クインシー・エーシーとアンソニー・トリバーを狙え!

初日に決まらなかった2人

 

トンプソン、イグダラ、デュラント、グリーンを揃えるウォーリアーズ

アリーザ、PJタッカー、バーアムーテを集めたロケッツ

ブラウン、テイタム、スマート、ホーフォードを巧みに扱うセルティックス

 

リーグを引っ張るチームを筆頭にディフェンス力のあるウイングを多く揃えることで、スイッチディフェンスを可能にし、ペリメーターからインサイドまで抑えていくのがプレーオフで勝つための重要な要素です。そこにオフェンス面で有効な3Pを決める事が求められます。

この3&Dタイプは各チームに点在しており、珍しいタイプではなくなってきました。しかし、「揃える」となると一筋縄ではいきません

 

ウイングに主役級を揃えて周囲をミニマムで揃えたのはウォーリアーズ。これはマネしたくてもそんな都合良く集められません。

ドラフトで集めてきたのがセルティックス。ルーキー契約で安いけれど有望株を揃えています。

そしてサラリーは高くないウイングを揃えてきたのがロケッツです。

 

今回はFAの話なのでロケッツタイプの選手が欲しくなります。大切なのは「揃える」こと。揃っていなければ本領を発揮することは出来ません。レナードクラスでなければ1人で頑張ってもチーム力には換算されにくいのです。

 

・・・・・・・・・・

 

注目したいのはPJタッカー。

海外でも経験を積み、様々なチームに対応してきました。これもまた重要な要素で、ロールプレイヤーであるならば戦術への対応力が求められます。パスを出すのがハーデンでもアーヴィングでもウエストブルックでもシモンズでも対応出来ないと自分の価値を示せません。

 

もうひとつ重要になってきたのは「揃える」という視点では、インサイド仕事が重要になることです。

各チームがガードに良い選手を揃えており、アウトサイドには外せない人材を抱えています。SFとして働くならばアウトサイドを守れれば十分ですが、複数人を揃えてスイッチディフェンスをするのであれば相手のインサイドを守れないといけません。

 

かつては(といってもほんの数年前)そこまで重要ではなかったのですが、スモールラインナップが一般化したのでグリーンやタッカーのようにサイズはなくてもインサイドの強さを発揮出来るタイプの需要は高まっています。

 

・・・・・・・・

一方で3Pの方はその重要性が低くなってきました。

というのも35%くらいはみんな決めるようになってきたからです。基本的にはフリーでもらって決めるのが仕事ならば、しっかりしたシューティングコーチがいれば35%くらいは決まると言うこと。

もちろん40%決まるならより優秀ですが、1試合に5本も打ったとしても35%と40%では大きな違いになりません。年間140本~160本決めるのが仕事です。

 

このときに再びインサイドの強さが問われてきます。

PFやセンターを守れる選手であれば逆にオフェンスではPFやセンターにマークされ、アウトサイドでフリーになりやすくなるからです。フリーで打てるなら確率は上がるよね。

 

シューターならば「相手に警戒されていても3Pを決める」のが仕事ですが、一般的な3&Dは「フリーで3Pを決める」のが仕事と言うこと。実はよほど下手で無い限りは、35%くらいの確率を残してきます。

 

・・・・・・・・

ポイントを抜き出すと

・3&Dタイプは揃えたい

・戦術的柔軟性がある

・インサイドを守れる

・3Pはフリーで決めれば良い

どうしても目立つので3Pに注目したくなりますが、実際には得点力よりもハードワーク出来ることの方が重要です。

だって「3Pを35%決めるか、40%決めるか」の違いは「リバウンドを1本多く取れる」で逆転します。スモールラインナップが一般化したから、ペリメーターを守りながらもリバウンドがとれることも良い選手の条件となりました。

 

そこでこのFAで注目しているのが

ネッツのクインシー・エーシー

ピストンズのアンソニー・トリバー

この2人なのです。ともにベンチメンバーで目立たない仕事が役割。3&Dなのだけど、ポジションはSFというよりもPFな選手です。

 

・・・・・・・・・

キャリア7年のエーシーは

ラプターズ、キングス、ニックス、キングス、マブスと渡り歩いてネッツに辿り着きました。各チームで大活躍はしていないものの、これだけ渡り歩けるのは戦術に適応できたからです。

平均得点は6点を超えたことが一回もないのに生き残れるって貴重です。

 

キャリア11年のトリバーは

キングス、ブレイザーズ、ウォーリアーズ、ウルブス、ホークス、ホーネッツ、サンズ、ピストンズ、キングスと渡り歩いてピストンズに戻りました。

これだけ渡り歩くレベルの選手だけど、常にプレータイムを得ています。

 

2人とも様々なチームを経験し、適応能力があることを示しています。

 

・・・・・・・・・

 

201㎝しかないエーシーですが、センターまで守ってしまう高いディフェンス能力を誇ります。ネッツはセンターがエーシーでPFがホリス・ジェファーソンなんて、とんでもないラインナップで平然とプレー出来てしまいました。

小さいながらヘルプも上手いのが特徴で、平均19分しか出ていないのにリーグ6位のテイクチャージを記録しました。相手の先を読むタイプのディフェンダーです。

36分換算では6.8リバウンドとリバウンド力も計算できます。スモールラインナップでランニングゲームを望むならば非常に便利な存在です。

 

トリバーはよりサイズがあり、ポストディエンスの名手です。ポストアップに対するディフェンス力はリーグ6位の数字を残しました。リバウンドとブロック力は少し物足りない部分がありますが、マークした相手に何もさせないような対人のディフェンス力があります。

