同じ再建中のチームと思えて本当に作り直すニックスと戦術ベースは出来ているネッツ
アトキンソン体制3年目のネッツはやりかたは定まっており、新戦力による変化を確認できれば良いのですが、毎年大きくロスターが入れ替わっています。
一方のニックスはフィッツデイルをHCに招いてシステムも選手も大きく変化する第一歩。触れていくとキリがないよ。ネッツとの大きな違いは、ちゃんとドラフト指名権があること。ない方が異常なのですが。
チームの中心となるようなルーキーがいないネッツは、下位指名でユーロの若手を指名しています。おそらくとっても時間がかかる。対してニックスは昨シーズンのニリキナに、新たにケビン・ノックスを指名しました。マジックからヘゾニャも連れてきて、ポルジンギスが不在の中で本当にゼロスタートだけど、期待株がちゃんといる。
◉フィッツデイルは慌てない
新天地にニックスを選んだ事は驚きで、もっと強豪チームからの誘いもあったはず。それはじっくりとチームを作ることを選んだわけです。本人の発言もカルチャーを作るために、時間をかけて取り組む方向性がハッキリとしています。
昨シーズンのニックスは3Pを打つのではなく、ミドルを連発しましたが、しっかりとチームで連動しているので悪いイメージはありません。ただ広くスペーシングするわけではないので、ガード陣のドライブは効果的ではありませんでした。対するフィッツデイルはアウトサイドに引き出すのが好きなHCで、個人アタックを組み合わせてチーム力にしていました。対角のような考え方。
そこでまず注目しておきたいのはトレイ・バーグ、ニリキナ、ムディエイと3人揃ったPG陣のプレーです。昨シーズンは何もしないのが正解とばかりに周囲にパスを供給するジャレット・ジャックで機能し、それを見習ったニリキナという雰囲気でしたが、最後に積極的なトレイ・バーグが登場して「PGも積極性をもつべき」となっています。
そしてこの3人のPGは積極的に打っていきます。ボールを動かしつつも戻ってくるとドライブにアウトサイドと自分で得点する形を目指すPGは昨シーズンとは違う形。要するにポジションの概念が低くなり、コンボガードとして同時起用もされているのでした。いろいろと違うよ。
そしてベンチから新戦力のミッチェル・ロビンソンが出てくると更に違いが明確に。フィジカルで押し込んでいき、得点力のあるカンターと違って自分でアタックする能力は低いけど、ただただ高さがあるドラフト36位のセンターはディフェンスでファールとブロックを繰り返します。
オフェンスになると合わせ専門のビッグマンは、ポストで起点になるカンターやオクインとは全く違います。当然、周囲がドライブすることで初めて活きてくるし、それだけドライブも増えました。14番のアロンゾ・トリアーという全く知らないドラフト外のルーキーですら、積極的に切り裂こうとしていくので昨シーズンとの違いは明確でした。
アウトサイドからのドライブとインサイドの基本的な合わせ、じっくりとチームを作るフィッツデイルです。
「トリアーって良い選手だな」と思って観ていたら、そこからドライブで得点ラッシュが始まり前半16分のプレーで20点を奪いました。ニューカマーがドラフト外のルーキーって凄いよね。アロンゾ・トリアーを覚えておこう。フィッツデイルは発掘するの大好きだよ。
So @nyknicks rookie @ISO_ZO just put together a 20-point first half … 🔥 pic.twitter.com/r3crVWu2A8
— NBA TV (@NBATV) October 4, 2018
ただ別にやっていることが変化しただけでチームとして昨シーズンよりも機能しているわけではありません。
あいも変わらずムディエイのシュートは決まらないし、唐変木なパスも出してターンオーバーを増やします。それはミスが多いとネガティブに捉えるか、昨シーズンはなかった「コートをワイドに使おうとするプレー」と観るかは、ファンの考え方次第。管理人は後者で、これまでのニックスにはなかったチャレンジ精神を感じます。
短期的に見ると不満が残るかもしれませんが、ドラフト外の選手まで積極性を持ち、チャレンジ精神が出てきたニックスの新シーズンは、成績が伴わなくても見守って上げる必要があります。
◉ネッツの新戦力
ネッツの新戦力はベンチユニットで一気に登場しました。ジャレット・ダドリー、エド・デイビス、トレバン・グラハム。そこにディンウィディーとジョー・ハリスが加わるのですが、自分で打開する選手がゼロという珍しいユニットで、全員でジョー・ハリスをフリーにする動きをしていきます。わかりやすくいえばカリーとデュラントがいないときに、クレイ・トンプソンに打たせまくるウォーリアーズ。
スクリーンやリバウンドなどのスタッツ外の特徴があり、チームプレイヤーの新戦力達はジョー・ハリスとディンウィディーのために動きながら、ギャップが出来ると自分で飛びこみ、ディフェンスが来たら迷わずパスを出す。ニックスのディフェンスが甘いこともあり、機能した形でした。
Joe Buckets gets buckets.#WeGoHard | #BKNvNYK pic.twitter.com/GPugRjV5N4
— Brooklyn Nets (@BrooklynNets) October 4, 2018
ドラフト指名権がなく主役は集められないけど、優秀なロールプレイヤーを加えいているネッツ。それが機能して得点が伸びるのでした。
しかし、スターターに戻ると肝心の3Pが決まらなければ、フリーで打つショートレンジやフリースローを外していき、結局は得点が止まるという「戦術的には興味深いが、勝てはしないチーム」感を醸し出していました。ここでガマン出来るとロケッツなんだけどな。
あぁちなみに、試合を動かしているのはまたもレフリー。新ルールなのか、スクリーン関連のファールコールが非常に多く、ルーズボールもディフェンスが不利みたいなコールばかりで、ニックスがコールされていたときはネッツが大量リードを奪い、そこからネッツばかりコールされて追いつかれたのでした。コールが偏っているというのではなく、非常に難しくなっているという意味です。
◉進化したいカンターとニリキナ
後半になるとカンターのアタックが続いてニックスペースになります。ローポストアタックにハイポストからのカットイン、そして3Pまで打ち始めます。チャレンジも交えながら昨シーズン同様の堅実性で勝負していくのは非常にバランスが良い。
リバウンドも確保し続けて3Qまでに22点、20リバウンド!
主力がプレシーズンで記録するスタッツじゃないよね。それだけ進化したい気持ちの表れなのでしょう。ショートレンジの堅実性があるカンターは、フリースローもしっかり決めるので3Pにも手を出したい。ただ、ニックス自体はまだそこまでシステムが出来てはいないね。
マッチアップ相手になったジャレット・アレンは逆に期待外れ。2年目となりもっと伸びていて欲しいのに、ミスが多いのでした。成長しないと生き残れないリーグなので夏の間に何を目指してきたのか聞きたいところ。
🙅♂️➡️🍇@FrankLikina @ISO_ZO pic.twitter.com/VeGqmcUwkj
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ベンチからニリキナが出てくると、こちらも昨シーズンから見違えるような積極的なアタックと、テクニカルなシュートをみせます。ちゃんとトレーニングを積んで改善を図っているようです。豪快なブロックも決めて、ちょっと期待したくなる大活躍
ネッツはディアンジェロとラベートが同じく成長しているのか微妙な雰囲気だったので、両チームの個人技の差が出てきました。より苦しいシュートを打っているのがニックスなのにシュートの正確性が全く違うという。
4Qになって初めて出てきたネッツのクルッツは線は細いけど、意外な上手さを魅せました。自分で打つのではなく、周囲をしっかりと確認してパスを出すことが出来るウイング。スクリーン関連の接触が厳しく取り締まられており、線の細さがあまり不利に働かないルールになるかもしれません。4Qだけで13点、4スティールを記録したクルッツ。
他の選手は取り立てて語るほどではなかったのでした。
Do it yourself, @RODIONS1#WeGoHard | #BKNvNYK pic.twitter.com/tb6Fi2PgLr
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トリアーとカンターを中心に個人で違いを作りながら、チャレンジを交えてくるニックスは非常に良い印象でしたが、試合としては途中からのネッツが酷かっただけです。ディンウィディーは良かったけど、主役達が機能していないネッツ。あまりにもシュートが決まらないから観るの疲れるわ。シーズン開幕までに調整してくるのかな。無理っぽいけどな。
ホーネッツの変化が異常なだけに、初戦にしてプレーオフが厳しく思えてきたのでした。
プレシーズンとは言えホーネッツ強くないですか??なんで強いんですかね?
HCが素晴らしい仕事をしています。あるいは前任がアレだったのか。
1つのシュートに辿り着くまでに、複数のプレーが積み重なっており、昨シーズンまでとは雲泥の差ですね。選手達の競争があるのも良い方向に!
スタッツチェックしか出来ていないのですが、ニックスのスタメンを見た第一印象は、ディフェンス大丈夫かこのメンバー、ですね。
フィッツデイルってディフェンス面だとどうなんでしょうか、グリズリーズ時代はオフェンシブな変化ばかりが注目されてあんまりディフェンスの話題ってされてなかった気がしますし、まずはオフェンスから改革を進めてるんでしょうけれどちょっと気になりました。
あと今日の他の試合で気になったのはドラモンドです、入らなかったとはいえスリー打ってましたね、フリースローボロボロでしたけど。
というか、どこの試合でもフリースロー多いですね
ディフェンスはわりとプレッシャーかけさせて整備していくので、抜かれることもありましたね。ニックスはニリキナが良いディフェンダーで、ランス・トーマスをスターターにしてますし、形になってくるのではないでしょうか。
どの試合もファールは引くほど多いです。退屈な試合ばかり。
いつも楽しみに見てます!
期待持てる若手が多くてHCも育成していく方式なので喜んでるニックスファンです。
昨年に比べてですがディフェンスは得点決めた後、相手ボールで始まる時にフロントコートから、プレスかける事が多い点と、スクリーンの時にスイッチする事が多い気がします。昨年は3pフリーで打たれまくってた印象があったのですが結構スイッチ対応で頑張ってる印象です。
カンター、ヘゾニャ、ニリキナ、トリアー、ムディエみたいに3Gの時間帯も結構あってアップテンポで攻めてDでもガンガンスイッチしてるイメージです。
G登録の選手が多くてダブついてる気がしてましたが、若手が多いから成長待ちする為にも、の戦術なのかも知れないですね!
これまでフィツデールのグリズリーズを良く知らないのでここ2試合での印象だけですので、間違ってたらごめんなさい!
この試合ではあまり目立ってなかったですが今期はランストーマスも活躍しそうですね。
しかし、トリアーはちゃんと契約して欲しい。ノアとはさよなら、リーも試合出てないから放出予定なのかな〜
フィッツデイルを「チームプレーとみせかけた個人アタック」と表現してますが、個人でファイト出来ることを重視してます。3ガードというシステムではなく、個人勝負に強い選手を優先するだけかもしれません。
カンターとミッチェル・ロビンソンが起用されてますが、リバウンドをしっかり抑えるセンターの役割が大切になりそう。