バトラーのトレードを考える

ウルブズとブルズ間でトレードが行われました。ブルズフロントの面白感はいつもの事ですが、ウルブズの仕事した感はかなり珍しいです。
ウルブズ
ジミー・バトラー
ジャスティン・バッドン
ブルズ
ザック・ラビーン
クリス・ダン
ラウリー・マーケネン
リアルタイム検索してみた時に日本にはブルズファンが多い事がわかります。そしてブルズファンはブルズが血迷ったと、ウルブズファンはウルブズはバカなのかと、お互いに不公平を表明しているので公平なんだと思います。



お互いにメリットのあるトレードだったと思います。ただ、ブルズ側には他の選択肢もあったはずです。その中でこのトレードを選んだのは、それだけ魅力のあるオファーであると考えたはずです。
ブルズのメリット
ザック・ラビーン
22歳 2014年13位
18.9点 FG45.9% 3P38.7%
ラビーンのスタッツをみるとバトラーに劣るようですが、忘れてはいけないのはラビーンはまだ22歳である事とチームの3番手スコアラーなのに19点取っていることです。
確率的にはバトラーはFG45%、3P37%なのであまり変わりません。チームの中で重要性の低かったラビーンがブルズでシュートチャンスを増やしてもらえれば20点は超えてくるはずです。

クリス・ダン
23歳 2016年5位
3.8点 FG37.7%
2.4アシスト
ダンのスタッツは散々ですが、元々は昨年のドラフトで新人王候補に挙げられる評価されていました。ルビオからスターターの座を奪うことさえ期待されていましたが、不運だったのはウルブズではタイアス・ジョーンズが台頭しておりベンチでも信頼を得ていたわけではありません。
ブルズでは当面は控えからの出場ですが、ゲームメイクの面では信頼されるはずです。2年目の成長を期待出来る選手です。



この2人に7位のマーケネンがついてきます。この選手も知りませんが、評価を読む限り如何にもブルズが好きそうなヨーロッパタイプのインサイドなので、ブルズの意向で指名したのでしょう。
スターターになれれば嬉しいし、ミロティッチの控えとして活躍してくれれば十分なのでしょう。ブルズ的には成功で世間一般的には失敗のパターンが多いので、きっとブルズは満足してそう。



既に価値を証明しており得点と人気面で期待出来る選手に、おそらく成功するであろう安定感のあるガード、ブルズ的には成功しそうなPFなので、バトラー分の価値はあるはずです。
ドラフト順位だけで言えば5位、7位、13位を手にしたわけです。3年は低迷しなければ得られない選手を手に入れたので、低迷期間なしで新たなユニットに着手出来たと考えれば悪くないはずです。



バトラーとホイバーグ
バトラーにはトレードの噂が絶えませんでした。バトラー側から出した話なら言うまでもないですが、バトラーの心はブルズにはなかったと思われます。
ローズのケガ以降、エースとしてチームを牽引してきたバトラーですが、チームから尊敬を得ていたと感じていなかった事でしょう。ずっとローズの代役扱いで、遂にローズを諦めたらエセビック3を組まされました。お世辞にもバトラーと相性の良い選手ではありませんでした。
古くはピッペンを冷遇したようにスーパースター以外には冷たい感じのフロント文化があります。
そしてコートではホイバーグとの関係性も微妙でした。シーズン開始時点で、こんなメンバーで機能するわけない、と思っていましたが、内部で揉めるなどプレー以外でも上手くいきませんでした。それでもプレイオフには出れたので修正は効いていましたが。
批判されているホイバーグですが、プレイオフでみたブルズはちょっと面白かったです。同じプレーエリアの選手が多いのが欠点だと思っていたら、そんな選手達でスクリーンを掛け合ってディフェンスを混乱させてマークを外す戦術を採用していました。
守る方からすると、あいつもこいつも45°に出て行って打つやつなのに、それがスクリーン掛け合っているから動きが読めません。ウォーリアーズの簡易版みたいな戦術なので流行るのでは、とすら思いました。
しかしバトラーもウェイドも既にスターの地位にいて機会均等みたいなシステムは好きではなさそうでした。というか成功率が低すぎたかもしれません。
そんなわけでコートの上でも「オレってエースだよね?」みたいなバトラーは心の中にシコリがあったかもしれません。



全て予想でしかないわけですが、それでもFAになったらバトラーが出て行くのは既定路線になってきていました。
バトラーがいなくなれば有望株すらいないブルズがロンドとウェイドが居るうちに、次の手を講じたと考えれば悪くない選択肢だったはずです。
問題はガードばかりになったこと。同じポジション被せて やる気なんですかね?