また、ドラモンド、グリフィンと同時起用されればSFまで守ることが出来ます。ピストンズではみれませんでしたが、ノーセンターのスモールラインナップで活きそうなタイプです。

 

・・・・・・・・・・・

 

エーシー 34.9%

トリバー 43.6%

 

3Pではトリバーに大きく分があります。そして2人ともアテンプトがかなり多いタイプです。空いたら迷わず積極性が持ち味で、特にトリバーは試合を決める3Pを決めていきました。

フリースローは共に80%前後ありますが、FGはエーシーが36%(ほぼ3P)に対し、トリバーは46%なのでインサイドまで強く行けます。こちらも8割近くが3Pのタイプです。ドラモンドいるし。

 

ここではちょっとだけトリバーの方がオススメですが、フリーの状態ならばエーシーも39.6%となり、そこまで大きな差はありません。チームの戦術的事情の方が重要になりそうです。

 

・・・・・・・・・

 

「ストレッチ4」という表現で言えばPFでありながら3Pが決まることが特徴になったわけですが、そこにあったのは強力なセンターをより自由にしていくオフェンスでした。インサイドアウトで決めるのが仕事だったわけです。

現代はもう一歩進んでいるので、そもそもセンターがいない中でオフェンスが組み立てられます。インサイドに誰もいないパターンです。そんなウイングを多く起用する形であれば、「相手のセンターを守れて、自分はアウトサイドから3Pを決める」タイプが重要になってくるわけです。

 

加えてペリメーターも守れる選手ならば、スピードのミスマッチに苦労することが少なく、柔軟な選手起用が可能になります。ジョーダン・ベルだって見方を変えれば、3Pがないだけで同じタイプと言えます。ディフェンス力があって、インサイドで仕事を出来る選手です。

 

プレーオフのPJタッカーは出来すぎでしたが、単にコーナーから3Pを高確率で決めるだけでなく、周囲が打ったときにリバウンドに飛びこみました。どっちの方が回数が多いかと言えばリバウンドです。

ドレイモンド・グリーンは3Pが下手ですが、インサイドが強くてパスが出来るから貴重になっています。3&Dなのだけど実は3の方の重要性が高くないわけです。

 

全てはチーム事情によってくるわけですが、エーシーとトリバーは戦術的な柔軟性がありながら高額なサラリーが必要な選手ではありません。そしてサラリーキャップに余裕のあるチーム、即ち再建段階のチームが触手を伸ばしたいタイプの選手でもありません。所属チームの再契約はあり得ますが。

 

・・・・・・・・・

 

優勝を目指すチームの中で、この2人を欲しがりそうなのは

 

ウォーリアーズ

ロケッツ

セルティックス

ジャズ

ブレイザーズ

サンダー

ウィザーズ

 

各チームそれぞれの事情がありながら、欲しがる理由がしっかりとあります。かといって高額なサラリーを提示出来るわけでもありません。だからこそ争奪戦になりそうな気がするわけです。

 

初日に再契約がばんばん決まったのですが、出てこなかった2人の情報。後れを取るわけに行かないけど、先んじて獲得を目指すほどでもない。だからこそ争奪戦になりそうな気がするわけです。

 

クインシー・エーシーとアンソニー・トリバー

現時点でもしっかりと活躍しているものの、その内容が非常に地味なため目立っていません。しかし、注目度の高いチームに行けば、その仕事ぶりに注目度も高まりそうな2人です。

 

 

 

 

 

クインシー・エーシーとアンソニー・トリバーを狙え!” への12件のフィードバック

  1. ユーイング以来のニッキチです。エイシー、あの低身長にも関わらずインサイドでハードにプレイしてたのが印象的でした。たまに打つ3Pが今になって重要な要素になろうとは!オクインと共にオークリーのレガシーを感じさせる大好きな選手です。

    1. エーシーはそこが良いですよね。ベンチでも盛り上げ役になりますし、ハードにプレーするからボールがなくても働けるタイプです。

      オクインはどこにいくのか。ウォーリアーズなんていったら大活躍しそうです。

  2. ウィザーズは是非とも取って欲しい選手ですね。弱点であるインサイドのディフェンスとリバウンドを強化出来そうですし。ただキャップスペースに余裕が無いのでロスターの整理が必要ですが‥。

    1. ただウォールはセンターが欲しいタイプなんですよね。
      あくまでもスモールラインナップでウイングばかりにするときに重宝するので
      ノーセンターを受け入れてくれる価値観が一致しないと苦しそうです。

  3. レブロンが来たレイカーズも、インサイドにこの2人がピッタリですね。確率も高くてレブロン好みだし

    1. 本当だ!
      レイカーズがこの2人獲得したら、一気にオフェンス効率が上がりそうです。
      ただ、若手達にやらせるポジションにしているので、方針は難しそうですね。

  4. ランドルがまだ決まってないですが、今のところPFとCは層が薄いのでエーシーかトリバーのどちらかの獲得に動くかも。

    1. ランドルは高額サラリー提示してまで残したくないでしょうから、時間がかかりそうです。その前に堅実に行くかどうかですね。

  5. サンダーはどうですかね?
    ラス、ロバーソン、PG、エーシー、グラントでかなり守れそうですが、ノエルと契約したので去年みたいなグラントをセンターにするノーセンターはやらないつもりですかね?
    それより先にウィングを補強すべきでしょうか?

    1. サンダーはエーシーを活用できるチームですが、それよりも控えのPGを何とかすべきです。
      出来ればウエストブルックと併用できるようなディフェンスが良くてパスゲームするタイプですね。
      現状はウイングが増えてもあまり意味がない・・・。

whynot へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA