17-18プレシーズンで気になった事を書く

プレシーズンは新戦力のお試し期間だったり、当落線上プレーヤーの絞り込みだったり、戦術革命の実験だったりします。マインド育成のため、全力ではないけど勝ちに拘るチームもたまにあります。
勝敗は関係ないけど、気になる点はいろいろ出てくるので、羅列していきたいと思います。これがそのままシーズンで使われるかわからないのも肝です。



戦術変更
昨季のスタート時から全チームHCの変更はありませんでした。史上初らしいです。
戦術変更は最もチームが変わる要因で、昨季もロケッツを筆頭にスタイルチェンジが行われました。HCが変わらないという事は根本的な変更はありませんが、実験も兼ねてか予想外のスタイルだったり、面白い事をしているチームはありました。
なお、全チームみたわけじゃないし、ほぼハイライトなので気がついたレベルだけです。
◯ブルズ
「高速パス交換+スクリーンコンフュージョン」
昨季はシーズン中の揉め事や勝率からホイバーグは貶されまくってましたが、管理人はプレーオフで初めてみて面白い事してると思っていました。
ウェイド、バトラー、ミロティッチなどプレーエリア被りまくりを集めて複数のスクリーンを掛け合い、誰が何処でフリーになるかをわからないようにディフェンスを混乱させて、空いた選手にロンドがパスを通す。
多分そんな設計だったけど、ロンドは自分で崩したいし、ウェイドは動きたくないし、バトラーはオレがエースじゃないのかよ・・・みたいな。中心選手を放出したのは、再建というだけでなく邪魔だったのかもしれません。
プレシーズンではエース不在だけに全員でスクリーンからのポップ&ダイブを繰り返します。コーナーを使わずにスペースを広く残しドライブの自由も確保しています。
ロンド役は廃止して、ボールのプッシュを早くしパス交換の速度を上げることにしました。パッシングとして素晴らしいわけではありませんが、ディフェンスのポジション移動を誘導しています。早い移動をさせられた上でスクリーンによるローテーションをさせられるのでディフェンスの判断は難しくなります。
高速パス交換と複数スクリーンを組み合わせ、ロペス以外はポップ&ダイブを使い分けます。ミロティッチやマルカネンの特殊性を活かし、スペースを構築して3Pを打ちまくる作戦です。本当にマルカネンが欲しかったわけです。
ロケッツはアンダーソン売るならブルズだったね。
ホイバーグHCは面白いよ。シュートが入らないと勝てないだけ。勝てない理由はそれだけじゃないだろうけど。
あとエース級の選手は嫌がるだろうね。カリーとトンプソン連れてこないと!



◯ラプターズ
「脱ノーアシスト主義+デローザン改革」
リーグ最低のアシスト数を記録したのは、ドライブ主体だったから。そしてエースのデローザンは今時珍しい3Pは打たないでドライブ&ミドル主義者でした。
そんなラプターズのプレシーズン4試合のアシストは22.18.30.31。アシストリーダーはデローザン。
更にFGの半分以上43本が3P。昨季の平均は24.3だから20本近く増やしています。なお確率は・・・。
CJマイルズが打ちまくるのもありますが、コートをワイドに使う意識がチームに浸透してきています。トップからノゲイラがコーナーにナイスパスとかありえないわ。
ワイドにパスを振れるようになった事でインサイドでバランチューナスが活きる所まで完成すれば、かなり厄介なチームです。良い意味でイバカ要らなくない?
ここまで文化を変えることができて、勝率も付いてくるならHCの評価は一気に上がります。コーチオブザプレシーズンをあげます。



両チームとも3P乱れ打ちだけど、ブルズは戦術から能動的に発生していて、ラプターズは時代の流れを取り入れた感じです。だから面白いのはブルズの方です。
勝敗に拘らなければブルズファンは楽しめるシーズンですよ。まぁファンじゃない方が楽しめるか。
ペイサーズも戦術革命挑戦中だけど、細かく言えばロスター革命かな。選手の問題だからちょっと違います。ペイサーズ×ホイバーグはかなり見たい組み合わせです。
他にも
フィッツデイル改革が続くグリズリーズ
本当にそれやるの?ウルブズ
脱CP3クリッパーズ
なんかもあるけど、明確さは足りていません。
戦術として明確に打ち出しているブルズとラプターズには負けます。どこかディフェンス改革してないかな?ハイライトじゃわからないからな。



ルーキーズ
プレーする前から大豊作扱いのルーキーズ。
完全にロンゾを喰ったカイル・クズマが調子を落とし始めると他のチームからも次々と出てきます。多過ぎて触れられないほど。
◯地味役ブレーク
デニス・スミスjrやドノバン・ミッチェルは分かりやすく将来の中心選手になるべく得点中心の活躍をみせています。
でも注目したいのは、ルーキーだけど地味役で存在感タイプが多い事。「若いけど自分の仕事を理解している」みたいな。ブルズのマルカネンもそんな感じ。まぁ仕事は得点だけど。
テイタム、アデバヨ、ジョーダン・ベル、ジョン・コリンズ、フランク・メイソン、TJリーフなど。賢い選手が増えた感じ。
スタッツ的に注目はセルティックスのヤブセル(読み方わからない)16年ドラフトのフランス人フォワード。
16.3分で4.8リバウンド、1.5スティール、1.0ブロックと守備スタッツインサイド。プレータイム倍にしたら凄いことになります。
ちなみにFG20%に1.5ターンオーバーだからセルティックスで試合出るのは厳しいよ。どこか守備専欲しいチームないかな。



◯ブレイザーズ
「ルーキーが育つ環境」
いろいろ良かったブレイザーズだけど、その中でもルーキーの扱いがとても良かったです。
ケイレブ・スワニゲン
ブレイザーズは伝統的によく走り献身的なインサイドを連れてきます。今だとPFエド・デイビスがその象徴。でもそんなタイプは不器用だったりしますよね。
スワニゲンは献身的なのだけど、ストレッチして3Pも決めればアシストも出来る器用なドレモンド・グリーンタイプです。
楽な展開でプレータイム与えて慣れさしてから、スターターにしています。開幕スタメンが有力です。ガードコンビにパサーのPF。補完関係は非常にポジティブな印象。
もう1人がザック・コリンズ。
散々なサマーリーグを過ごし、プレビュー時には「大学に残るべきだった」としました。その評価は変わらないのですが、ブレイザーズは明確なミッションとプレータイムを与え、コリンズは自分のやるべき事を削る作業をして、戦力レベルにまで上がってきました。
オンボールでは何をしたら良いかわからないし、何かをする能力も足りなかったサマーリーグ。プレシーズンでは伝統の献身性を教え込まれたのかオフボールでとにかくリバウンドに飛び込みました。
またガード中心のオフェンスなので、コーナーにポジションをとり、ディフェンスがボールに意識を向けた所でブラインドサイドカットを繰り返して得点しました。これもオフボールプレーです。
象徴的だったシーンが、
・ハイピックに向かい
・ディフェンスがボールマンを意識
・フリックしてリングにダイブ
ブレイザーズはガードが怖いのでディフェンスの対応は正しかったでしょう。コリンズは上手いオフボールムーブをしています。
そこに素晴らしいロブパスが出たのですが、
・アリウープダンクには行けず
・キャッチしたらヘルプがブロックにきて
・フェイク&ワンドリブルでかわしゴール下
・2人目のヘルプにブロックされる。
こんな感じでオンボールがダメなんです。
・パスをそのままアリウープ
・フェイク後にドリブルしないでシュート
そのどちらかだけで得点出来た場面でした。
ブレイザーズはプレータイムを与えるのでコリンズは反省してやり直すチャンスがありました。その後のプレーではリング近辺ではドリブルはせずにシュートを狙うようになりました。自分が出来る事を削ったわけです。
そんなわけでコリンズはNBAには1年早いと思いましたが、コーチ陣は経験を積ませ時計の針を早回しさせています。スワニゲンとのコンビも良い感じなのでシーズン終盤が楽しみです。



◯キングス
「メンターなのに主役なの?」
若手への投資を最優先し素晴らしいドラフトだったと評価され、ディアーロン・フォックスはその象徴として印象的な活躍をしています。他にもMIP候補の2年目ヒールドや万能ジャスティン・ジャクソン、ビッグマンのコーリーステインなどなど、若手有望株が目白押し。
しかし、このチームのHCは若手を育てられないデイビッド・イェーガー。メンターとして獲得したベテランズを重用しそうな気配満点です。ていうか主力メンターって成功したことあるのか?
更にはフランク・メイソンとかも出てきちゃって若手大豊作の嬉しい悲鳴は、中途半端な結果に繋がりそうな気配もあります。こんな人数を同時に育てられるのか?
ブレイザーズが2人を育てているのとは対照的で、かなり上手くやらないとバランスとれなそうです。
なお、プレシーズン最終戦にストックトン息子と契約したら、怪物スタッツを残してしまいました。
29分
23点 FG75%
8アシスト
2スティール
1ターンオーバー
契約したってフォックス、メイソン、ヒルがいるのにどうするの?
偉大なるPGの父も現代なら身体能力不足や突破力不足とか言われて、試合で結果は残してもチャンスを貰えなかったかもね。
ちなみに対戦相手はウォーリアーズ。判断力があり、シュートが正確で、パスでゲームを作るPGはウォーリアーズのベンチにはピッタリだと思います。小さい事だけがネック。
獲得しようよ。二世選手集めだな。



チームの良し悪し
期待が高かったウルブズが早い展開を選んだ事を非難しまくっていますが、3試合しかしてないのでフタを開けたらわかりません。
でも、なんとなく予想よりも良し悪しってあるもので、イメージと違ったチームを挙げてみます。
◯セルティックス
「ベテランスターを支える若手」
新加入が多いのでもっとダメだと思ってましたが思ったよりも良い感じです。
カイリー・アーヴィング
24分 15.3点 5.3アシスト
1.3スティール 1.0ターンオーバー
思ったよりもPGしてそうです。1on1ファイターだったキャブス時代よりも楽しいのでしょう。でも、セルティックスの肝はアーヴィングがPGしてるのではなく、そんなプレーをする余裕が与えられている事です。
それを可能にしたのはブラウン&テイタムの1、2年目コンビ。小さなセルティックスでスタッツ外の地味仕事も含めて攻守に奮闘しています。
若手スターをベテランが支える構図ってよく聞くけど、ベテランスターを19歳と20歳が支えるって珍しい。レブロン先輩は何でもやれるからPG仕事もやってきたけど、PG仕事は全部お任せされる代わりに他の仕事は全部やってくれる感じです。
ヘイワードも含めて結局ウイングが強いチームが勝つみたいな例示。
なお、勝敗は単に対戦相手との関係性で勝てただけかもしれません。ディフェンスが機能したのか、相手のオフェンスが悪かったのか。後者の方が有力です。



◯ニックス
「最下位独走か?」
割と良いよ、と予想しつつ本当に良い感じのプレーがハイライトで流れてくるけど、試合としては全然ダメなニックス。
まぁどう考えても予想通りガードがダメ。いや予想よりもダメ。1番良くてロン・ベイカーなのだから。ニリキナの成長以外に道はないのか。長そうな道だな。
インサイドにはタレントがいて、
ポルジンギス、カンター、エルナンゴメス
ディフェンスを広げるシューターがいて、
コートニー・リー、マグダーモッド
得点出来るスラッシューがいて
ハーダウェイjr、ビーズリー
ガードはいない。
うん、トライアングルオフェンスしなよ。どうせ走って勝てるメンバーじゃないし。
このまま行くと最下位です。ストックトンとろうぜ!



そんなわけで1番ブレークしたのは1試合だけ現れたストックトンでした。インサイドメインチームが減ったから需要低いのだろうけど、中途半端な突破力のPGよりは計算しやすいと思います。35分使えば10アシストするよ。
PGといえば、お気に入りのモンクがPG起用されています。目指すはトンプソンだったのが、カリーになりました。元々2人の間くらいのイメージなのでPGでも良いのですが、ホーネッツにはケンバがいます。
カリーって特殊すぎてカリー仕様のチーム構成にする必要がありました。ホーネッツはケンバのチームだからモンク仕様には出来ないでしょう。
マリック・モンク
27分 15.6点 2.4アシスト
0.8ターンオーバー
シュートは慣れればもっと入るでしょう。SG併用なので得点は良くて、アシストは少ないけどターンオーバーも少ない。
突破よりもシュートをセレクトするので、PGにするならフォワードにパス出せる人材が欲しくなります。
スターターでなければ新人王は厳しいけど、むしろ6thマン候補になりそうなスタッツかな。頼むから30分はプレータイムあげてくれ。



ルーキー予想とか書きかけ記事もあるのですが、開幕してしまいます。まぁ試合の感想以外は別に開幕してから書く事ないので徐々に触れて行こうかな。
バトラートレード時にリアルタイム検索してたら、日本にはブルズファンだらけという事がわかりました。みんな怒ってたよ。
ホイバーグを褒めるってブルズファンの方からすると、どんな感じなのでしょうか?

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