20171104 ウィザーズ vs キャブス

イーストトップ争いのはずが勝率5割になっている両チーム。ディフェンスが崩壊しているとされていますが、本当にそうなのかな?
◯被FG%
ウィザー 46.6%(23位)
キャブス 47.0%(27位)
キャブスは昨季45.8%から悪化しましたが、ウィザーズは変わらない。そう捉えるとマズイのはキャブスですが、そもそも今季はディフェンスにエネルギーを注ぎ始めたウィザーズなので、その割にはよろしくありません。
◯被3P
ウィザー 33.3%(6位)
キャブス 41.8%(30位)
しかし、一応成果は出ていてアウトサイドは守れるけどインサイドが守れていないリムプロテクター不足が鮮明に出ています。
そして酷すぎるキャブス。こちらはアウトサイドを守れていない事になります。ちなみにシャンパート出場中(平均18分)は31%です。こういう部分を評価されてないのは不幸です。



外から決めたいウィザーズ
ではキャブスの弱いアウトサイドですが、そもそも速攻とシューターのチームであるウィザーズにとっては強みの部分です。
◯3P(アテンプト順)
チーム 36.7%(12位)
ビール 33.3%
ポーター 51.7%
ウォール 32.3%
ウーブレイ 45.2%
今季も驚異的に決めているポーター、さらに昨季28.7%から急成長するウーブレイが高確率であるものの、エースシューターのビールが不調の上にアテンプトも2本少なくなっています。
そして今季も足を引っ張るのはウォール。正直打たなければ良いのに、と思う場面でも打ってしまいます。
ウィザーズとしては最高のオフェンスチームになりたい所ですが、レーティング107.3と苦戦中。ウォールとビールの確率が問題のため、ディフェンスの弱いキャブス相手にはビールがアテンプトを増やして確率を上げ、ウォールが打たない方が無難です。



中を攻めたいキャブス
◯FG 46.6%(7位)
◯3P 33.1%(23位)
ウィザーズが弱いのはインサイド。キャブスが攻めたいのもインサイド。
◯ペイント内得点
レブロン 14.5
ローズ 9.5
ラブ 5.8
グリーン 5.8
レブロンだけでなくローズも鋭いドライブで昨季のアーヴィングよりも決めていきます。グリーンは19分の出場なのでかなり稼いでいます。
昨季のキャブスが勝っていた理由はレブロンシステムでドライブしたレブロンのパスをアウトサイドから射抜くシューター達の存在でした。収縮させれば決めるの楽勝なはずが決まらないのが今季です。
決めているのはコーバー、ラブ、シャンパート、そして出番のないカルデロンとフライ。ここでも評価されないシャンパート。
それ以外は30%を切っていてJRスミスに至っては20%にも届きません。
例によって呪いにかかったのか活躍もしなければケガをしたトリスタン・トンプソンは不在です。インサイドにフライとラブ、アウトサイドにコーバーとシャンパートを使っていけば、レブロンとローズのドライブが強力に機能しそうです。カルデロンも忘れずに。
そんなわけで管理人的にはシャンパートがキーポイントです。アウトサイド守れて3Pも程々に入るけど全く信用されないシャンパート。今のキャブスの問題解決してくれそうなのですが。



らしくないキャブス
予定通りインサイドを攻め込むレブロンとローズ。為す術がないウィザーズ。
対策してないのか?と言われそうだけど、いろいろと計算外が起きていると想像してます。
まずローズ。ドライブはともかくミドルと3Pを決めます。いや、そんなの聞いてないよ。
さらにキックアウトをラブとJRスミスが決めます。聞いてないよ。3P決められたらキャブスのオフェンスは止められません。
決定的なのはレブロンに好き勝手やられるポーター。基本的にオフェンスチームなので、そこそこやられる事は想定済。でも、それは個人のディフェンスである程度抑えられるからです。こんなにやられるなんて、何やってんだポーター!



インサイドを攻めるのが有効な相手に対し、しっかりとアタックしたキャブス。いつも通りのようだけど、レブロンのボールの貰い方は明らかに自分がフィニッシュするためのものでした。
そこから出てくるパスも決めていけば、強かった頃(プレーオフ)のキャブスそのもの。圧倒する攻撃力で粉砕します。
しかし、同時に思い出されるのはファイナルのキャブス。このペースはレブロンがバテるやつです。リードを奪って休ませないと4Qに失速するよ。



アウトサイドからウィザーズ
早くもモリスが戻ってきたウィザーズ。足りなかったスクリナーです。シューターがスクリーンを使って狙いますが、警戒されて出来たのはモリスのミスマッチ。でも試合勘もあるのか決められないモリス。
仕方ないので動き出すウォール。3Pを打つにしても基本はキャッチ&シュートなので、インサイドを攻められないならば打てません。少し出遅れたウィザーズですが、こちらはキックアウトを予定通り決めていきます。
傾向通り決めるのはポーターとウーブレイ。キャブスのハイスコアについていくウィザーズだけど、キャブスが諦めているポイントでしか得点出来ていない感じです。ウォールとビールを優先して守るキャブス。
エース2人を止めるべきか、高確率の2人を止めるべきかは難しい。多分、キャブスからするともうそれは仕方ないという雰囲気。



キャブスが早々にジジッチを出してきた事で様相は変わります。ゴータットのポジショニングとウォールのパスに全く対応出来ないジジッチ。
そんなわけでハイスコアの互角の展開。どちらも自分達の強い部分を、それは相手の弱い部分をつく戦いでした。
イージーに決めているのはキャブス有利
走ってのハイスコアはウィザーズ有利
そんな1Q



セカンドユニット
セカンドユニットはどちらも課題だったけど、今季は大分改善しています。でも、言うまでもなくキャブスは豪華。タレント力で押し切ります。
ウェイドって自分が決められそうなプレーを状況関係なくやるから、完全に浮いています。でも、多分それを許していると思われるルーHCなんだよね。
セカンドユニットも強いのですが、戦術皆無なチームである事を思い出しました。
ウィザーズはチームでやろうとするけど、どうも決まらないのがパターン化しています。フレイジャーは凄く良いのだけど、アンソニー・デイビスがいないから何も打開出来ません、という感じ。
ここで追いつけないウィザーズなのでレブロンは休めましたとさ。



スターターが戻るとデジャブのように繰り返される1Qの攻防。こんなに調子良いのは今シーズン初めてなのでは、と思うほどシュートが決まっていくキャブス。結局はドライブ次第なのかな。これまではレブロンシステムの根底が上手くいっていなかったのか?
ウィザーズも同じ展開なのだけど、ウーブレイのポジションにいるのはモリス。全く決められない。それはもう酷いくらいに。次の試合からで良かったんじゃないの?
代わりにやっと働き出したビール。でも3Pは入らない。ウォールが1つ速攻を決めましたが、キャブスがあまりにも決めるから出せない速攻。トランジションディフェンスが課題と紹介されていたキャブスだけど、そもそもトランジションにならない。
これも後半への課題です。シュートが落ちれば走られてしまいますよ。



◯前半の3P
キャブス 7/11
ウィザー 4/13
完全に強い時のキャブスパターンです。どうしようもないので、インサイドだけでも止めるのが定石ですが、苦手なんだよウィザーズ。インサイドも決めたのでFG66%と笑っちゃう確率。
しかし得点は74ー66。
アウトサイドから攻めたかったはずのウィザーズがそれを決められていないのに8点差は悪くない前半です。なお、ウォール&ビールは0/4。
もうアウトサイドを全部ドフリーで打たせた方がマシなのではと言うようなウィザーズのディフェンスでした。



なんかよくわからないけどレフリーが流れを止めてキャブスに傾く
後半も酷いよモリス。ハイレベルマッチを台無しにしています。JRスミスはエアボール。お前は復帰したばかりじゃないだろう。
ローズもエアボール。これはよくある。
ミスが続くと荒れ始めてレフリーが試合を動かしたりします。腕を叩かれてノーファールだったウォール。普通のファールでフレグラントとられたモリス。解説もおかしいと言っています。
何しているのかよくわからない時間が続きます。長く挟まれるレフリータイムに選手達も唖然としています。動かないのは得点。
ハイペースゲームだったはずが、レフリーがペース落とすなんて。それはキャブスに有利に働きますよ。



