サマーリーグ ネッツvsサンダー  #渡邊雄太

第2戦!プレーするとわかっていると観るのも楽しみだ!

 

ネッツは前日酷評したクリストンも同じように出ていて、古巣のディフェンスが固まっているところにドライブしています。でも同じく酷評したセンターはいません。前日もノーセンターの方が良かったのですが、チームとしてはクリストンをコーナーに置いといて、他の選手が上手く合わせていきます。

サンダーはファーガソン君やダカリが中心ですが、相変わらず能力系を揃えています。シクサーズを観てからだと、そんな能力系達の個人突破中心な感じが強く出ています。ディフェンスを収縮させてもキックアウトの連動性がありません。あまりにもシーズン同様でひくよね。この部分を重視していないチームです。

ウエストブルックがいないからこそ、なおさらチームの問題が目立ちます。個人の問題よりもチームの問題なのさ。でも、ダカリは強いし、全体的にスピードがあるサンダー。

 

1Q半分で出てくる渡邊。

しかし、今日の相手はディフェンダーの本領を発揮出来ないのでオフェンスを頑張りましょう。逆サイドのコーナーで待っているとしっかりとパスがきたので前日とは違います。同じくスペーシングして待っているとしっかりとボールが届いたので、ドライブからファールをもらいます。でも、あれだな、この程度で倒れちゃダメだよ。

さらにアーリーオフェンスから3Pをヒットします。決めたこと以上に積極的。ゴール下にフリーがいたことは内緒だ!さらにスクリーンをもらってキャッチ&シュートしているので、前日とは立場が全く違います。

 

ディフェンスではヘルプでダカリをブロック!自分のマークが弱いので積極的にヘルプに行きます。前日とは違うぜ!

ただヘルプに出てはパスを通されていきます。ここはサマーリーグとはいえNBAなので早くヘルプに出過ぎるとパスを通されるスペースが一杯ある事がわかります。スピードのないダカリに対しては良いヘルプが出来るけど、速い選手だとヘルプは間に合っているけどパスを通される感じです。

なお、渡邊が悪いのか、ローテーションしてこない周囲が悪いのかはチームの約束事次第。全然ローテしていない。

 

そんなわけで渡邊のプレーを書くだけでわかるように、サンダー側の方が機能し始めました。ドライブからの合わせのプレーが多くなります。「突破は個人」というのがサンダーらしさであり、オフェンスが停滞する理由であり、そこを抑えられないから機能するウエストブルック理論でもあります。

3本目の3Pを打ちますが、その前にサイドラインを踏んでいました。NBAあるある。サイドラインは優秀なディフェンダーです。代わりにスピードのない相手のドライブを止めて1Qが終わります。

 

 

全体的に役割が入れ替えられていて、前日よりも大分良いネッツ。ただ、やっぱりパスミスが出始めます。タイミング系のオフェンスは安定させるのが難しいので、サマーリーグの限界かも知れません。それでもしっかりと渡邊にパスが出てきてコーナーから打ちますがエアボールしたので交代します。シューター役をもらえたのに、ちょっと決めきれなかった渡邊。

 

スターターが戻るとミスが増えて一気にサンダーペースになります。またクリストン。ネッツの中で1人だけサンダーオフェンスやっているからミスだらけです。チーム戦術に合わない選手はダメなことがわかります。あと、ネッツはピックから裏を抜けられると全く守れない。

サンダーは能力高いな。こんなに自分でドライブするタイプばかり揃えてどうするんだ?

 

残り4分で渡邊が戻ってきます。幸いにもクリストンはベンチに戻るのでチームは秩序を取り戻します。この記事で初めて知った人はクリストンがメチャクチャだめな選手だと思うだろうな。

ディフェンスではヘルプで止めますが、コーナーからの3Pを決められないデジャブな渡邊。パスはもらえているので、そこを決めるかどうかでチームのオフェンス力も大きく変わってきます。点差は17点までひろがります。

それでもしっかりとパスをくれる味方に恵まれ、ドライブを決めます。速攻も行きますがテンディングっぽいブロックで阻まれます。ダンクに行けないときはもう少し余裕を持ってリバースしないといけないね。ジョー・ハリスだよ。

 

50-32と前半はサンダーが大きくリードして終わります。能力系が多すぎるサンダーですが、ファーガソン君とディアロの能力に完全に押されているネッツ。

点差が開いたことについて渡邊に責任はないものの、3Pを決めていれば流れが全く違ったのも事実です。あざやかにパッシングするチームは3Pに頼る部分があるので、それを決めきれるかどうかは重要な要素です。逆にコーチ陣が決めさせる自信もあることが多く「シュートは誰でも決められる」みたいな前提でセンターにも3Pを仕込むチームもあります。あるというかネッツ。あとセルティックス。

 

ネッツは渡邊に限らず前日から役割を入れ替えているので、複数のポジション対応力を求めています。ディフェンス面ではアイザックを止める事がタスクだったのに比べて、マークを捨ててヘルプがおおくなっています。

このブログで良く書くように、シーズンになると相手の情報がある中でゲームプランを柔軟に変えてくるチームが多いです。特にセルティックス。それに対応出来ないとNBAプレイヤーではないので、ネッツの選手達は戦術面への対応力も試されています

 

後半になると他の選手もコーナー3Pを外しまくるネッツ。渡邊は前半にシューターとしてのアピール出来なかったけど、チームの中でみればマシな方だよ。点差は順調に離れていきます。日本代表的に言えば「ファジーカスがいないから安定しない」みたいな。ジャレット・アレンがいても安定はしないけど。

そういえば渡邊は日本代表に参加したいとか。いやいや、それよりも出来るだけNBAの活動に参加すべきなのが、このサマーリーグでもわかりやすい気がします。

 

後半開始4分で交代で出てきます。チームとしてフリーで3Pを打てているけど、決まらない状況が出番を早めたのかもしれません。それくらいシューティングが酷いネッツ。あっという間に30点差。内容以上に結果が悪いパターンです。

ここで渡邊のディフェンスの役割が変わります。相手はファーガソン君。とっても微妙な相手で、速いし止められないのだけど、ここまでシューティングがいまいちなシューター。ファーガソン君が交代してもディアロのマークになったので、相手のキーマンを敢えて担当させられているのがハッキリしました。

ただ、それをサンダーのスクリーンに外されてもきます。スイッチさせられてPFっぽい選手とのポストアップ対決になってパワーで負けるけどブロックします。超微妙な結果。人によって判断が割れそう。

その後ガードに吹っ飛ばされます。こっちはダメな結果。この部分はフィジカルの弱さといわれますが、単なるパワーではなくバランスの問題でもあります。スピードに対応してバランスが崩れたところで押し負けています。単にパワーで押されるだけならば、リカバーしてブロックがあるのですが、スピードで崩される方に苦しんでいる印象です。ブロックするために足に力を溜めてバランスを崩すのかなぁ。

 

サンダーの30番がなかなか凄くて、重そうな身体なのだけど器用にバックカットして、それに反応するとポップして3Pを決めていきます。ハンドリングもあって身体の幅もあるので、ネッツは地味にこの選手に崩されていきます。渡邊もこのプレーにやられているので、ディフェンス面は良かった部分と悪かった部分と両方が存在しました。

ピックアップミスもあって、ちょっと大差がついた試合らしさが出てきてしまいチーム全体が微妙になっていきます。

 

だんだんとボールが回ってこなくなって、その逆にもらったときには自分で抜いてファールをもらう場面も。3P決められなかったけど、ドライブは出したのでコーチ陣はどう捉えるのか。なお、延々とプレーしています。交代しないよ。コーチ陣が他の選手に不満な可能性もちょっとあります。

ディフェンスではブロックで止めていくし、オフェンスでは変なことしないので、乱していく選手よりはかなり良いとは思われているはず。ポジション便利だし。

 

速攻でファールをもらい、ドライブからダンクで得点も二桁になりました。その次のドライブは3人ヘルプがきてヘルドボールに。20点離れていて、残り5分きっているので味方も合わせてこなくなりました。個人技タイムに突入してしまった。

観るべき物がなくなっていき試合もサンダーの圧勝で終わりましたとさ。

 

 

2試合通しての印象として、いわばわかりやすい部分、得点力や3Pに関しては「悪くないけど武器でもない」というところに落ち着きます。ちゃんとドライブもできているし、3Pも決めている。でも特別に決めているわけではない。

 

ストロングポイントとしては、こんな感じ

・ブロック力が高い

・複数の役割が出来て、戦術に忠実

ディフェンス、ユーティリティ、バスケIQという当初の評価通りの結果でした。ネッツはこの部分を評価するチームだからこそ信頼を得ていると言えます。3Q開始4分でベンチから出てくると、そこから交代なしでコートに残りました。プレータイムをわけあっていたチームだったのにかなり長くなり、チームハイのプレータイムになりました。

 

27分 13点 5リバウンド 

FG3/7 3P1/4

2スティール 4ブロック

※サマーリーグは40分ゲーム

 

一方でウィークポイントになったのは

・スピードへの対応力が低い

・ドライブは出来るが力強いフィニッシュが出来ない

フィジカルの弱さが指摘されますが、そこは後者の方が目立ちました。サマーリーグだとファールされなければ大丈夫ですが、これを全てブロックしてくるウォールみたいな超人がいるリーグなので、ファールされても決めきるフィジカルが必要です。

ディフェンス面のフィジカル問題については、むしろブロック力で対応出来ていてポストアップも守れています。4ブロックするガードって凄い。それよりもスピードで振り回されてバランスを崩してしまう方が苦しかったです。一瞬マークを離してしまい遅れてしまうと、追いつくのが難しくブロックで対応することが出来ませんでした。

 

何が凄いって「1番の武器がブロック」ということです。高さではなくタイミングなので日本人離れしています。そんな日本人なんて全く想像つかなかったよね。これでリバウンドがとれると良いのですが、そこはさすがにモンスターしかいないリーグなのでフィジカルが全く足りない。

存在感はしっかりと示しました。これで3Pさえ決めていればなお良かったでしょう。そしてネッツのチーム的な問題の方が大きすぎるのでした。

 

サマーリーグ ネッツvsサンダー  #渡邊雄太” への6件のフィードバック

  1. ハイライトだけですが、確かにヘルプD頑張っててその分味方もローテーションしてませんでしたね。そこはチームとして成熟させてく点で問題ないかな、むしろ、チーム内での役割の明確化や連携が取れてきた方が渡邊個人でのやり易さも増えるのではないかとプラスに思いました。
    ただ、仰るようにフィジカルやスピードにはまだまだでしたね、、その点は慣れていけるものなのでしょうか?
    ただ、ネッツのSNSでも渡邊がフィーチャーされてたので嬉しかったし、これからも楽しみです。

    1. 所詮サマーリーグのチームですから、トレーニングキャンプまでいけば全く違うでしょうね。
      他の選手より比較的恵まれているのは、今のプレーのままでネッツのシステムにそのまま当てはまることです。パサーがよくなれば、もっとチャンスがありそうなので。

      フィジカルは思ったより問題ない雰囲気です。ただ、スクリナーになる時間があるはずで、そこで負けそうな気はします。
      それよりもスピードの方が難しいですね。これはもうNBAレベルに慣れるかどうかです。慣れるほど生き残れれば良いのですが。

  2. ワタナベ、カリーばりにすってんすってん転がされていて、少し笑ってしまいました。真面目な話、当たりの強さとか重量感というのは、成長させられるものですか?

    1. すっ飛ばされたときは、その前に足を滑らせて、さらにスピードに対応しようとしてバランス崩していました。あと一回フリースローのリバウンドでは普通に吹っ飛ばされました。マジック戦ではアイザックに片手で押されてしまいました。

      まずは慣れることで対応力が上がりますし、押し負ける部分があるなら、それ以外の解決策を見つける事が出来ます。それ以上はトレーニングですが、ポジションがどこになるかで鍛え方が変化してくるでしょうね。

  3. ハイライトだけですが良い感じですね。3pは精度を上げていかないといけませんが。このまま順調にいけばNBA入りを期待出来そうな感じです。
    疑問なのは、サマーリーグのチーム以外にもNBA契約出来るのかですが 。
    是非、地元大学のウィザーズが取って欲しい。

    1. 契約は出来るはずです。自由契約社会ですから。

      シクサーズのサマーリーグチームも良い選手が結構いましたし、わりと各チームに掘り出し物がいそうです。
      ウォーリアーズなんてロスター枠固まっているから、どんなに活躍しても誰もピックアップされないですよ。

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