20171031 ブレイザーズ vs ラプターズ

強いぜ!強いけど勝率には反映されてないぜ!という両チーム。とてもオススメの試合です。
充実した? 夏の補強
新生ラプターズはスパーズとウォーリアーズに負けました。新しいスタイルは通用したけど勝つところまではいきませんでした。
両試合とも最後まで接戦でしたが、締めはやはりラウリー&デローザンでいき、そして散りました。強力なコンビですが、それじゃあ勝てないよ、という事で始めた新スタイルなので失敗を経てレベルアップする事が望まれます。
◯ポエルト
21分 9.0点 8.6リバウンド 1.8ブロック FG66.7%
◯シアカム
15分 10.5点 3.3リバウンド 1.3アシスト FG66.7%
◯ライト
24分 8.0点 2.6アシスト
昨季のパウエルのブレークにより考え方を見直したラプターズフロントは、夏の補強は若手の成長にしました。CJマイルズでベンチポイントを確保しつつ新たな力を信じたわけです。そんな補強はここまで大成功です。
信じてもらえてるのだからライトはもう少し頑張りましょう。



スタイルチェンジとエース
◯3Pアテンプト
24.3(22位)34.6(2位)
◯アシスト
18.5(30位)24.6(4位)
◯パス数
274(27位) 309(8位)
ラプターズが求めたのは現代的なバスケへの変化。それは口で言うほど簡単ではない事なので、見事に実践したケーシーHCと受け入れたラウリー&デローザンに大きな賞賛を送りたいです。
ドライブ頼りだったチームがパスでゲームを組み立てる。それも信用出来るのか不安な若手軍団にパスをするわけです。ポール・ジョージやカーメロにパスをするのとは意味が違います。
◯カイル・ラウリー
得点 22.4 12.4
FG 46.4% 35.5%
◯デマー・デローザン
得点 27.3 23.4
アシスト 3.9 4.6
当然割を喰うのは個人スタッツ。しかし、それ以上にラウリーのシュートリズムが乱れている事がよくわかります。シュート力が突然衰えたって事はないでしょう。
◯ノーマン・パウエル
20分 5.6点 FG29%
さらに高額契約交わしたパウエルが大誤算。まぁパウエルに金払う方も払う方だけど。



◯ペース
97.1 103.8
◯レーティング
オフェンス 109.8 106.7
ディフェンス 104.9 97.4
そんなわけで攻撃的になったと思いきや、試合のペースは早くなったけど攻撃力は落ちています。それをディフェンスで補っているのが今のラプターズです。
勝った相手はブルズ、シクサーズ、レイカーズと抑えやすかったとも言えます。
新しいスタイルで新しい戦力を手に入れる事に成功したけど、元の中心選手がリズムを失っているから、まだまだ改善の余地はあるよ!
それが今のラプターズです。



素晴らしい数字とダメなエース
負けたのはアウェー3連戦の最後にバックスに3点差とグリフィンに劇的にやられたクリッパーズ戦だけ。内容的には苦しい試合でも戦える強さをもっているブレイザーズ。
ただし、勝った試合のうち2つはサンズだよ。
◯レーティング
オフェンス 109.9(3位)
ディフェンス 98.0(6位)
新スタイルで充実したけど強さはまだまだのラプターズに対し、ブレイザーズはスタイルは変わってないけど数字をみたら首位でも良い強さ。レーティング差はクリッパーズに次ぐ2番目です。サンズ。
◯FG 43.4%(23位)
◯3P 43.9%(1位)
たまに1試合のスタッツでは見かけますが、序盤とはいえ、3Pが2Pを上回っています。なお、ブレイザーズの3Pよりもシュートが入らないチームが10チームありまして、グリズリーズやスパーズ、セルティックスも含まれています。
そんなチームの足を引っ張るのはスターター3人
◯FG%
リラード 37.0%
ヌルキッチ 39.4%
ハークレス 36.7%
まぁハークレスはベンチに座らせるので良いのですが、コアの2人が散々な出来。リラードは個人でも3Pの方が確率高いです。
このブログでは登場するたびにダイエットを話題にされるヌルキッチさんは昨季は51%決めています。
◯オフェンスリバウンド 14.2(1位)
リバウンドが強いのか、シュート外しすぎなのか微妙ですが、落としても拾う事でチームは高いオフェンス力を維持しています。



もう1人のエースと全員の努力
リラードもヌルキッチも酷いけど、もう1人がスーパーマンなので助かっています。
◯CJマカラム
24.6点 FG50.6% 3P56.5%
反則みたいなマカラムの成績。シューターのイメージだけど、オフボールスクリーンは11.7%と少な目です。半分以上がブルアップの3P。スーパー。
そんなわけでこちらも中心選手の2人がダメダメなんだけど、1人のスーパーマンとみんなの献身性で勝っています。



◯ディフェンスレーティング
チーム 98.0
リラード 96.4
ヌルキッチ 95.5
アミヌ 91.9
アミヌとヌルキッチを中心にディフェンスで力を発揮しています。まぁ悲しいかなオフェンスが酷すぎて出てない時間の方がチーム成績は上なのですが。
◯ディフェンスリバウンド
チーム 37.5(2位)
アミヌ 6.8
ヌルキッチ 6.3
デイビス 5.2
リーグ2位のディフェンスリバウンドですが、モンスターはいないので全員で奪った結果です。なお、1位はモンスターハワードのいるホーネッツ。
昨季はレーティング107.8と全く守れなかったチームはヌルキッチの宣言通りタフなディフェンスでディフェンスエリートになりました。
リラードとヌルキッチがイージーシュートを決めさえすれば、素晴らしい成績になるはずです。



ラウリー&パウエルがダメなラプターズ
リラード&ヌルキッチがダメなブレイザーズ
デローザンとマカラムは同じくらいの得点
そしてどちらもオフェンスのチームのはずがディフェンスを頑張っています。
「今、自分達は良い感じだ!あとは勝つだけだ!」
そう感じていそうな両チームと、責任を感じていそうな両PGの戦いです。



デローザン・デローザン・デローザン
プレビューをバカにするようにデローザンの雨あられ。初めの15点のうち13点がデローザン。タイムアウトあけもデローザンだけど、ボールが回ってラウリーの3Pが2本とこちらもプレビューと違う傾向に。
おそらく1つにはブレイザーズとの関係性の中でデローザンというよりハンドラーが積極的に行かないといけないから。
もう1つがイバカの不在。そういえば何故かイバカがシューターになっていたのを思い出しました。3P打つけど信用出来るシューターが不調のラウリーで次点がイバカというラプターズの事情。



ブレイザーズは逆に3Pへの高い信用度。マカラムは本当に凄い。今リーグでNo.1のシューターと言えそうです。
ブレイザーズってガードコンビの高い能力をベースにしながらも、かなりチームで崩すのですが、ヌルキッチがいなくなると個人技の比重が高くなります。相変わらず押し負けるけど、重要なヌルキッチ。
そんな感じでお互いに高確率で決めて互角の展開。



少しずつメンバーが変わっていくと、今度はお互いにFG%の悪さが表現されていきます。全く入らないけど3Pを打っていた分、レイアップが多くなったためラプターズがリードを奪います。
両方とも動ける選手を起用している事もあり、よく言えばディフェンスが厳しくなっています。ブレイザーズはアウトサイドまで追いかけるし、ラプターズは収縮が速くてブレイザーズ得意のインサイド合わせを防ぎます。
どちらもオフェンスが簡単にシュート決めて仕舞えばディフェンスも緩くなりそうだけど、決まらないから緩まない感じ。
そんな中で出てきたデローザンが簡単に決めてしまって二桁リードを奪います。ノゲイラの3Pなんてポーナスもあったし。



ラプターズが良いのではなく、ブレイザーズがトラブルという感じ。なんせ1Q29点とったのに、2Qでたったの6点。どうやらブレイザーズ史上ひとつのQで最も少ない得点っぽいです。
リラードとヌルキッチがいない時間に守れなくても得点出来ていたのが、全く得点出来ませんでした。前半は2P32%、3P33%とまぁ3P頼みのチームにはありがちなスタッツ。
ラプターズで良かったのはインサイドディフェンス。ノゲイラがいると強力なリムプロテクターになりますが、ポエルトも体張るし、よく守ります。イバカよりも良い感じ。
オフェンスでもラウリーの3P3/4と決まりました。デローザンはFG8/11と大当たり。



大外れのブレイザーズで退屈な試合になりました。しかし、デローザンが大当たりでラウリーが3P復活した割には、やることなす事上手く行くかというとそんな事は全くない。
新生ラプターズ感はありません。ディフェンス頑張ってラウリー&デローザンで決めて行くという何年も前からあるラプターズの形。
オススメの試合とか言ったことを後悔する前半でした。



何も変わらない
後半になっても特に変わりなく、盛り上がらないアリーナ。
余裕が出てきたのでボールを回す新スタイルに戻したラプターズだけど、20点も差があればそりゃそうだ。という程度の内容です。
パウエルまで決めてしまったので、如何ともし難い。
4Qも出てきたリラードが維持のようにドライブを仕掛け難しいシュートを決めていきます。チェンジオブペースだけで抜いて行くのは流石です。そこにあるのは珍しくインサイドに誰もいない5アウトにしたブレイザーズ。うん、2Qにそれやれば良かったのに。
最後までラプターズのディフェンスはしつこかったです。



オススメとか言ったのが超恥ずかしい試合でした。
ラプターズは時にはこんなデローザン押しも必要かもしれません。時には戦い方に変化をつけるためです。狙ったとしたら非常にハマったタイミングでした。
変な補強するよりもエネルギー溢れた若手達を活用した事でディフェンスの必死さも好印象でした。一方でポエルト以外はオフェンスの合わせもシュート確率もまだまだ。その精度を上げて行くシーズンなので、これで良いのでしょう。
まぁ観たタイミングが悪かった。



ブレイザーズはそれでは済まない出来でした。2Qの最少得点は「どうしようもないくらいシュートが入らない」というよりも、フリーの状況を殆ど作れませんでした。
ちゃんと攻めている割には作れないのですが、目立ったのはリラード&マカラムのドライブの決まらない形。ラプターズディフェンスが良かった点は置いておき、フローターにもならなかったのはシステム的な問題にも思えます。
インサイドのリバウンダー達はあまりクリアスクリーンをしてくれないので、ブロックが間に合うのです。アダムスやゴータットを見習わないと。
ヌルキッチが加入してポストでポジションとるのがドライブスペースを生み出していたのかと思いましたが、そんな場面も訪れず。
要はやっぱりインサイド側のシュート確率の悪さが知れ渡ってきたために、あまりにも警戒されていない気がしました。ドライブ止めるのを優先して、「インサイドにボールが入っても誰かがプレッシャーかければシュートは外れるよ!」みたいな。
プレシーズンからとても良かった印象のブレイザーズですが、時間が経つにつれてこんな変化が起こるのが長いシーズンという事です。



シーズンをかけて攻守の精度とパターンを作っているラプターズ
作り上げたパターンが読まれ始めたブレイザーズ
10月が終わって少しずつ調整が必要な時期になってきました。



ロケッツ vs シクサーズ
勝率ほど内容が良くない感じのロケッツは、内容に勝率が追いついてきてしまった。
多分、勝っていたのは内容が悪くても変わらない自分達を貫く強さがあったから。でも、それでも抗えない程に内容が悪くなっちゃった。カペラのFG73%なんだけど、数字には見えない悪さがある気がした。ヌルキッチの逆です。
クリス・ポールがいなくなると発生するクリッパーズの問題点が何故かロケッツでも発生しているみたいな。バーアムーテにハンドルさせたのはそんな理由な気もします。働けよ!とね。
シクサーズはエンビートのポジションがかなり改善され、シューター3人構成を辞めたので以前よりもかなり改善されました。単にレディックがいないだけかもしれません。
バランスが改善されただけですが、シモンズとエンビートにはそれでも十分なのかな。
FG55%だけど、簡単ではないシュートがなんか決まった印象です。ロケッツの必死さも足りません。さすがにもう少しベンチメンバー使うべきなのでは?
完全に観る試合を間違えた1日でした。

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