レブロンが活躍したのだけど、多分ハイペースが続いていて、レフリーによる休憩タイムがなければ顔を出さなかったと思われるシーンもありました。1プレーの戦いになる4Q終盤ではよくある光景だけど、流れの中でやられるとかなり厳しい。
ジジッチが出てきて入るか怪しいウォールのミドルにファールしたので、すぐにフライに代えるとフライは簡単に3Pを決めます。采配が当たったのか、そもそも迷走しているのか。
さらにコーバーも3Pで続きます。
そうすると止まらないレブロン。休憩を挟んだ事で機能するレブロンシステムでペースが落ちないキャブス。



ビールは頑張るし、ベンチからスコットも加勢しますが、どうしてもウォールが全く決まらないウィザーズ。フリースローも決まらない。
レブロンが決めまくっても大差にならないのでチーム力は変わらないと思いますが、完全にエースの差で追いつけない状態に。
そしてフライにハードファールされて肩を痛めたウォールでした。



休まないレブロン
4Qになっても出てくるレブロン。ウィザーズはセカンドユニットですが、点差は変わりません。休んだウォールが反撃できないとこのまま終わります。
キャブスのユニットは構成がかなり怪しかったりしますが、グリーンとクラウダーを出し続けてレブロン勝負にしました。中外どちらでも良くて、リバウンドに飛び込む2人がいるのは今シーズンの強みです。
でもPGウェイドとローズは弱い。ローズにドライブさせるならありだけど、レブロン押しならカルデロンやコーバーの方が良い気がします。
しかし、止まらないレブロン。パスを出す必要がないので、周囲は関係ありません。
ボールが回ってローズがコーナー3P外してやっぱりな!と思ったらレブロンがオフェンスリバウンドとってしまいます。その後3P。
ウィザーズはやっぱりビール。マークはJRスミス。クラウダーで良いのに。
途中でグリーンに交代したらステップバックミドルを打たれた瞬間に横にいたJRスミスがファールしてアンドワンとか。何してんだ?
完全にレブロン無双状態なのですが、それでも食らいつくビールという構図。ウォールはレブロンのマークにつくのですが止められません。バテないレブロンも最近では珍しい。



◯レブロン・ジェームス
57点
23/34 67.4%
11リバウンド 7アシスト
◯ジョン・ウォール
13点
4/13 30.8%
フリースロー 5/12
感覚的には60点ゲームと思ったら本当にそんな得点だったレブロン。失速しなかったのはコンディションが整ってきたのか?
それでも勝てる試合だったウィザーズ。敗因はウォールのシュート率。このフリースローでは勝てません。



強い時のキャブスだけど
少し昨季を思い出しましょう。順調に勝っていった後に崩れ始め、シーズン途中で獲得したのはコーバーとデロン・ウイリアムス。
この2人は高確率で3Pを決める事でチームを軌道に乗せました。
◯3P
レブロン 2/4
クラウダー 1/2
JRスミス 1/2
ローズ 2/4
ラブ 2/5
コーバー 2/5
グリーン 1/2
フライ 1/2
高確率だったこの試合ですが、それ以上に満遍なくボールが散っていることがわかります。コートをワイドに使えるからレブロンのインサイドが際立った面もあります。
プレーオフでもトリスタン・トンプソンを外してシューターシステムを採用したようにオフェンス面では有効なシステムです。
昨季と違うのはクラウダーやグリーンの存在です。レブロンへの負担を軽減してくれる2人。さらに勝負所でPGトーマスになればオフェンスは強力になりそうです。



ウォールとフレイジャー
チームを引っ張るウォールですが、レイアップさえさせなければ、という雰囲気が相手から感じられるようになっています。ゴータットがいなくなったらかなりヤバそう。
肩のケガで離脱する可能性があり、チームとしてはよりステップアップしなければいけません。代役はフレイジャー。こちらもシュート力がありません。
そんなわけでウォールとフレイジャーがハーフコートで行うプレーはもう少しバリエーションが必要そうです。2人ともチームを引っ張っているのに弱点になっています。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA