今回は時代の話です。25年前から平均値を比較し、高速化と3Pについて考えます。
高速化とオフェンス志向の流れを中心に考察してみます。
なお、リーグ平均の数字を使いますが、出展はいつもの公式サイトではなくバスケットボールリファレンスになります。何故か微妙に数字が異なるのですが、数字そのものよりも傾向値を知るのが目的なので、同じ基準で集計されているなら問題ありません。
◉試合のペースとオフェンス力
まずは高速化の部分から考えていきます。
試合のテンポが上がってくる中でオフェンス効率も上がってきたというのが一般的な認識ですが、それはあくまでもここ数年の流れだったりします。今回のテーマはもう少し長いスパンで比較してみることです。
今シーズンの平均得点は106.3点となんと90-91年シーズン以来の高水準になりました。27年ぶりです!
しかし高速化すればミスも目立つわけです。ウォーリアーズのターンオーバー数って実はリーグで5番目に多いんですよ。だから本当にオフェンスが効率的になっているのか、オフェンスレーティングで確認しましょう。5年ごとに観てみます。
〇オフェンスレーティング
17-18 108.6
12-13 105.8
07-08 107.5
02-03 103.6
97-98 105.0
92-93 108.0
オフェンスレーティングは上下動をしながらも上昇傾向にあります。特に20年前と比較すると大きな差異になります。98-99シーズンが102.2で最も低いのでした。しかし、それよりも前になると108前後が普通になります。ピストンズやブルズが始めたディフェンス革命ということなのでしょう。観てないから知りません。
つまり2000年前後に向けてディフェンシブな戦いが主流になっていきました。そこから徐々にオフェンス隆盛に移行しているといえます。確か、この頃にルール変更があってオフェンス優位に変化していったはず。観てないから知りません。
マジック・ジョンソンはショータイムの復活を目論んでいるらしいですが、10年前ならば夢物語でした。時代が巡ってきたといえます。
マイケル・ジョーダンは堅いインサイドプレーを描いているのかも知れませんが、今では夢物語です。10年前ならそれで良かったはずです。
時代を問わずに柔軟にこなしているジェリー・ウエストは偉大です。
次に試合のペースです。こちらはディフェンス革命の頃から5年前くらいまでは大きな変化がありません。その前のショータイム時代に戻ったのは直近のお話です。
〇試合のペース
17-18 97.3
12-13 92.0
07-08 92.4
02-03 91.0
97-98 90.3
92-93 96.8
元々100近くあったものが一気に下がり、98-99シーズンに88.9と最も遅くなり、そこから緩やかに上昇し、この3年間で急激に上がっていきました。
ペースが上がれば得点が増える
これは当たり前ですが、レーティングは得点効率性を示すデータですので、ペースの増減と直接的な関係性はありません。しかし、実際には関連性があると言えます。
ペースは90を基準点に、レーティングは100を基準点にグラフ化します。基準点を0にすると変化がよくわからない。
ブログ用 pic.twitter.com/gb0Tz7kEN6
— whynot! (@whynot_jp) June 19, 2018
ディフェンス隆盛の時代になるにつれて試合のペースはレーティングと共に下がっていきました。
99年に底値になってから12年まで小さな変動幅でしかペースは変化していません。しかし、オフェンスレーティングの方は09年に向けて年々上昇しています。
そしてレーティングが急激に落ちた12年移行は高速化し、高速化に伴ってレーティングも上がっています。
この30年で言えば、次のような関連性がありそうです。
・ペースがあがるとレーティングが上がる
・レーティングはペースと連動せず変化する場合がある
つまりは早い展開で得点しやすくなるのは事実だけど、遅い展開でも得点効率は上がるって事です。なんというか早いウォーリアーズvs遅いキャブスな構図です。
しかし、グラフとかまで作り出すと、なんか統計学っぽくって嫌だなぁ。
・・・・・・・
次にここに3Pの成功数をぶっ込みます。3P時代の到来が何を変化させたのかということです。
〇3P成功数
17-18 10.5
12-13 7.2
07-08 6.6
02-03 5.1
97-98 4.4
92-93 3.0
3Pはアテンプトも成功数も右肩上がりですが、98年から10年間で2.2本増えたのに対し、この5年では3.3本増と急激に伸びています。なお、成功率に関しては2000年くらいから横ばいです。
— whynot! (@whynot_jp) June 19, 2018
こう観ると20年のスパンでは3Pは伸びており、ペースにもレーティングにも相関関係がありません。しかし、12-13年頃から急激に増えた3Pと高速化には関係がありそうです。直接的には「3P増=オフェンスUP」ではないということです。
・近年の3P増と高速化、オフェンス志向は連動している
・5年以上前はあまり関係なさそう
書くまでもない事実ですがグラフにすると関連性の高さが目立ちます。高速化しないで3P増だったときは、もっとセンターの価値が高かったかも知れません。NBAのパラダイムシフトのマンガとか書いたら、全く受けないだろうな。
ちなみに高速化しましたがターンオーバー率は下がっており、16-17シーズンは史上初めて13%を下回りました。「展開は早いけどミスは少ない」がトレンドです。
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◉変化したオフェンスリバウンド
ところで3Pの増加と共に、この20年で違う変化もありました。それはオフェンスリバウンドの減少です。前回はPFについて触れましたが、3Pを打つ代わりにリバウンド数が減ったのかもしれません。
試合のペースが変化しているので、ここではオフェンスリバウンド率で比較します。
〇オフェンスリバウンド率
17-18 22.3%
12-13 26.5%
07-08 26.7%
02-03 28.5%
97-98 31.4%
92-93 32.0%
徐々に落ちているのがわかります。93年からの20年で5.5%下がり、直近の5年間で4.2%下がっています。3P増&ペースアップと共に急激に減ったような感じです。
過去記事で「オフェンスリバウンドの価値は何点分か」というのを書きましたが、その時の価値は1.28点でした。FG%にすれば64%の価値があるのだから、リバウンドを捨てる意味はありません。
にも関わらず、傾向として大きく減っているのでした。
しかし、ここにもちょっとした現代的な部分があって、20年前と比べるとオフェンスリバウンドの数は大きく減りましたが、オフェンスリバウンドの価値は逆に上がりました。
オフェンスリバウンドからの得点率が高くなっています。
〇セカンドチャンスポイント/オフェンスリバウンド
97-98 14.5点/13.1本
17-18 12.4点/9.7本
〇オフェンスリバウンドの価値
97-98 1.11点
17-18 1.28点
本数は25%減ったけど、1本の価値は15%も上昇しました。
今シーズンは史上初めてオフェンスリバウンド数が10本を下回りました。しかし、セカンドチャンスポイントにはそこまで大きな変化は生じていません。3Pを活用したオフェンスにより広くスペーシングされているため、オフェンスリバウンドをとれば押し込むことが楽になっているといえそうです。
「オフェンスリバウンドを重視しない」のではなく、
「オフェンスリバウンドを効率的に得点に結びつける」のが現代的と言えます。小さいセルティックスでもオフェンスリバウンドを重要視しています。
・オフェンスリバウンドの本数は大きく減った
・オフェンスリバウンドの価値は上がった
本数が減って価値が上がるという相反するような結果ですが、それもまたオフェンス全体では効率性を上げる要因にもなっていそうです。
ちなみに過去記事の内容で言えば、
サンダーはオフェンスリバウンド数1位、セカンドチャンス1位ですが、得点効率は最下位
キャブスはオフェンスリバウンド数28位、セカンドチャンス22位ですが、得点効率は首位
こんな構図になるわけで、目指す方向性の違いです。そしてオフェンス力が高いチームは軒並みリバウンド数が少なかったのでした。
ちなみに「今の選手はソフト野郎ばかりだ。インサイドのタフな戦いをしていないぜ」でおなじみのチャールズ・バークレーさんは98年にオフェンスリバウンド3.5を記録しましたが、そこからの得点率は0.88点でした。当時の平均から0.23点、現在からは0.4点も低いのでした。
00年のシャックは1.47点だから、こっちはモンスター。
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◉関連性が高すぎるEFG%
高速化した、3Pが増えた、オフェンスリバウンドから効率的に得点にするようになった。
これらの要素はFG%を上げていきます。正しくはEFG%を上げていきました。そして史上初めてリーグ平均で52%を上回るシーズンになったのです。なお、98年はトップのソニックスのみが52%を上回っています。
〇EFG%
17-18 52.1%
12-13 49.6%
07-08 49.7%
02-03 47.4%
97-98 47.8%
92-93 49.1%
このEFG%の推移はオフェンスレーティングの推移とほぼリンクします。
EFGの基準点を45%、オフェンスレーティングの基準点を100にしてグラフ化します。ちなみにこの基準点は管理人が適当に選んでいます。
— whynot! (@whynot_jp) June 19, 2018
それにしてもここまでリンクしますかね。驚くべきシンクロ率です。結局の所、オフェンス力を上げたければ効率的にシュートが決まる方法を採用すべきということです。
・EFG%とオフェンスレーティングは関連性が高い
当たり前のようなものではありますが、だからといって3PとEFG%の関連性はそこまで高くありません。それは最近の話に過ぎないわけです。
ここで気になるのが、ペースとEFGの関係性です。前述の通りペースが上がらなくてもオフェンスレーティングがあがっている時期がありました。そんな時もEFG%は上がっているわけです。
ペースを上げることに意味はなく、EFG%を上げるためにペースを上げることが重要なのです。これは同じようでいて違う事実です。目的と手段は違うよね。
「効率的に得点出来ないなら、走っても意味がない」
それを示してくれたのは、今シーズンのロケッツでした。走らなくなったよロケッツ。
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◉ヒートがもたらした変化?
さて、こうやって20年間の変化を捉えることで、現代的な部分が少しずつわかってきました。
「高速化」と「3P」は特徴ではありますが、その中身はより効率的にシュートを決めていく戦術でしかありませんでした。オフェンスリバウンドからのシュートすらも、効率的に変化しています。
3Pがもたらしたのは「3点取れるから効率的」なのではなく、「広くスペーシングされることで2Pも効率的になる」ことが重要だと考えています。そこに高速化が加わったのは、よりフリーでシュートを打ちやすい状況を求めた結果です。つまりは「EFG%を上げようぜ!」となるわけです。
高速化したのは5年前くらいからですが、04年くらいまでのディフェンス優位な状況から、一度オフェンスレーティングが上昇していることも大切かもしれません。「高速化と3Pによるスペーシング」がなくてもレーティングは上がっています。先ほどのグラフをもう一度みてみます。
— whynot! (@whynot_jp) June 19, 2018
気になるのは09年前後です。EFG%に対してレーティングが非常に高くなっています。今シーズンよりも2%もEFGが低いのにレーティングは同じくらいです。
ナッシュのサンズが猛威を振るっていた頃ですが、優勝しているのはレイカーズやセルティックスです。セルティックスはディフェンスのチームなのであまり関係ありませんが、レイカーズはバイナムはいたけど、ガソル&オドムでスモールラインナップしまくっていた時期でもあります。この頃は観ていたよ。
極論言えば「ハーフコートの考え方は現代に近いが、オフェンスリバウンドを捨てていない」という特徴があります。
そこから12年に向けてEFG%もレーティングも下がりました。
サンズを追い出されたダントーニの歴史みたいな流れですし、レイカーズの衰退もあるので特定のチームや選手の変革期に過ぎない気もしますが、リーグの流れとしてはハーフコートでのEFG%を下げるディフェンス戦術が進化したのかもしれません。
オフェンスが優位になればディフェンス革命が起きて、ディフェンスが優位になればオフェンス革命が起きるのは必然です。今シーズンはオフェンスの時代でしたが、セルティックスのディフェンス革命があり、ウォーリアーズとロケッツの戦いはディフェンスを巡る攻防でした。
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Twitterに上記のグラフをアップしていたときに
「最近のトレンドは13年のヒートのスモールラインナップであり、レブロンの気がします」
というご意見をいただきました。ふむ、ガソル弟も似たような発言をしていました。加えてガソル弟は「国際試合ではもっと前からだよ」とも。
そんなわけで13年のヒートをちょっとみてみましょう。スリーキングス時代のヒートは圧倒的な戦力を誇っていたわけです。
トレンドを作り上げたのはヒートの勝利だったのか?
