2000年ファイナル第6戦 レイカーズvsペイサーズ

王手をかけたレイカーズに対し、第5戦で一矢報いたペイサーズは勢いに乗ってアウェーでの勝利に結びつけられるのか。

 

サマーリーグを観ようと思ったら、今日は試合がないようで。そこでリーグパスを見回していたら2000年のファイナル第6戦があったので、時代を確認するためにも観てみましょう。

最近確認したことに、現代との違いも含めてこんな事実があります。

・ディフェンスの優位性が高い

・オフェンスリバウンドが重視

・ペースは遅いがターンオーバーは多い

・3Pアテンプトは半分以下

そんなことも確認してみましょう。

 

ペイサーズは

マーク・ジャクソン

レジー・ミラー

ジェイレン・ローズ

デイル・デイビス

リック・スミス

ベンチからサム・パーキンス、オースティン・クロッシャー

 

レイカーズは

ロン・ハーパー

コービー・ブライアント

グレン・ライス

ACグリーン

シャキール・オニール

ベンチからロバート・オーリーやデリック・フィッシャーにフォックス。

こんな布陣です。

 

HCはラリー・バードとフィル・ジャクソン。超豪華。

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◉グレン・ライスとロン・ハーパー

 

過去の試合と言うことで画面にテキストで説明が出てきますが、それが邪魔でもあれば説明にもなります。デイビスは「パワー」とだけ説明される手の抜きよう。しかし、これは大いなるフリでした。

ファイナルのグレン・ライスが3P63%なんてふざけた確率ですが、12本しか決めていません。2試合でカリーに抜かれてしまいます。ただし、そのシュート力はかなり素晴らしくローズにハードマークされているのにものともせずプルアップを決めていきます。

現代とシュート力自体に大きな差異はない事がわかります。

 

その一方で目立つのはロン・ハーパーのゲームコントロール。これだけ読むと良い意味ですが、マークマンは大きく離してインサイドを重視して守っています。そしてまれに外から打つと全く決まりそうになりハーパー。現代的にはあり得ないPGです。3Pが決まらないPGなんて批判したくなるでしょ。でも当時は逆だったと思うのです。

こうやって離して守る案件があるのでインサイドを厚くして、ごりごりに守っているペイサーズ。シャックとコービーがねじ込むから何とかなっていますが、それは単なる個人技です。ペイント内を攻め込めないよ。

 

そこにオーリーが出てくると一気にシャックが活き始めます。ストレッチ4。フィッシャーとフォックスも出てきて、スペーシングしながらインサイドのシャックにアシストしていくレイカーズ。このハーフコートオフェンスは割と現代的です。

 

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◉インサイドでペイサーズ

 

しかし前半にリードを得ているのはペイサーズ。理由はディフェンスが良いから。良いからと言うかインサイドゴリゴリに固めているだけかな。まぁそういう時代。レイカーズは外から確率良く決めているけど、あまり連発しません。

現代なら一気に決まってしまいそうだし、基本的にハーパーのゲームメイクが悪い。これって凄い理由で当時はハーパーが信頼できる選手だったけど、現代なら「あいつ3P決められないし、テンポ悪いし」と批判されるよ。まぁ今シーズンでも3Pを打たないニックスなら評価されたジャレット・ジャックっぽい。

 

そしてオフェンスでもインサイドで決めていきます。ただし、シャックがいるのでゴール下ゴリゴリではなく、ペイント内で気持ちよく合わせていきます。ショートフックを連発していくペイサーズのパワー担当達。

これもなかなか面白く、最近ではあまり観ないスキルです。ペイント内でリングに背を向けてボールを受けて振り向きざまにフック気味に決める。現代ではフローターは雨あられですが、基本はリングに正対してのプレーです。もちろんフック自体は現代でも使うのですが、振り向きざまというのが少ない。

 

でも、そんなペイサーズもパーキンスやクロッシャーというインサイド陣は3Pを狙っていきます。あまり効果的ではなかったけど。それでもシャック他をアウトサイドまで引き出しているので、戦略的にインサイドを攻める事が出来ています。オフェンスリバウンドがとれるペイサーズ。

