時にムーア神とすら呼ばれる193㎝87㎏のスモールフォワード
今のNBAはサイズが関係なくなっているとはいえ、それはスピードのないビックマンが不要になってきただけで、逆にガードでもサイズを求められるようになっています。スイッチを多用するディフェンスでは、どのポジションでも守れるユーティリティ性が必要だし、リバウンドやドライブのフィニッシュと最後は高さがものをいうことも多くあるのです。
そんな中でペリカンズのSFは身長も低ければ、体重も軽いイート・ワン・ムーアのポジションです。リーグ最強のビックマンであるアンソニー・デイビスの存在が可能にしたコンバートとはいえ、時代に逆行するような存在はどうしてそこにいるのでしょうか。
〇イート・ワン・ムーア
12.5点 2P55.6% 3P42.5%
ムーアがスターターに名前を連ねる理由は、高確率のシュート力にあります。FG50%オーバー、3P40%オーバーはリーグで8人しかいません。ガードではサトランスキーとカルデロンとムーアの3人だけ。ムーアはガードじゃないか・・・。
しかし、ムーアはキャリア通して観ればここまでの数字を残してはいません。唯一15-16シーズンにブルズでFG48%、3P45%ですが、平均7.5点と「必要なシュートだけ打った」から確率が高かったといえます。
昨シーズンのペリカンズでは積極的に得点すべき役割にあり、マークされていたはずなのに高確率なのは素晴らしい結果でした。
〇3P 42.5%
これはムーア本人を褒めるしかありません。ディフェンスがタイトな状況でも15/32で決めており、チームの中で果たすべきシューター役をこなしたのです。
ちなみにムーアと同じサイズの選手としてJJレディックやトロイ・ダニエルズがいますが、体格が劣るシューター達は良く動き、動いてでも3Pを決めてしまうから重宝されています。それに比べるとムーアはスポットシューターに過ぎず、そこまでオフボールでディフェンスに脅威を与えられるわけではないので、確率が高いからといって価値が高いとは言い難いのでした。
ペリカンズではダリウス・ミラーが3P41%決めており、サイズがあってシュート力が高いので単に3Pが上手いだけならばムーアはスターターの座を明け渡していたはずです。だから
ムーアの真骨頂は2P55%
にあるのです。それはペリカンズのオフェンスシステムがもたらした恩恵でもありました。
2P55%となるとクレイ・トンプソンのようなミドルレンジの上手さが想像されますが、実際にはムーアのジャンプシュートの確率はあまりよくありませんでした。
※シュートの種類を細分化したスタッツを使っています。
〇2Pジャンプシュート 25/81 31%
これを様々なシュートスキルで補っています。
〇ドライビングフローター 19/37 51%
〇ドライビングフィンガーロール 9/15 60%
〇ドライビングレイアップ 25/46 54%
〇フローター 39/70 56%
〇フック 5/10 50%
などなど、まぁいろいろあります。要するに単にシュート力が高いというよりも「シュートスキルの多彩さ」で得点を稼いでいます。あまりハンドリングの上手さやスピードを感じるタイプではないので、自分で抜くことは出来ないけど、シュートスキルだけならばカイリー・アーヴィングみたいなものかもしれません。
そして自分で抜かなくてもこれらのスキルを使えるようになった理由が、カットプレーとアウトサイドショットを組み合わせたペリカンズのオフェンスにあり、その中でもムーアは抜群にカットのタイミングが良く、それでいて外に大きく開いて3Pも狙ってきます。
ホリデー、ロンド、カズンズ、アンソニー・デイビスと警戒すべき選手が多い中で、ディフェンスがボールに目を向けた瞬間に、視界から消えてインサイドにカットしていきます。特に逆サイドにいる状態だとボールとムーアの両方を視野に入れるのは難しく、タイミングの秀逸さが光ります。
オフェンスを機能させるためにスペーシングするのが一般的ですが、そこにムーアが加えるカットプレーというアクセントはディフェンスに混乱を招きます。シューターとして高確率で決めながら、ディフェンスの隙を突いてインサイドでも得点してしまう193㎝87㎏のアンダーサイズSF
小さくても豊かな運動能力で得点していくハンドラーは多くいますが、ムーアの場合は「視界から消える動きとタイミング」で勝負している非常にレアなタイプです。
イート・ワン・ムーアに注目したい!
しかし、注目を許さないのがムーアの凄さ。
視界から消えるオフボールムーブとシュートスキルの多彩さ、そして高確率の3Pシュート
アンダーサイズのSFは自分の能力を最大限に活かせるチームシステムの中で、あまりにも目立つアンソニー・デイビスの存在を活かしながら、注目されないように大活躍しているのでした。
PACとかいうYoutubeチャンネルでも、2k19で最も過小評価されてるプレイヤー一位にムーアが選ばれてましたね。75は低すぎる、と言われてました。
しかしなぜ今オフのペリカンズはPFばっかとってるんですかね。
2Kやったことないのですが、各分野で細かく能力調整すると下がるんですかね。
それか能力値設定した人が全てアンソニー・デイビスやホリデーの力だと思っているのか。
カズンズの穴を人数で埋めるのかな。
ロスター枠が余っているので、ガードで埋めていくのでしょうが、交渉が上手く行っていないのか。
ロドニー・フッドあたりをかっ攫う計画なのかも。
ムーアやミラーなど優れたシューターがいることでロンドが活躍しやすい環境になっていたのか
それともロンドがいたから彼らが輝けたのか
ロンドというかそういうシステム作るのが得意なACがペリカンズにいます。
LALの選手について書く予定はありますか?
クズマについて書きたいのですが、内容が思いつきません。
なので全く予定なしです。KCPの方が書きやすいかもしれない。
ブルズの時もいいスポットシューターでしたが、ペリカンズだと流れ中で得点してるように思います。
シュート力はもともとあったけど、あのサイズで抜く能力が不足気味のため、スポットシューターの役割しかなかったんでしょうね。
ペリカンズのシステムの中では、抜かなくてもシュートスキルを発揮出来るのが大きかったかと。
KCPのような3&Dタイプの選手って他に誰がいるんですか?
ポジション毎にこんなタイプがあるっていう説明あると分かりやすいのですが、過去にそのような記事を見たことありません…
ポジションはハンドラー、ウイング、ビッグしかない時代で、選手の特徴をシステムの中でどう活かすかなので
ポジションに拘ることも、選手をタイプ別に分けることもあまり意味がないし、枝分かれしすぎて無理です。
ムーアタイプは他にいても、あの身長とスキルでウイングをこなすのはレアだし、コリンズはベルやアデバヨに似ているようでもっとオフェンシブだし。
戦術とタイプの特徴はあっても、ポジション別というのはないかな。
カズンズの恩恵を最も受けてた選手な気がしています。カズンズ離脱後はFG%が落ちた印象を持ってましたが離脱前後の数字わかったりするものでしょうか。
カズンズはポストで起点になるので。カットプレーが更に有効でした。ケガをしてからはシューター的な要素が強まったと思います。
シュートの成功率だけならばほんの僅かに高かったですが、1%なので誤差のレベル。
シュートの種類の違いはケガ前と後で分類出来ないので、やりませんでした。
目立ってない、高確率ゆえにこいつなんでこんな簡単に点取るんだろうと思いペリカンズ戦みる時はムーアの得点に注目しています。動きまで追ってないけど笑
効率の良い選手がエースほどアテンプト増えればそのままの確率で高得点スタッツになるわけがないと思います。
そこで、ファーストオプションとして求められる能力をケビンラブを例に(まだ貴ブログの新スタイルで取り上げてないチームから選びました、他の選手でも良いです)まとめたものを読んでみたいです。
いつも無理ばかりすみません
ケビン・ラブはこないだパスの多さなどを書いたので、ちょっと敬遠です。何よりケビン・ラブを消したHCなので書いたところで、それが現実になる可能性が低い。
デビット・ブラッド時代はラブは機能していましたけどね。
ムーアは普通にみていると3Pシューターなのですが、目立たなくなり始めた頃にカットプレーを連発してくれるのも面白いです。
ゲーリー・ハリスも似た選手ですが、あちらは3Pを決めるからこそカットプレーを決めています。
ファーストオプションはEFGが低くても良いのが、今度出てくるローズ編でちらっと書いてあるかな。
素質のある若手がいそうなSACが気になっているのですがザック神がいる間は書く予定ないですよね?
ランドルフのことは別に嫌いじゃないですよ。嫌いなのはイェーガーの起用方法。それ以上にディバッツの存在。
サマーリーグでのバグリーを絶賛していまして、ジャイルズにもかなり期待しているのですが、2人ともまだシーズンでプレーしていないので、そこに注目するのはちょっと方針と異なるんですよね。フォックスも好きだけど、書くほどの内容がなく。
逆に「バディ・ヒールドの苦しみ」位の方が書きやすいかも。
キングスとサンズはシーズン始まってからの楽しみだったりします。
素質のある若手が多いように見えるSACが気になるのですがザック神がいる間は書く予定ないですかね?