〇13年のヒート
オフェンスレーティング 110.3(1位)
EFG% 55.2%(1位)
オフェンスリバウンド率 22.2(23位)
ペース 93.0(23位)
3Pアテンプト 22.0本(6位)
高いEFG%による高いレーティング、そして割と多めの3Pアテンプトと低いオフェンスリバウンド。ここまでは割と現代的なのですが、「現代的」というには致命的にペースが遅いです。それは逆に言えば
ペースが遅くても高いEFG%を実現したヒート
この時のヒートはスモールラインナップで一見現代的のようですが、データからみればちょっと昔のチームです。というか今のキャブスそのものじゃないか。レブロン仕様のチームなわけです。
こう観るとここまでの流れの中で、ヒートがもたらしたオフェンス優位の流れは感じられます。リバウンドよりもEFG%を高めて、110なんてとんでもないレーティングを実現しました。
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その一方でこの遅いペースで高いEFG%を実現されては他のチームは太刀打ちできません。だってスリーキングス圧倒的だもの。それはつまり、求めるものが変化していくわけです。現代の流行は
「ヒート(レブロン)を上回るには戦術的に進化するしかないじゃん」
みたいな対抗策が「3Pと高速化」だった。そんな可能性は十分にあるのです。ヒート(レブロン)への恐怖が他のチームを進化させたのかもしれません。
ただ、難しいのは13年でペースが早いチームを並べていくと、3位にバックスがいるだけで11位までのうち10チームがウエストのチームです。高速化を求めていたのはウエストのチームなので、ヒートへの対抗策か、単にウエスト全体の流れかは評価しにくいです。
多分ウエストの流れであり、ヒートと同じような数字を残したサンダーがいました。後のMVPが3人もいたサンダーです。デュラント・ウエストブルック・ハーデンvsレブロン・ウェイド・ボッシュ。ボッシュの差が大きくてサンダーの方が強そう。今ならね。
要するに両チームに対して「あの個人技軍団に対抗するには戦術革命だ」という流れなのでしょう。
なお、管理人はこの頃の全くNBAを観ていないので試合内容は知りません。あくまでもデータからのお話。
ちなみにウォーリアーズを倒すために、さらなる進化を求めている今現在でもあります。
その要素を持てているのは今のところロケッツの戦術だけですが、ナゲッツやペリカンズのオフェンスとセルティックスのマネジメントなんかもヒントになるような。戦術的に上回っていそうなのはジャズだけど。
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◉今シーズンで比較する
話を戻すと「EFG%とレーティングの関係性は強い」わけです。その頂点にいるのはウォーリアーズなので、ほぼ間違いないわけですが、それはあくまでもリーグ全体で評価したときです。チーム単位で観たときにその理論が成り立つかは不明です。
今シーズンの各チームの数字をグラフ化してみましょう。左からレーティングの高い順にチームが並んでいます。
— whynot! (@whynot_jp) June 19, 2018
7位のバックスまではEFG%とペースが見事にリンクしていますが、それ以降はメチャクチャになっていきます。
ペースに関してはチーム単位ではオフェンス力には殆ど関係なくなっています。そもそもペースは相手があってのものですから、リーグ全体で早くなっているなら、弱くてミスが多いチームは早くなりがちです。
一方でEFG%は何チームからの例外を挟みながら、低いチームほどオフェンスレーティングから乖離していきます。むしろトップ3のウォーリアーズ、ロケッツ、ラプターズを無視したら、EFG%とオフェンスレーティングの関係性はあまり高くありません。
うーん、シュート成功率とオフェンス力なので関連性があるのは初めからわかっていた話なので、それを上回るほどリンクしている印象もないです。要は関係ないみたいです。
・時代の流れとしては関係性が高い指標もチーム単位ではあまり意味がない
時代の流れを考えるのにEFG%はとっても大切でした。しかし、ちゃんと現代化出来ているチームで言えば、EFG%に拘る意味はあまりないみたいです。
時代から遅れてはいけないけど、全てを真似する必要は全くないということかな。
ちなみに13年も作成してみましたが、結論は何とも言えません。グラフとして綺麗じゃないというくらいしか。全体としてEFG%は今の方が3%くらい高いです。
だれか現在と13年の違いにご意見があれば頂きたいです。ちなみに03年も作ってみましたが、もっとコメントのしようがなかったです。
— whynot! (@whynot_jp) June 25, 2018
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そんなわけで今回は中身があるようで、それでいて無いような企画になってしまいました。
リーグ全体の流れとして「現代NBAはこうなっているんだ!」とは言えるけど、「だからこのチームは強いんだ」とは言えないよ。ただ、未だに「ジョーダンの時代は・・・」なんて言う出されたときには、明確な違いがあると示せます。「バークレーなんてリバウンドからシュートを決めれなかったんだぜ!」みたいな。
あくまでも”現代”NBA入門講座に過ぎなかったわけです。
ただし、自分の贔屓チームに関して言えばペースとEFGの関係性を考えるのはちょっと面白い部分があります。先ほどのグラフをもう一度みてみます。これは全ての項目でウォーリアーズがトップの基準になっているグラフです。
— whynot! (@whynot_jp) June 19, 2018
ペリカンズ、シクサーズ、レイカーズ、サンズはペースではウォーリアーズ並みです。しかしEFG%が大きく劣ります。ということはEFGを向上させればウォーリアーズ並みのオフェンス力になるわけです。わかりやすい。
ウォーリアーズが高い位置に君臨し、レーティングで対抗出来ているのはロケッツだけです。一方でこの指標で捉え易いような戦術では、両チームの背中に手を届かせることは難しい気もしてきます。
違う戦術の最も簡単な答えはディフェンス力です。高速化が進む中で、どうやってオフェンスレーティングを下げていくのか。
それが来シーズンのリーグ全体の課題かもしれません。
・・・・・・・・
もっとグラフ位置と強さに関連性が出てくるかと思ったけど、予想以上に意味のないグラフでした。そこが残念なのでした。
長々書いたからまとめだけしておきます。
・EFG%を上げる事がオフェンス力向上に繋がる。
・インサイドの争いを重視し過ぎないことがEFG%を上げた。
・3Pと高速化はその手段のひとつでしかない。
・現代の流行系は3Pと高速化。それは選手の質に戦術で対抗する措置
これ入門編じゃないよね。単なる統計編。
高速化はウェスト全体の流れだったんじゃないかと思います。
2010年頃の西の覇者と言えばレイカーズで、バイナムとガソルのツインタワー+コービーとハーフコートで戦うよりも、高齢化したレイカーズにスタミナで勝ろうとした結果かと。
ベテラン揃いのスパーズも走ってて話題になった記憶があります。
逆にイーストはボストン、ハワードがいたマジック、レブロンがいたキャブズ・ヒート、ブルズなど、基本的にペースは遅くてディフェンスで対抗しようとしてた感じですね。
ウエストの流れなのは確実ですが、確かにレイカーズの高齢化の弱点を突こうとしたのかも知れませんね。
サンダーとヒートの1つ前から始まった流れとすると確かにレイカーズ対策ですね。
イーストのブルズと今のウルブスは同じ流れだけど、全く違う結果をもたらすようで面白い比較なのだろうと思っています。
どうにもイーストの流れの遅さを感じてしまいますが、勝っているチームが遅いと変革しにくいですね。
いつも価値ある記事をありがとうございます。
本当に楽しく拝見しています。
バスケの潮流、狙いの話として、日頃からの管理人さんの意見
が反映されており、面白かったです。
統計編(違うけど)、という意味では、レーティングとEFGは関連性が高すぎる指標のため、比較は難しいように思います。
レーティングはポゼッションあたり何点取れたか
EFGは1回のシュートあたりに何点取れたか
を測る指標なので。
逆にチームごとにバラけるのが興味深いですね。理論上はリバウンドとフリースロー回数が影響する(ペースファクターの算出方法ですね)ので、今年のサンズやレーカーズの改善点はリバウンドやフリースロー(テイクファウル)にあるのかも?知れません。
長文失礼しました。
確かにレーティングとEFGは当たり前過ぎるんですよね。比較対象としては相応しくない。
ただ、オフェンスリバウンドの減少よりもEFGの向上の方が価値があるという意味合いでは重要です。
きっとチーム毎とも連動すると思ったのですが、それは違うというのも興味深いです。
要はウォーリアーズがそういうチームと言うだけで、方法論は他にもあるということかと。ウォーリアーズはターンオーバーが多いけど、時代的には減っていますし。
リバウンドやターンオーバーとの関係性を比較すると、チーム毎のばらつきが大きすぎてまとまりませんでした。
結局は方法論はいっぱいあって、だけど時代の流れを捉えないと意味がないよと考えています。
MIAはハーフコートオフェンスを強化する為にスモールラインナップを採用し、GSWはカリーとクレイのスリーを活かす為にスモールラインナップを採用した、という違いがあると思いますがどうですかね?
管理人さんの意見はあくまでもデータだけで考えた場合だとは思いますが、MIAやOKCに対抗するために高速化していったというよりも、効率良く得点するためにスリー→スリーを打つために高速化といった流れだと思います。
高速化はGSWの専売特許じゃないんですよね。シュート力を使い切るために早くしたわけですが、それがスモールラインナップなのか、スキルの高い選手を並べたいだけかというと後者の気がします。
うーん、3Pを打つために高速化というのは、ちょっとイメージが違うんですよね。ウォーリアーズ感が強すぎるというか。次回のテーマですね。
多分、10人10色の意見が出そうな部分ですね。
バスケとかバレーボールみたいに多点競技で攻撃権が交互にある程度確保されてるスポーツって、そもそもその競技性から1人の選手が得点を多く重ねても、それは同チームの味方の得点機会が譲られているだけでチーム全体の得点に上積みになっていないことが多いですよね。(ファイナルのレブロンとか)
多分レブロンやウェストブルック などの個人の影響をより受けなくする為に、
→ お互いの攻撃回数を増やして分母を大きくすることで特別な個人の影響を小さくしたい → ラリーの高速化 → その為にポンポン打つ → 打つだけならドライブするよりはロングレンジの方が簡単 → アウトサイドの発展≠と同時にインサイドの効率化。っていう順番はどうでしょうか。
逆にサッカーや野球みたいに少点競技だとどんなに試合中役に立ってなくても3回足を振ればハットトリックで3点差、なら中々チームの総合力ではひっくり返せないので勝てたり(逆に1つのミスも)と得点割合は影響が大きい気がします。その分プレイヤーの人数が多いわけですけど。長くなっちゃって失礼しました。
すみません↑肝心なの付け足しです。オフェンスリバウンドとセカンドチャンスと得点効率の関係がNBA平均より特異なチームにサンダーとキャブスが挙げられていたので、その2チームは特別な個人としてレブロンとウェストブルックを使っているからそうなったのかなと思いまして。
サンダーは特殊です。ウエストブルックに限らずシュートが下手な選手を構わずに起用するチームなので。
キャブスの方は効率1位でわかりやすいので使っただけで、全体的にその傾向はあります。
分母を大きくしている面はチームによってはあります。
ところがロケッツやウォーリアーズはどうかというと、やっぱり中心選手が打つんですよね。その人数が多いだけで。
だからまぁ結局はチーム次第という・・・。
でも要素としては確実にあると思います。個人的には
・分母を大きくする
・ドライブするよりロングレンジ
この2点はとても大切な要素だと思います。結果論がラリーの高速化なのかなーと。
そのための戦術が進化し結果も出てきたことで、より打ちやすくなりましたね。
今回の統計を見て、個人的にはフィル・ジャクソンとの関連性を考えさせられました。彼のチームが11度のリングを手にしている間に回りのチームが行った試行錯誤が現れているのかなと。単にフィル・ジャクソンの成功に引っ張られただけかもしませんが。
また、13’ヒートについては、一番似ているチームが初期3ピートのブルズじゃないかなと思っています。
グラント・ピペン・ジョーダン → ボッシュ・レブロン・ウェイド
役割分担は違いますが、3人で担当する仕事量は似ているなと。
センターに有力な選手がおらず、スモールラインナップも使っていましたし、優秀なシューター陣、高いディフェンス力、PGはゲームメイクしない等々、類似点は多いような気がしています。
そしてそれは、ポポビッチに対抗するためにフィル・ジャクソン的なものを採用したんじゃないかと邪推したりして。
以前、スティーブ・カーの記事に関連して、この二人のHCが登場したことがあったと思いますが、NBAの歴史を語る上で飛びぬけた勝率を誇る二人の名将について、もっと掘り下げてもらえるとうれしいです。なぜ今トライアングルが採用されないか、みたいなことも、機会があれば聞かせて下さい。
うーん、まぁ結局はジョーダンいたしなぁ、ということで勝ちすぎているHCも評価は難しいんですよね。
フィル・ジャクソンの場合は「強力なセンターがいると輝く」といわれてシャックのレイカーズ3連覇でした。
PGにプレーメイクさせないのは、勝っているチームの常識みたいな部分もありますね。
ウォーリアーズもカリーにはやらせていません。
トライアングルが採用されない理由は触れても良いかも知れません。
かなり個人的感想な上に、実際にトライアングルを分析したことないのですが。
意外と現代的には復活していると思いますよ。
個人的にはかなり面白い記事でした。
私はディフェンスの強いチームが好きなのですが、ディフェンスレーティングとも並べたりしたら、別の傾向が見えてこないでしょうか。
個人的には2000年前後のニックスvsヒートや、2005ー06のビストンズvsスパーズのような、1ゴールまでが重苦しい対戦が好きで、ダントニの高速オフェンスは
好きではなかったのですが、最近の傾向やダントニの凄さはこのブログで学びました。
でもまた重苦しい、1ゴールが貴重なディフェンスの時代も来てほしい・・
点数入らないといっても、サッカーと違って80点は入るのですからね。
重苦しい展開に対抗する手段が高速化でしたからね。
その高速化の代表格だったはずのGSWとロケッツが重苦しい試合をしているので、ディフェンスはやっぱり重要です。
ただ、時代で比較するとディフェンスが軽くなっているという印象になりそうなので。
チーム毎に比べたらやっぱり守れるチームが強いです。キャブス以外は。