なお、レジー・ミラーは目立ちません。その理由は警戒されていることと、ペイサーズとは逆にレイカーズはハーフコート超えたら激しくマークしています。キーポイントはマーク・ジャクソンに対するコービーのハイプレッシャー。PGがパスするのも一苦労に追い込まれたのでレジー・ミラーが活かされないのでした。それでもオフボールムーブからフリーで受けると3P決めちゃったので、パスの出所を抑える作戦は正しかった。

 

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◉前半の展開

 

前半は終了間際にコービーが3Pを決めて56-53と3点差まで追いついたレイカーズでした。1Qの終了間際にはマーク・ジャクソンがハーフコート3Pを決めているので、その差でしかなかったです。

スターターの時間は基本的にペイサーズが有利でした。差があったのはデイル・デイビスとACグリーンのPFマッチアップです。現代ではここの差でチームの優越はほとんど決まらないけどね。シャックを守りながらオフェンスではリバウンドで救っていくデイビス。

お互いにアウトサイドを打つ選手が2人しかおらず、PFの差が響くのでした。

 

それがベンチメンバーになると一変したのが面白い部分です。共に3Pを打つPFが出てくるとペイサーズはローズのドライブが効果的になり、レイカーズはシャック&コービーが効果的になります。つまりは現代化しています。

こう書くと今でも通用しそうですが、少し違う部分もあります。

お互いにしっかりとセットを組んでプレーしています。現代よりもかなり堅いやり方です。パスを繋いでシュートを打っていく形を優先しているわけです。しかし、その一方でお互いに抱えている弱点を攻める事は出来ていません。パッと見は現代よりも戦術的だけど、実際には自分達しか観ておらず、相手に合わせる事が出来ていません。ブラッド・スティーブンスに破壊されるであろう両チーム。

 

それはシャックとリック・スミス。ペリメーターを守れるわけがない2人。現代なら徹底的に狙われます。

ピック&ロールは存在するけども、それがビックマンを引き出してスピードのミスマッチとしては意味をなしていません。例外はコービーで1人突破していくけど、それもヘルプが早いのであまり目立たない。ヘルプが早いというのは良い言い方でしかなく、オフェンスが中途半端に狭いのでキックアウトが出来ないのです。現代ではあり得ないよ。

つまりはレイカーズのオフェンスは機能的ではない。トライアングルマニアが泣きそうな事実

ちなみにシャックをマークするのはデイル・デイビスですが、その理由にはシャックとコービーのピック&ロールになったときにコービーのスピードに対応出来るという利点があると思います。全般的に策士なのはラリー・バードの方です。

 

それに比べれば、ペイサーズの方はコービーのハイプレッシャーには苦労しつつも、その分スペースが生まれ、動けないシャック&グリーンのインサイドをデイル・デイビスが破壊しています。リック・スミスは何しているかよくわからん。多分これも現代の印象に過ぎず、当時なら言われなかっただろうな。

そしてローズとミラーがアウトサイドの45°に貰いに来て、と役割分担もわかりやすい。わかりやすいというか「ポジションの概念が強い」といえます。そこからは個人技の話でローズを止められないレイカーズ。

 

前述の通り、レイカーズはフィッシャー、コービー、フォックス、オーリー、シャックというユニットになると一気にオフェンスが良くなります。良くなるというか現代的というか。こっちのメンバーの方が有名なわけですが、その理由はこの時点でハッキリしていました。

要はインサイドの人数を減らして4人が3Pを狙えるので、コービーのドライブも決まればシャックは誰も止められません。なお、パスワークは思ったよりも良くないので、翌シーズン以降に連携が改善するのかな。

 

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◉コービーとチームディフェンス

 

後半になるとマーク・ジャクソンとレジ-・ミラーが3Pを決めてペイサーズがリードを広げます。それはペイサーズのボールムーブからフリーが生まれたのですが、レイカーズのディフェンスローテーションの悪さが目立ちました。アウトサイドまでローテしているのはコービー1人だけなので、そのコービーがヘルプでインサイドに行くと、簡単にアウトサイドがフリーになります。

ハーパーがレジ-・ミラーにかわされても、そこに追いかけてプレッシャーをかけるコービー。でもその時だれもマーク・ジャクソンには行かない。

これも多分現代から観た印象だろうな。アウトサイドのローテーションなんて重視していなかった時代。むしろマークを捨てて追いかけることが出来るコービーが怒られそうな案件。

 

ただし、残念ながらそんなペイサーズのオフェンスは意図したものとは言えず、次第に止められていきます。どうもきっかけを作ったのはコービーっぽくてマーク・ジャクソンにプレッシャーをかけたり、離したりするので、安定しなくなるペイサーズ。でも空いた時にマーク・ジャクソンが3Pを決めるから怒られそうなコービー。

あとグレン・ライスは何一つ守れていません。シュート力は申し分ないけど、嫌われそうだわ。

 

どうやらそつなく安定しているのはペイサーズの方で「空いたら打つ」を徹底出来ています。そしてフリーの選手に回ることも徹底出来ているのです。ただ、デイル・デイビスがシャックの対応によりファールが増えてきたこともあり、少しずつスタミナを削られていきました。

 

レイカーズは3Q終盤になってオーリーが出てくると、やっぱりインサイドの人数が減ってシャック&コービーが強力になりオフェンスで取り返します。ディフェンス優勢の時代だけど、現代化すれば無効化されそうなので、「現代は軽い」という人もいるけど、それよりも戦術的進化が重要にみえてきます。

85-79でペイサーズリードのまま3Qが終わります。

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◉レイカーズが逆転した理由

 

シャックのポストアップからパスアウトしてフィッシャーが3P。逆にフィッシャーのパスからシャックのポストアップで1点差になります。でもすぐに下げられたフィッシャー。考え方もディフェンス志向な時代。

コービーのドライブからシャックのダンク、コーナーのオーリー3P、そしてコービーが走ってきたシャックに合わせてレイカーズが同点に追いつきます。

この時、ペイサーズは攻め手が不足してきたけど、ローズの個人技とシャックにマークされたクロッシャーが3P、同じくシャックからリバウンドを奪ったデイビスで対抗しました。ただ、グレン・ライスよりも守れているフォックスがレジ-・ミラーに仕事をさせず、そして自ら3Pを決め、再びオーリーのコーナー3Pでリードしたレイカーズです。

つまりさ、レイカーズは3Pで逆転しリードを奪ったわけです。

 

4Q開始5分で18-7のランですが、そのうち3Pで12点です。決めたのはフィッシャー、フォックス、オーリーのベンチメンバー。なかなか興味深いメンバー。しっかりとアシストが記録されるシュートだけなので乱れ打ちではないけど、やっぱり3Pって重要なんだと感じさせるわけです。

これも現代から観ればのお話で当時は「しっかりとボールを回して打っているから決まる」くらいの認識だったのでしょう。どっちにしても3Pは大切だし、だからこそシャック&コービーが活きるわけです。当時なら「シャック&コービーがいるから3Pが決まった」という認識かもね。

 

ちなみにさ、オーリーとフォックスはディフェンスでも逐一ヘルプが上手いのよ。それもアウトサイドのローテーションね。

 

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こうなるとシャックをどうにも出来なくなったペイサーズ。アウトサイドに広げられ追いかけざるを得ず、でもリバウンドをシャックに押し込まれます。点差が7点まで広がったところで、バードはリック・スミスを下げてクロッシャーをいれてスモールラインナップにします。

これが効果を発揮します。つまりは走ったわけです。だってシャックを止められないなら、走れないシャックを置き去りする作戦です。

シャックが戻れないのでアウトナンバーを作れるペイサーズはラッシュして2点差まで追い上げます。その一方でレイカーズのシュートが決まるとカウンターを発動できないので、停滞もします。

試合終盤になって出てきた高速化の部分。アーリーからのコーナー3Pまで出して行きました。

 

それをコービーとシャックが個人技で決め返し、再びリードを5点にされたところで、ハックアシャックになります。まだ4分残っているよ。判断が早いぜ。41点まで伸ばしたシャックですが、残り2分半でベンチに下げられます。レイカーズ4点リード。グリーンとオーリーでスモール合わせにしたフィル・ジャクソン。

なお、デイル・デイビスもフリースローが決まらないので点差が縮まらない。

 

ペイサーズはローズ頼みになってしまいます。なんでだろ。レジ-・ミラーがフリーになってもパスが出てこないシーンも。それでもクロッシャーがフリースローをゲットしていき、試合は残り1分半で1点差に。シャックが再び出てきた。

最後はお互いに激しく守る中でシュートが決まらなくなっていきますが、レイカーズはファールコールをもらえてフリースローで加点し、ペイサーズはファールをもらえず得点が伸びなかったのでレイカーズがリードを保ったのでした。

いや、これレフリー問題でしょ。よく言われていたレイカーズ贔屓感満載でした。今更言っても何にもならないけど、各チーム気をつけようね。

 

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◉シャックとベンチメンバー達

 

シャックは強力だったわけですが、その真価が発揮されたのはインサイドが1人になった時間でした。ポストアップをパワーで押し込むよりも、周囲が3Pを決めながら崩してシャックに渡す方が怖いよね。怖いというか止めようがありませんでした。

それをもたらしたのはフィッシャー、フォックス、オーリーのベンチメンバーです。3Pをハイアベレージで決めていたグレン・ライスですが、得点面での貢献が大きいものの連動性ではそんなに意味がなかったです。まぁライスというかハーパーとグリーンの問題かな。

 

そんなスモールラインナップを最後にペイサーズも使ってきて、高速化で対抗したのも興味深いことでした。おそらく本当は試合開始から最後までやりたかったのでしょうが、メンバーが足りなかった様子。リック・スミスとパーキンスでは苦しい。現代ならばどちらかは走れるビックマンロスターにいれていたでしょう。

そしてデイル・デイビスは現代に欲しいタイプ。ここにシュート力が加わるとカール・マローンだな。

 

つまりはシャックはやっぱり超怖い。この時代にスモールラインナップでシャックを活かしてくるレイカーズは超厄介。それに対抗するためには「シャックを置き去りにするのが一番」というアンサーは存在するけど、それが出来るインサイドプレイヤーは殆ど存在しなかったと言えます。

 

この年のレイカーズは67勝していますが、この試合を観る限りはそこまで強くないし、何よりスターターがあまり・・・。一方でベンチメンバーが出てくると超強い。そこでデータを調べてみるとやっぱりその通りでした。※データはファイナルではなくシーズン平均です。

 

〇レーティング チーム9.4

フィッシャー 13.0

オーリー 12.3

シャック 11.0

コービー 10.4

フォックス 8.3

グリーン 8.1

ライス 7.9

ハーパー 7.6

 

おそらくこの時代で言えばスターターの方が普通の戦い方なので、それでチームを安定させベンチメンバーを使ってリードを得ていく作戦で67勝したのだと思います。ちなみにシャックの平均プレータイムは40分です。今ではそんなにプレーしたら確実にケガします。コービーの38分と合わせて、この2人との組み合わせで有利なベンチメンバーでした。

それは3Pとスモールラインナップなのだ。

 

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◉完成度が高いコービー

 

試合を通じてコービーの完成度の高さが目立ちました。このときまだ21歳。しかし、実際にはワガママと批判されていたコービーです。これが時代の差でもあるのでしょう。おそらく現代ならばバスケIQの高さを絶賛されています

その理由を考察すると、FG%の悪さとその理由でもあるロングレンジのシュートの多さが挙げられます。現代なら全く多いとはいえないロングレンジなのですが、外すとフィル・ジャクソンが顔をしかめていたので、理解されない時代なのです。

 

一方でディフェンスではPGに対して常にハイプレッシャーをかけ続け、オフェンスになればチームをコントロールしながらレイカーズで唯一ドライブで切り込んでいきます。仕事量が多すぎて驚きます。ヘルプディフェンスでも1人ローテーションしているので運動量も多い。

そう考えるとシュート成功率の低さもちょっと理解出来てきます。長時間プレーさせ、しかも常にフルパワー。これで高確率で決められたら手も足も出ません。

 

また基本的にインサイドがお互いに厚くなっているので、レジ-・ミラーにしろローズにしろコービーにしろ、どうしても外から打つことが多くなります。仕事を限定されているペイサーズの2人が決めて、全てやっているコービーが外すのは仕方ないかな。

現代との違いはドライブにあります。もっと楽にドライブ出来るのが現代です。マークマンはスピードのミスマッチを多く使えるし、ドライブしてしまえばヘルプも少なくなります。もちろんキックアウト出来る選手でなければいけません。

 

ここで何が言いたいかというと、コービーがドライブし難い状況であったことだけでなく、シュートスキルが低いことです。カイリー・アーヴィングのような超絶技巧もデローザンのような巧みなステップからのフローターもありません。2人はトップクラスの使い手でありますが、ドライブからのシュートスキルは必要不可欠です。

しかし、この当時はそもそもそんな場面が少ないので必要不可欠なスキルとは言いがたいです。インサイドの振り向きざまフックとは逆になっています。FG%の低さが欠点のコービーですが、時代が違えばシュートスキルを磨いていた可能性が高いでしょう。

 

・・・・・・・・・

 

そんなわけでちょっと面白かった当時との比較。ファイナルだけあって両チームとも現代にも近い戦術的部分を垣間見せてくれました。これがプレーオフラインのチームだと全く違ったでしょう。

 

【ポイントまとめ】

・3Pは効果があった。一方でアウトサイドローテーションが不十分。

・ペイサーズは分業化しつつ的確にボールムーブして3Pを決めていた。

・インサイド1人にするとシャック&コービーが活きた

・ストレッチ4のレイカーズ、スモールラインナップのペイサーズは効果的

・高速化の価値は高そうだが選手層が伴っていない

・相手の弱点をつく戦略が進んでいない

 

今に繋がる内容は確実に存在しているので、常識って怖い物です。誰かが打ち破らないと常識にはならないわけです。ひょっとしたら負けているチームの中には大胆に振り切ったチームもあったのかもしれません。

数年後にダントーニが高速化して成功しているのに常識にはならなかったわけですし。ピストンズが全員が動ける選手で勝っても常識にはならなかったわけですし。打ち破ると言っても簡単ではないのかも。

 

だから実は最後が一番重要かも知れません。

「相手の弱点をつく」つまりはスイッチを促してミスマッチを乱発していくことですが、そのためには3Pは欠かせないしね。

 

 

2000年ファイナル第6戦 レイカーズvsペイサーズ” への24件のフィードバック

  1. コービーの場合は、3Pを乱射すると怒られ、インサイドはシャックともう一人のPFでスペース無し、さらにペイントを埋めまくるのが常識のDF、という時代だったからこそ1番難しいミドルエリアで勝負せざるを得なかったと思ってしまいます。
    現代だったらもっとシンプルなプレーや、フットワークを生かしたカッティング、そしてヘルプDFなど、違うタイプのレジェンドになっていたと思うのですが。

    1. ミドルの距離でフェイダウェイを決めるのはコービーならではの反面、今なら不要なプレーでした。予想外に状況判断が良かったので、カットプレーを増やしたかもしれませんね。

      ディフェンスはかなり素晴らしく、現代で同じレベルで守っている選手を思い出せませんでした。まぁペリメーターしか守っていませんが。ちょっとだけアリーザ っぽいからコービーから学んだのかも。

  2. 現代の方がコービーは評価されるかも、という結論はかなり面白かったです。
    この先さらに戦術が発展するとしたらどの部分でしょうか?

    1. コービーは21歳としては驚異的でした。ここから何のスキルを身につけるかは時代で変化すると思います。若くしてディフェンスが強力なのが素晴らしいです。

      現代で最も未来を感じさせるのはヨキッチのポストアップです。そこで起点になる事でカットプレーを増やし、シンプルなのにイージーシュートを生み出しています。ペリカンズのクリス・フィンチAC流なので両チームに共通する特徴です。
      セルティックスもポストアップ好きですし、1つのポイントになるプレーです。

  3. 面白かったです!
    次は2013ファイナルゲーム7をお願いしたいです、リーグパスで観戦出来るので是非!

    1. 僅か5年前からどう変化しているのかは面白そうです。ただHCがカーライルだから予想もつきますが。

      1. ヒートのHCのことならスポールストラ?
        管理人さんは前にこの時期のNBAは丁度見てなかったと言っていたので、是非現在との違いも含め考察して欲しいです!

        1. 13年はマブスだと何となく思っていました。全然違った。

          スパーズとヒートだとハーフコートのやり合いかな。むしろスパーズ側が今とあまり変わらないような気がします。

  4. とても面白い記事でした!
    ジョーダンブルズはビッグマンがハイポストから打てる選手だったようなので、当時のコービーよりはドライブしやすかったのかな、なんて思いました。
    2013、2014年頃は三番の選手(レナードとかバティエ)を四番で起用はしてましたが、動ける五番はあんまりいなかった気がします。
    今回みたいに過去の試合を現在の視点で観戦する記事がもしまた見れたら嬉しいです。

    1. この試合を観るとジョーダンのドライブもちょっと気になりますね。
      インサイドに誰もいないからこそ出来るレイアップも多いでしょうし。自分がポストアップするの得意技でしたしね。

      過去の試合を観るの楽しいですね。1試合で全てを悟るのは無理があるので、ファイナル全て観るくらいがちょうど良いのでしょうが。

  5. 自分はレジーファンだったので、この試合は、生放送で見てました。
    第4クォーター[ローズとベスト持ちすぎだ!レジーがフリーになる瞬間をよく見ろ!]って、言ってた事を思い出しました。この頃のスミッツとサムパーキンスはフットワークがほぼ皆無でピック&ロールされたらディフェンスがスカスカになってたイメージでしたね。
    管理人さんの視点でこのような過去の試合の総括してもらえると、すごく面白かったです!また是非やってください!

    1. フリーになるのが一瞬しかないので、苦しかったですね。コービーのディフェンスはデカかった。
      レジ-・ミラーがいまのウォーリアーズに加入したら楽しそうです。

      センターの機動力のなさを補っているPFという構成は必須だったのでしょう。

  6. 過去の試合も解説貰えないかなと思っていました。できれば翌年のフィラデルフィアとの決勝もお願いしたいです。

    レイカース2000年のベンチメンバーが翌年のスターターになっているはずです。オニールとブライアントが目立ちますが、周囲の3も準備されていました。

    この時代、『3なんてものは』と否定的な人が多かったと思うんですが、優勝チーム、力のあるチームは3の力を認めていましたよね。今っぽさがあったというか。

    1. このシリーズ思ったよりも面白そうです。
      次はピストンズが観たいのですが、1年ずつ進んでいきますか。
      個人的には伝説のキングスのチェックをしたいです。

      3Pは結構みんな活用しているんですよね。
      ペイサーズがクローシェアなんて微妙な選手で見事に活用しているのは気がつかない発見でした。

  7. この頃のキングスだとウェバーやディバッツ、ストヤコビッチ、ビビー、ウィリアムスでしょうか。毎年好成績でしたが真剣勝負以外の力学が働いたなんて噂もありましたよね。

    クローシェアは僕も初めて聞く名前です。知識不足、偏ってますから。

  8. 今度はディフェンスの印象が強い気がするスパーズ対ピストンズのファイナルについて記事にしてほしいです!

  9. ピストンズの記事が愉しみすぎる!!!
    今回の記事もとっても面白かったです!!
    いつもありがとうございます!

      1. はー・・・・
        そうですかー・・・・
        でもそれもおもしろそうですね!
        愉しみにしてます
        いつもありがとうございます!

  10. フィラデルフィアのファンです。なにか、すみません。次がシクサーズで嬉しいです。2004、2005年のデトロイトが人気のようですね。楽しみですよ、シカゴ以降席巻していた西の2強豪と戦い、一方には勝利したんですから。

    この時代のアイバーソンが好きなので良くなかったところも含めこのブログの売りの本格的な解説頂きたいです。

  11. そうなんですか。でも楽しみです。批判箇所は試合解説から類推できますし。深くも聞いてみたいけど。
    大活躍も続けられたらいいんですけどね。感情面や試合に向けての調整だったりに難があったタイプのはずなので、大変だったかな。友達多いんだからそんな助言貰えなかったかなあ、なんて思います。

    パトリック べバリーのディフェンスはどう見ていますか。

  12. 最近ここを知って大変参考にしています。
    2000年ということは、まだイリーガルディフェンスがあった時代ですね。
    イリーガルがあるとないとでは、特にディフェンスの戦術に大きな影響がでると思っているのですが、現代から見てそのあたりの違いをどう思われましたか?

    1. イリーガルがなくなって、よりスペーシングの概念が広がった面はあるかもしれません。
      ただ、2000年くらいがディフェンス力主流で、そこからオフェンスに移行していきます。
      守りやすくしたルールが攻めやすくしているのは面白い傾向かなと。もちろんイリーガルは些細なきっかけでしかないのですが。

      1試合だけだと何とも言えないですね。しかもこの時代の方がガチガチにインサイドを守っている風潮なので、結果的にはあまり影響はなかった気がします。
      スイッチディフェンスが主流になる理由にはなったかもしれません。人を守らなくて良くなったのでスイッチした方がメリットは増えたかも。

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