20171020 NBA サンダーvsニックス

トップチームの強さ故に優勝候補とは言いづらいけど、優勝の可能性はあるといえるサンダー対PGが弱すぎてこのままじゃ最下位のニックス。PGがいないチーム対PGが全てやるチームの対戦とも言えます。
注目はカンターとマグダーモッドの帰還。カーメロがカンター並にポストムーブで得点し、リバウンドをむしり採れるかも注目ポイントです。



エモーショナルな開幕
選手紹介ではカンターに大声援。
サンダーは紹介順がウエストブルック → ロバーソン → アダムス → カーメロ → ポール・ジョージ なので、ジョージを目立たせようとする意識が出ています。
ボールのない所でカーメロがポルジンギスにファールしてゲームが始まります。
アダムスとカンターの激しいリバウンド争いを経てサンダーボールになると、
ウエストブルックのパスからジョージの3P
外れた所をウエストブルックのリバウンド
それをカーメロにアシストして3P
そんなホームのサンダー側にエモーショナルな幕開けとなりました。



PGの足りないニックス
カーメロをブロックするポルジンギスと、オフェンスリバウンドをもぎ取っていくカンターのインサイドは強力で、外からセレクションの良いコートニー・リーが狙い、エースはハーダウェイjrです。
サンダーに比べれば弱いですが、最下位候補としては贅沢な布陣です。しかしPGが悪い。スタートはセッションズ。
◯アシスト
ニックス 19
セッションズ 1
ベイカー 4
ニリキナ 1
このチームの構成だとインサイドの2人にボールを渡す事で機能します。オールドスクールですが、ベースラインから攻める形です。しかも2人とも動いてくれるので、コーナーまで広く使えます。
◯FG
チーム 32/79 40.5%
ポルジンギス 11/25 44.0%
カンター 5/10 50%
まともに決めたのはリーと3人だけでした。
しかし、とにかくボールが渡りません。意図のないパスが多すぎてインサイドに落とすタイミングも合いません。
ロン・ベイカーが1番良いというのは、2人をスクリナーに使ったり、自分がコーナーまで落ちてローポストに渡したり、トップの位置を空けてポルジンギスのドライブを促したりと、PGとして明確な意思を感じるオフボールムーブをする事です。
ニックスは今季に限らずポルジンギスを軸にするのだから、こういうゲームメイク出来るPGを連れてこないと機能しません。マブスがノビツキーをシューターとしても、攻撃の起点としても両面で利用できるPGで成功した事を見習う必要があります。
アシストがターンオーバーよりも多かったのはリー+1とマグダーモッド+3の2人だけでした。やっぱりホーナセックにはストックトンいるでしょ。



インサイドディフェンス
得意のローポストアタックを繰り出せないし、繰り出せてもアダムスに止められたカンター。それでもポルジンギスと組むインサイドは強かったです。リバウンドもう少しとれよ。
◯リバウンド
ポルジンギス 12
カンター 7
オクイン 10
しかしハーダウェイjrが0とウイングのリバウンドに問題があります。サンダーのウイングが飛び込むので尚更でした。
控えのオクインやトーマスも含めてフィジカルなディフェンスはかなりサンダーを苦しめました。速攻で得点したサンダーですが、インサイドで得点出来るのはウエストブルックとアダムスしかいませんでした。
なお、ウエストブルックはそんなフィジカルな当たりは耐えれるのにレイアップ外しすぎです。あとカンターにパスを読まれまくっていました。
ディフェンスを強みに出来そうなのに、ペリメーター守れないのはチグハグかも。



サンダー(笑)オフェンス
◯前半のFG
2P 11/22
3P 6/22
FGの半分が3Pでした。27.3%と笑っちゃうような確率です。全部ロバーソンに打たせたような確率。昨季のサンダーはリーグ最下位の32.7%でしたがそれを下回りました。ゲームトータルはアテンプト38本。昨季は25.8本でした。
本来はロケッツ同様にウエストブルックとアダムスのセンターラインで崩しているので、両ウイングが外から狙うのは理にかなっています。
アテンプトの多さは悪い傾向ではないわけです。単に外しすぎ。やりたい事やってシュートが入らないのは、カーメロとジョージが試合のテンポに慣れてないからだと信じましょう。なお、最終的にはジョージは46%まで上げました。かわりに2Pは30%。



ディフェンスから速攻
シュートが入らなくてもサンダーにはディフェンスがありました。凄まじいプレッシャー。元々ディフェンスのチームではありましたが、かなりパワーアップしています。
前日のウルブズは(相手がスパーズだったし)補強の割にはディフェンスに強みをみせませんでしたが、サンダーの場合はSF周りの選手が増えた事で、スイッチを厭わず全体にプレッシャーをかける強さがあります。
酷い時にはポルジンギスにウエストブルックやカンターにアブリーネスなんてマッチアップもありましたが、構わずにプレッシャーをかけていきます。後ろにはアダムスが控えています。
最後に出てきた控えセンターのダカリ・ジョンソンはゴール下で素晴らしい強さを発揮してましたが、このディフェンスシステムの中では機動力と判断力がないと安心して使えないという事でしょう。
また抜かれても全員がブロックに飛んでくるチームでもあるので、サイズで劣っているからこそ激しく前に出ているとも言えます。
◯スティール 14
◯ターンオーバーからの得点 38
◯速攻 35
シュートの好不調は今後も続くでしょうが、ディフェンスとスティールからうみだす速攻は脅威です。リバウンドからの速攻も健在でしたが、カーメロ走れよ!



ウエストブルックシステムは続く
基本的にサンダーが終始優勢でしたがシュートが入らないので2Qに一時追いつかれました。そこからギアを上げて突き放し11点差で前半を終えます。
勝負を決めたのは3Qのラッシュで、21点差まで広げました。
◯オフェンスレーティング
ウエストブルック 107.3
フェルトン 70.2
まぁ1試合で信用すべきデータではないのですが、この試合ではウエストブルックの存在の重要性は際立っていました。
ウエストブルック不在になるとジョージとカーメロが外から打ちまくり外すので追いつかれました。
ウエストブルックが出てくるとガンガンドライブして得点に繋げていきます。このインサイドポイントはキーになってきそうです。
◯ペイント内得点
ウエストブルック 14
アダムス 10
ロバーソン 6
ジョージ 6
カーメロ 2
そしてジョージ&カーメロもウエストブルックがいると3Pが入ります。極端にディフェンスを引きつけてくれる存在は2人に足りなかった要素でもあるのでプレーし易そうでした。おそらくかなりFG%が違ったはずです。多分、2人のペイント内もほぼウエストブルックからのアシスト。



◯ウエストブルック
21点 16アシスト 10リバウンド
本人を除くとFG41%のチームで16アシストは驚異的です。ニックスのシュートが入らない故のリバウンド数ではありますが、自分でリバウンドからの速攻の図式は残りました。
カーメロのリバウンドはたったの1。それはヤバイって。よく言えばカーメロの欠点を補うチームです。
リバウンド→速攻
ドライブ→キックアウト
現時点ではウエストブルックのチームという図式は変わりません。カンター、ギブソン、サボニスのインサイドアタックがない分、いまのところ昨季よりも酷いかもしれません。
セカンドユニットでのカーメロの1on1は如何にも弱いチームの1on1でした。あそこから展開のしようがないです。ニックスボケ。
なお、ウエストブルックの出来自体はまだまだ。



先は長い
サンダーはまだまだです。リードを広げた時間に目立ったのはウエストブルック・アダムス・ロバーソンのトリオ。アリウープ連発にアシストと連携をみせました。
ウエストブルックのパスをアリウープ出来なかったジョージ。ゴール下へのパスをイージーバスケに出来なかったカーメロ。
ウエストブルックの視野の広さは素晴らしいですが、パスは受け手に優しくないので、慣れないといけません。
セカンドユニットのやり方もイマイチです。単に2人が個人で決められなかったとも言えます。



コート上にはまともなPGがウエストブルックしかいませんでした。んっ?そもそもウエストブルックってまともか?
ただウォーリアーズがみせたように、サンダーにはPGって不要だと思っているので、セカンドユニットはグラントあたりをPG役にした方が効率的な気がしました。ブルズスタイルです。
逆にニックスには絶対に必要です。デニス・スミスjrを指名していれば解決していた問題なので、フィル・ジャクソンをクビにするのが遅すぎました。サンダーとのトレード時に念のためクリストンも獲得すれば良かったのに。



クリッパーズvsレイカーズ
レイカーズはシュート力不足以外は良いチーム。でもこのバスケでは致命的。イングラム縛りも厳しい。
クリッパーズは脱ジャマール・クロフォードには成功しそうだけど、脱クリス・ポールは無理な感じ。ベバリーのハッスルプレーにかなり助けられている。
ベバリー恐怖症になりそうなロンゾ。代わりにディフェンスの負担が少なかったし、リバウンド取れたと考えた方が良いよ。

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