20171112 セルティックス vs ラプターズ

よりらしくなるセルティックス
アーヴィングはケガでお休み。出てくるのはマーカス・スマート。決定力はアーヴィングが遥かに上だけど、じゃあどちらがセルティックスらしく、チームを勝利に導くかというとスマート。
よりセルティックスらしい試合が見れそうです。らしいだけで強いかは別のお話。
始めから働くのはスマート。働き方はバランスを整えて適切なところから仕掛けさせる。それだけ。ハンドラーがディフェンスを集めてウイングがフィニッシュするのが理想なので、ブラウン&テイタム、そして時折ウイングのホーフォード。
それ以上に目立つのはディフェンス。とにかくハンドチェックの上手いセルティックス。マブスを身体能力不足でこぼれ球への反応が遅くなると評しましたが、セルティックスはとにかくそこが早い。
デローザンのパスをブラウンが触ってコースが変わると反応が早いテイタムが奪います。誰かがスティールするとすぐに逆サイドが走り出します。このトランジションの速度が全く違う両チーム。
セルティックス優勢で進めますが、イージーシュートを外したり、イバカ&ノゲイラのブロックの餌食になって得点は伸びません。



新スタイルを忘れるラウリー&デローザン
新スタイルで戦うラプターズはボールを回して全員が積極的に打ちます。と、言いたいのですが観る試合ではラウリー&デローザンしまくります。要は相手が強いと元に戻る傾向があります。最終的にどこで着地するのかはプレーオフにならないとわかりません。
かなり苦しいラプターズですが、こちらはラウリー&デローザンが難しいシュートも決めてしまうから点数は取れます。序盤は特にラウリー。ファールを誘いまくってフリースローとロング3Pで加点します。
ラウリーがベンチに下がるとデローザンのドライブ。24点をとったラプターズだけどイバカの3P以外は全てラウリー&デローザンでした。
何も変わってないぜラプターズ。



セカンドユニット
クリッパーズもそうですが、既存のチームに新しい戦術を取り込もうとするとセカンドユニットの方がちゃんとやれたりします。プレータイムもらえるかギリギリだからちゃんとやる若手達。
ラプターズもセカンドユニットの方がボールを回すし、バランス良く仕掛ける形。シアカムの怪しい3Pまで決まってしまい少しだけリードを得ます。
セルティックスはそもそもスターターが戦術しっかり守るので、セカンドユニットは単純に力が落ちていました。アーヴィング不在が響くのはむしろこっちだったりします。1人足りない。
ディフェンスは良いのだけど、さすがにあそこまで振り回されると簡単には守れない。オフェンスは個人力不足でした。ラプターズがよく守ってもいます。



スマート、ブラウン、ホーフォードが戻ると簡単に追いつくセルティックス。デローザンがスマート相手にドライブ仕掛けるけど最後のレイアップを外したりします。この辺はスマート個人の小さくて大きな差なのでセカンドユニットには厳しい部分。
追いつかれたらラウリー&デローザンで加点するラプターズ。アーヴィングみたいなハンドリングでファールを引き出すスマート。シュートまで決めたらアーヴィングなんだけど。
イバカがドライブから&ワンを決め、ロジアーが4点プレーを返して49ー44でラプターズリードで前半が終わります。



前半はアーヴィングの差
まぁ見事にアーヴィング分の差でした。セルティックスはブラウンやスマートがゴール下まで攻め込むけどもブロックされる場面が出てきます。そこのシュート技術があればオールスターなのですが。それを決めるからアーヴィングはオールスターなわけで。
更に1Qの様にウイングからのドライブが減りました。理由はハンドラー達が注目を集められなかったから。ブラウンはインタビューで
「アーヴィングとホーフォードにディフェンスが集中するから得点できる」と発言していますが、セルティックスの戦術自体がそんな方法論です。困ったからウイング(ブラウン)に回すという発想はなくて、まずはハンドラーがディフェンスを引き寄せないといけません。それが出来なかったのは決定力の差かな。



バランチューナスをどうするのか?
ラプターズはバランチューナスにスペースが与えられる様になったのが、最大の変化だと考えていましたが、ラウリー&デローザンのドライブから始まるならばバランチューナスは邪魔なだけにみえます。ポエルトやノゲイラの方がエンドライン際でプレーするし、リバウンドで活躍するので良い気がします。この辺をなかなか弄らないのがケーシーHCらしい。
◯前半のFG%
ラプターズ 48.6%
セルティックス 33.3%
こんなに差があるのに5点しか差がありません。
◯オフェンスリバウンド
ラプターズ 5
セルティックス 11
こうなるとイバカとバランチューナスを同時に使う必要性も微妙になります。



前半の反省
後半はそんなバランチューナスのローポストアタックとスマートの連続3Pで互いに得点を取り合うスタートに。ハーフタイムの反省がお互いに伺えます。
フロアバランスを改善してきたラプターズとハンドラー&ピックが積極的に打たないとウイングが活きないと見直したような展開。
スマートのワナにラウリーが引っかかりファールコールされれば、デローザンのフェイクに騙されてファールするブラウン。
拮抗された試合は、ホーフォードが得点してハンドラー&ピックに十分に注目を集めたところでブラウンの3Pが決まってセルティックスが8点のリードを得ます。



新スタイルを思い出させるCJマイルズ
反撃したのはCJマイルズ。ラプターズは3P乱れ打ちするけど、決まらないチーム。その中でマイルズは強引に打ってもそれねりに決められる選手です。かなり難しい3Pを連続で決めると、大きくスペーシング出来るようになりました。
またもセカンドユニットの方が良い感じのラプターズ。逆転に成功します。
しかし、またも終了間際に3Pを決めたロジアー。この人はフィニッシュ力は素晴らしいよね。メチャクチャ飛ぶし。



細かい組み合わせとラストプレー
押しつ押されずで残り5分に突入します。
ラプターズはインサイドをイバカだけにしてCJマイルズを使います。ディフェンスを広げてデローザンのドライブで行くスタイル。
残り3分でセルティックスはベインズではなくロジアーを入れます。ここは普段ならばアーヴィングをロジアーにしています。それをみてマイルズをブァンフレートにしたラプターズ。
ここは難しい問題でマイルズにしておけば、ディフェンスは厳しくても、スマートのディフェンスを避けられるメリットがあります。
スマートのアシストにゲームメイクから得点するセルティックス。そしてスマートのディフェンスに苦労するラプターズ。
ミスマッチを利用してドライブからレイアップの高さでテイタムが決めます。勝っているチームらしいプレー。
しかし、スティールからアヌノビーの速攻に繋げるラプターズなので平面で勝負出来た面もあります。



1点ビハインドのラプターズは残り30秒を切ってデローザンのアイソレーションからミドルが外れますが、リバウンドをとったテイタムがピボットを踏んだところで肘がブァンフレートに入り、ラストプレーの権利を得ます。
最後はデローザンvsブラウンのアイソレーション。インサイドへの進入は許さず、フリースローラインからのフェイダウェイを選択させたブラウンが最後までチェックに飛んで、デローザンのラストショットは外れました。



連勝の勢いとエース
連勝中らしい勝ち方をしたセルティックスでした。テイタムが難し目のレイアップに行ったり、デローザンのミドルにチェックでガマンしたり。負けていると選択し難いプレーでした。
そんな勢いを止めるならば、大量リードで諦めさせるか、エースが勝負強さで上回る事ですが、エース勝負までは辿り着いて、エースが2本外したのだから何も言えません。仕方ないよね。
◯デマー・デローザン
24点 FG8/22
◯ジェイレン・ブラウン
18点 FG8/15
デローザンとの対決を制したブラウンがもたらした勝利でした。でも、まだデローザンレベルになるには足りないよ。ライバルがテイタムなのも面白い。



ラプターズはどこへ行く
◯3P 10/24
◯アシスト 18
またも昔に戻ったようなラプターズ。
「このスタイルは強いよ。でも勝てないよ。だから新スタイルだ!」という変化のはずが相手が強いと元に戻りすぎです。
ラウリーが積極的に打つのも、デローザンがドライブするのも良いけど、それを活かすための新スタイルじゃないのかな?
バランチューナスのムダ使いも目立つので、やっぱりトレードでシューターを獲得すべきなのかな。どんな選手が欲しいかというとPJタッカーやキャロルが恋しくなるね。
現実的にはベンチメンバーは良くなっているので、そっちでバランチューナスを活かす方が良い気もします。



セルティックスに言うことは特にないかな。
この試合をみて感じるのは、やっぱりアーヴィングがここにいるのは違和感。だからこそ有効なのだと思いますが。

20171112 セルティックス vs ラプターズ” への1件のフィードバック

  1. カイリーがセルティックスでプレーすることにいまだに違和感があります。。
    彼自身もまだ馴染んでないんじゃないかなと思います。
    でもカイリーファンなので応援しています!
    セルティックスに来てから、FG%がすごく下がってる気がします。
    それはシュート数が多くなり、さらにキャブズの時よりハードなシュートが増えている気がするのですが、そのせいでしょうか?

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA