそうだなと思っていたら出番すら。
          ビエリッツァじゃないですけど、これならユーロで経験積んでからNBAに来た方が良かったかも。勿体ない。

    1. チャンドラーの2億位をケチるのだから、やっぱりアリーザのサラリーもケチるのでは。
      行き先はウォーリアーズかもしれませんが。

  2. なんだか、勝利をある程度重ねながらもチームの連携がガタガタになっていったウルブズと同じ道を辿りそうで恐ろしいです。
    それも選手同士の相性でギスギスするのではなく、これからうまく行きそうなメンバーをフロントの思い付きで取替えまくってる辺りに救いようの無さが感じられます。
    ブッカーに関しては、周囲と連携する意志自体はありそうなんですけど、本人にもドライブが上達そてる自覚があって、持ってる武器は出し惜しみせず使って行こうという意識が行き過ぎて、無理やり難しめのドライブも狙ってしまうように感じました。
    ジョシュのシュートに関しても言えますが、自分が持ってる技術を全部コート上で出す必要は無くて、どフリーのレイアップとダンク以外はパスとドライブでの崩しに絞って、弱点を隠して強い部分だけが出せるようにするのもありだと思うんですよね。
    外からのジャンプシュートはミカルもアリーザもいるし、何より3Pコンテストの新記録保持者が居るんだから彼らに委ねてしまう方がうまく回りそうなんですけどね。

    1. 仰るとおり、もう少しブッカーをシューターに専念させる時間を作ってジョシュのプレーメイクにするとか、使う武器を絞ったテストを増やすのも1つだと思います。そうしないとブッカーパターンが多すぎますし、そこでジョシュがキックアウト貰ってもチームとしてはね。
      ダニエルズもいてシューター層は充実しているだけに、違う役割の選手を生かすのが先決だと思うのですが、ここまでその傾向はないですね。ない事以上にフロントがやらかしそうな・・・。

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