ウルブズからみたメリット
ウルブズからみると有望株2人に指名権手放してバトラーなら悪いトレードですが、SGをベンチ要員2人放出してアップグレードしたので良いトレードです。どちらともとれるので、怒るファンの気持ちもわかります。
バトラーが必要なのはスター揃えてビック3というだけでなく、チームの課題解決にもなります。
被FG% 47.6(28位)
被3P% 36.6(23位)
スティール 8.0(12位)
ブロック 4.5(19位)
被ターンオーバー 14.3(14位)
ウルブズの最大の問題はディフェンス。全ての数字が悪いものの特にFG%なのでイージーにシュートを打たせすぎている。フィジカルなディフェンスをするバトラーは個人の被FG%がラビーンより4%近く低い。



オフェンスレーティング
チーム 108.1 ラビーン 106.5
ディフェンスレーティング
チーム 109.1 ラビーン 110.1
スターターの中で唯一、攻守両面でチームレーティングより悪いのがラビーンです。特にオフェンスが悪い。でも個人成績は悪くないので、単に噛み合わせが悪かったと言えます。
若く打ちたがりのラビーンなので、2人のエース中心のオフェンスにマッチしていませんでした。SGは変えたいポイントでした。



オフェンスリバウンド 11.4 (6位)
ディフェンスリバウンド 31.0(29位)
ウルブズはリバウンドが弱いわけではないのに、ディフェンスリバウンドが取れません。タウンズは8.7本でリーグ9位なので強いのですが、続くのがゴーギーデン5.6、ルビオ3.2、ラビーン3.0です。
ラビーンはSGとして普通ですが、SFのウィギンズが37分で2.7本と弱いのがネックです。バトラーは4.5本平均なのでディフェンスリバウンド強化が期待出来ます。



リーダーシップ
ウルブズは2人のスターが得点を稼げるチームの割に接戦に弱いチームです。
5点差以内の試合
9勝14敗
10点差以内の試合
14勝32敗
勝率通りといえばそれまでですが、中外で得点できる割には寂しい勝率で、この勝率が逆転すれば50勝チームになります。
クォーター毎の得失点差
1Q +1.7
2Q +0.2
3Q −1.8
4Q −1.1
前半55点、後半50点と得点力が影響しています。後半も前半並みに+5点出来ればキャブス並になります。簡単ではないですが。
バトラーは後半にギアを上げられるタイプの選手です。
前半 11.5点
後半 13.3点
但し、FG%は4Qが一番悪く、ブルズ自体も4Qの得失点はマイナスです。ここはウィギンズ、タウンズとシェアする事でFGを高める必要があります。



この部分では単に個人スタッツの面以上にリーダーシップを取ることが期待されます。シボドーHCはその点は理解しているはずなので、バトラーを信用しているでしょう。
ビック3にありがちのボール持ちすぎ問題は懸念されますが、そもそもこのチームはシュートを打たないルビオがボールを持ちます。
シボドーはローズを欲しがった様にPGに得点力を求めそうなので、終盤はバトラーをポイントフォワードにするかもしれません。ウィギンズには厳しい仕事なので、そこがマッチするかどうかも課題ですが、リーダーシップは取りやすいでしょう。



まとめ
ブルズのメリット
・再建モードの低迷期間を短縮
・戦術、フロントに合わないエースの放出
・FAで無償移籍を防ぐ
ウルブズのメリット
・ディフェンスとリバウンドの強化
・リーダーシップ
・戦力を下げずにアップグレード
どちらにもメリットのあるトレードですが、
ブルズが再建モードとは思っていなかった。
他にエース級をとれるトレード話あったのじゃないの?
というブルズファンは多いと思います。怖いのは実はマーケネンが決め手になってフロントが動いた可能性を否定出来ない事です。ウィザーズのビールとか、ペリカンズのカズンズあたりなら獲れた気もするのですが、未知の万能型好きなイメージがあります。
ウルブズからしても5位、7位、13位を失うのが割に合うのか微妙です。ここからベンチメンバー揃えるのは簡単ではないので、先ずは優勝を狙えるだけの結果を示さないといけません。人気のないフランチャイズだけに。



まぁ結果が全てです。ウルブズは即結果がわかりますが、ブルズは3年後かな。

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