さようならロケッツ 後編

今回はダントーニシステムを振り返ろう。

 

ダン君・・・ロケッツ贔屓。試合をトータルでみる力に優れているけど、同じ事を徹底するタイプ

カー君・・・ウォーリアーズ贔屓。割と自信家だけど紳士風に接する。腹の中は違う事を考えていたり

 

 

ダン君

後編はロケッツのシステムの話をしよう。

 

カー君

クリス・ポール加入によりダブルPGになった件ですね。

 

ダン君

それとトータルゲームについてだ。スイッチングディフェンスも触れておくか。

 

カー君

まず大前提がありますよね。ウォーリアーズ対策として生み出されて、そしてウォーリアーズに負けたということです。

 

ダン君

ふん、そうだな。しかし、そこにはクリス・ポールがいなかったという事情がある。つまりダブルPGは負けていない。加えて言えばトータルゲームも出来なかったわけだ。実質はスイッチングディフェンスだけが最後まで戦えた要因だった。

 

カー君

あはは。まぁツッコミ所は後に回すとして、vsウォーリアーズ以外の面で考えましょうか。

ウォーリアーズ対策と言いつつ、リーグ最高勝率を叩きだし、史上最高クラスのチームになりましたね。史上最高ではないけど、クラスとは言っても良いでしょうね。

 

ダン君

その通りだ!史上最高のひとつに数えられていいチームだった。

だから「チームを強くする」という意味では、間違っていなかったというのはいうまでもないことだよな。

 

カー君

そうですね。そこは否定してはいけない。おそらくウォーリアーズと並んで攻守にリーグ最高のシステムでした。まぁディフェンスだけはセルティックスを忘れられませんが。

 

ダン君

ディフェンスといえばペリカンズじゃないのか。オールディフェンスチームが2人もいるんだぞ。

 

カー君

ウォーリアーズ、ロケッツ、セルティックスからは誰もファーストチームに選ばれていないのに、ですね。(投票者と上位チームの考え方に乖離があるよなぁ)

 

ダン君

プレーオフになって注目されたがロケッツ、ウォーリアーズ、セルティックスのディフェンス力は群を抜いていただろ。全員がオールラウンドに守るという点で共通していた3チームだ。その中でロケッツには忘れてはいけないことがあってだな。ハーデンとゴードンの存在だ。

 

カー君

明らかな弱点を抱えていたはずのロケッツが、全員がスイッチするディフェンス、つまり弱点を隠せないのに機能したことですね。ジャズは攻略法をみつけましたが勝利に結びつけるのは難しかったし、ウルブスは手も足も出なかった。

 

ダン君

そうだ。相変わらずオフボールでサボっているハーデンの問題はあるが、そんなハーデンが長くプレーしていてもハイレベルなディフェンスだった。

昨季の内容から大きく改善したわけだがポイントは3つだな。優秀なウイングディフェンダーを増やしたこと、ヘルプディフェンダーの獲得、そしてチームの成長だ。

 

カー君

タッカーとバーアムーテで個人を守る力が高まり、そのタッカーとクリス・ポールでヘルプディフェンスが高まり、最後の成長は?

 

ダン君

ハーデン、ゴードン、カペラの成長も大きかった。まずカペラは言うまでもないな。

 

カー君

(投票者が何を考えているのかわからないけど)ドレイモンド・グリーンとカペラは特殊な存在でしたね。ペリメーターまで守れるリムプロテクターという現代的なディフェンダーです。

前回も触れたとおり「特徴があるより弱点がないこと」はこのプレーオフのキーワードだった気がします。カペラは弱点がない上で特徴のあるディフェンダーでした。ただ、もう少しスピードへの対応力があれば最高ですが。

 

ダン君

アンソニー・デイビスか。

 

カー君

そうですね。ディフェンダーとしてはカペラの方が上だと思いますが、アンソニー・デイビスほどのスピードとブロック力はなく総合力で劣ります。それは、まだ成長の余地が残されているとも言えます。ドレイモンドほどヘルプも上手くないですし。

 

ダン君

でもドレイモンドよりブロックは上手いぞ。ちょうど二人の間といったところか。弱点はないけど特徴も強くないということかな。

 

・・・・・・・・

 

カー君

ハーデンとゴードンの成長の部分は、別にディフェンス力が上がったわけではなく、より真剣にやるようになった事とヘルプの質も関係していますね。ゴードンなんてオフェンスとの距離を空けずに守っていました。あれはもう「打たせないけど、抜かれる覚悟はある」守り方です。

 

ダン君

ロケッツのディフェンスが変化していることについては、現状よりも昨シーズンの方から触れた方が良いよな。ちょうど素晴らしい翻訳をしてくれているブログがあるのだが、内容が長いので抜粋しよう。

https://note.mu/csegnrt3eur24/n/n885ad8ab4f85

 

「モーレーとスタッフは過去3年のビデオを研究した。リーグTop10のディフェンスを誇ったチームによるピック&ロールの守り方、59000回のボールスクリーンのフィルムを。そして各バリエーションに対する最善の守り方を検証し、ピック&ロールディフェンスの基本的なルールを設定した。」

 

「アンダーソンはしばしばスモールで対応される。ウィングプレーヤーの速さに彼は付いていけない。カペラはまだヘルプディフェンスを学んでいる最中だ。アリーザは昔に比べて足がかなり衰えた。ハーデンとゴードンは試合を通じてディフェンスを続けられない。スクリーンをたくさん使ってたくさん走れば、ロケッツはもう滅茶苦茶だ。」

 

「スクリーンを抜けるにも一苦労な選手達を抱えているんだ。スイッチすればその必要はなくなる」

 

重要なのがこれがHCではなくGMのダリル・モーローの発信だったことだ。スピードに弱いことを理解した上で出来上がったというのがポイントだな。

 

カー君

つまりダントーニHC、いや正しくはビズデリックACの就任から作り上げてきたディフェンスだったということですね。

 

ダン君

そうだ。そしてな、

ハーデン、ゴードン、アリーザ、アンダーソン、カペラの5人のユニット、つまり昨シーズンからのユニットは217分プレーして、ディフェンスレーティングは100.4だ。

 

カー君

昨シーズンよりもかなり良いということですね。(たまたまな気もするけど)

 

ダン君

いや、昨シーズンも99.8だけどな。まぁいずれにしても個人レベルでは守れないはずのユニットだったのが、弱点を抱えているにも関わらずチームディフェンスとして機能していると言うことだ。

 

カー君

つまり成熟度が増したと言うことですね。そしてヘルプが下手な選手が多かったのに、上手い選手を加えたことで多少のミスも埋められるようになった。

 

ダン君

私はそう思っている。細かく比べたことはないがな。ジェラルド・グリーンがバックドア気味にカリーにかわされても追いかけてブロックしたシーンはヘルプが止めるからなせる技だっただろ。

 

カー君

ベバリーは優秀な対人ディフェンダーですが、ヘルプでスペースを潰してくれるクリス・ポールの方が遙かに有効だったということですね。タッカーはあそこまでヘルプが上手いイメージはなかったです。(プレーオフでラプターズはヘルプの下手さに困った気がするけどな)

 

 

・・・・・・・・

カー君

そのディフェンスですが、プレーオフになってからより目立ちました。もっともシーズン後半から困ったらディフェンスで解決するチームになっていました。

 

ダン君

そう、エースとHCのイメージからオフェンスが目立っていたが、ある程度シュートが決まらないことも想定したチーム作りが完成したと言える。「オフェンスが爆発する時間が必ず訪れるから、それまでディフェンス力で戦う」ことが出来るようになった。

つまりは戦い方に余裕が生まれてきたな。ビハインドでも全く慌てないから成熟したと表現した部分だ。ラプターズに大量リードを許しながら、後一歩まで追い詰めた試合はその典型だった。

 

カー君

それよりもウルブスとの試合で1Q50点の方が目立ちましたね。あの試合運びは見事でした。ファーストラウンドは2つのQで大爆発しただけで、全体では大きな差はなかったですからね。

 

ダン君

そうだろう。ジャズとの勝負も最後はドノバン・ミッチェルからスティールしたハーデンが終わらせたと言える。

 

カー君

しかし、ウォーリアーズ戦はそのディフェンスをもう一歩進めたものでした。堅い守りではなく、積極的な守り方をしていました。(ライアンはちょろかったけどな)

 

ダン君

そこはもうアリーザとタッカーの個人技だな。結局最後にものをいうのは個人能力って事だ。あまりにも強力だったデュラントに対して、ボールを持たせてからでは勝てないと踏んだアリーザだった。他の選手では出来ない守り方だったと思っている。

そのアリーザがデュラントにつきっきりになったため、スペースが空いたのだが、一人で塞いだようなタッカーだった。

 

カー君

揃えたウイングディフェンダーが有効に機能したってことですね。ドレイモンド・グリーンとタッカーのコンビを観てみたいですね。

 

ダン君

そこにバーアムーテも・・・

 

カー君

もうひとつアクセントがあったはずという事は置いておいて、部分的にはウォーリアーズを上回ったディフェンス力でした。問題はそれがウォーリアーズ相手に機能したのかという点ですが。

 

ダン君

それは言うまでもないだろう。間違いなく機能した。数人のベンチメンバーを起用しなければ。

 

カー君

しかし、ひとつだけ弱点がありましたよね。

 

ダン君

何を言っている!そんなものはない!

 

カー君

いや、絶対にスイッチしてくれるという安心感がありましたよ。だからオフボールでのハーデンのスイッチの遅さを狙われたし、デュラントのポストアップにゴードンやクリス・ポールが対応してくれるシーンを簡単に作れました。

 

ダン君

ふん!それはお互い様だろ!

 

カー君

要は手段に乏しい面はディフェンスでも同じでした。

 

ダン君

ウォーリアーズだってデュラントを便利に起用していただけだろ。便利なイグダラ不在はあったけどな。

そもそもデュラントはFAになったときにロケッツには見向きもしなかったらしいな。戦力を整える事すら苦労したチームが2年後には絶対王者を追い込んだのだから、戦略的な面で劣っていたというのは間違いだろ。

 

カー君

あれ以上、止めるにはクワイ・レナードかポール・ジョージでも連れてこないといけないですかね。そういえばリーグで最も優秀なウイングディフェンダーらしいコビントンはロケッツ出身でしたよね。いやー、もったいなかったですね。

 

ダン君

・・・そろそろシクサーズファンに怒られるかな。

 

・・・・・・・

 

ダン君

次はダブルPGシステムについてだ。これからのNBAの流行になる事を期待する形だ。

 

カー君

3Pととかスペーシングとかについては、もう触れるまでもないですしね。過去記事読んでくれよと。

 

ダン君

二人並べた意味だが、連携という面ではあまり意味がないわけだ。それよりも「2人のハンドラーと3人の仲間達」になることで守りにくく、パターンを増やす意味があったわけだ。

そして忘れてはいけないのがゴードンの存在だ。ウォーリアーズ戦でのゴードンの活躍を考えて欲しい。レブロンとハーデンを除いて、あそこまでウォーリアーズを困らせるハンドラーがリーグに何人いるというのか。

 

カー君

ゴードンという選手の格を考えたら、格以上の働きをしたと言うことですね。

 

ダン君

そうだ!そして、それはダブルPGシステムからもたらされたものだ。シーズン通じてあの形で攻める事を徹底してきたからこそ、ゴードンの得点力が最大限に発揮されたと言える。

ハンドラーの自由と、自由を確保するためのシステムと。ヘルプなしならしっかりと決めきる練習をしてきたと言っても良い。それが重要な場面で遺憾なく発揮されたのは信頼関係とシステムの有能生がもたらしたものだ。

 

カー君

なんとなく、どこかのチームのエースに教えて上げたいですね。

 

ダン君

ロケッツにくればプレーオフでも活躍すると考えているぞ。幼なじみらしいしな。

 

カー君

話題を戻しましょう。ハンドラーが活躍しやすいシステムはわかります。ただ、結局はクリス・ポールがケガをしてしまいました。ウォーリアーズのシステムはパッシングにより、特定の選手に負荷をかけない方法論です。その意味ではより優れているのがウォーリアーズだと考えますが。

 

ダン君

バカを言うな!カリー、トンプソン、デュラント抜きであのシステムは成り立たないだろ。

 

カー君

いや、でもペリカンズやナゲッツを考えたら、そうとも言えないですよ。ナゲッツはマレー、ペリカンズはロンドというタイプは違いますが、ボールを捌くタイプのPGでウォーリアーズ型を成功しています。もっとも彼らは守れないので、根本が違いますが。

 

ダン君

スプラッシュブラザーズほど優秀なシューターはいないが、ドレイモンドより優秀なヨキッチとカズンズがいるわけか。だが、ディフェンス力を無視してもペリカンズとナゲッツはウォーリアーズを倒す可能性はなかっただろう。

それに比べれば十分に倒す可能性があったのがダブルPGシステムだ。

 

カー君

実はレブロン&アーヴィングと似ている気もします。

 

ダン君

あんな戦術がないチームと同じにされたくはないぞ

 

カー君

まぁでもキャブスのセットオフェンスは優れていますよ。ロケッツのようなオートマティズムや洗練さはありませんが、「セット」されたときは強みがあります。

 

ダン君

(不満げ)ロケッツはシステムとしてハンドラーを活かしているが、キャブスはハンドラーが周囲を活かすスタイルだろ。守り方をみて攻め方を判断するロケッツオフェンスはより優秀だぞ。

 

カー君

ただ、ハーデンとクリス・ポールの能力に依存している面は否めないですよね。2人ともプレーメイクの能力がアーヴィングはもちろん、レブロンより上です。まぁその代わり得点能力では劣ります。

 

ダン君

ハーデンのオフェンス能力は世界最高だからな!クリス・ポールだって最高だ!

 

カー君

このブログ的には「ダントーニ×クリス・ポールが最高!」なんですよね。実はハーデンではない。

 

ダン君

そうだな。チームの流動性をもたらしてくれるのがクリス・ポールで、決定力をもたらしてくれるのがハーデンだった。つまりはダブルPGシステムは異なる個性を同時に輝かせたと言える。もちろんゴードンもな。

 

カー君

ウォーリアーズ戦のハーデンは、いくらなんでもプレーを止めすぎたと思うんですよ。パッシングすべきという意味ではなく、ショットクロックギリギリにしすぎたと解釈してもらえば十分です。もう少しボールをもらってから早い仕掛けを混ぜるとディフェンスはより困ったのではないかと。

正直、ステップバック3Pが決まらなくなった理由は疲労だけでなく、ウォーリアーズがさすがに慣れてしまったし、24秒ギリギリならチェックに出ますよ。抜かれてもカバーがあるわけですし。

 

ダン君

し、しかしドライブは有効だっただろ。

 

カー君

ドライブが有効と言うことは、そこからキックアウトする時間が残っていないと意味がないですよ。シュートの1/4が残り7秒以下でのアテンプトでした。

「7秒オフェンス」が「残り7秒オフェンス」になっていましたよ。

 

ダン君

ぐぬぬ

 

カー君

ウォーリアーズのチャンスメイク型オフェンスならば、パスの連続の中で何度もシュートチャンスが生まれます。やっぱり優れているのはウォーリアーズ型ですよ。

 

ダン君

しかし、そんなウォーリアーズも19%が残り7秒以下だぞ。アシストだって平均21しかなかったぞ。プレーオフになって、いや強力なロケッツディフェンスが相手になったら、ウォーリアーズ型は機能しなかったんじゃないのか。

 

カー君

いや、それは・・・

 

ダン君

結局はデュラントの個人技がなければ勝てなかっただろ。それはウォーリアーズ型の中では異分子のはずだ。

そしてそれが出なかった理由は、ロケッツがターンオーバーしないからだ。ターンオーバーした試合は速攻が増えてしまったからな。ミスが起こりにくい形にすることで、ディフェンスにも影響させることが出来るオフェンスだったはずだ。

 

カー君

(話題をかえてやろう)

結論が出そうにないですね。ただダブルPGシステムはやはりクリス・ポールとハーデンのような個人技があってなせるシステムですよ。ウォーリアーズ型はもう少し広く選手を活かしてくれる。

 

ダン君

しかし、ダブルPGにする中でよりウイングがハードワークに徹することが出来たもの確かだ。ペリカンズやナゲッツよりもディフェンスに注力できると言える。

 

カー君

そう考えるとキャブスとは大きな違いがありますね。(なんであそこまでディフェンスを無視できるのか)

 

ダン君

まぁロケッツも昨シーズンは「オフェンスに全てを注いでいる」なんて揶揄されたがな。2年目で見えやすい成果が出たと言える。

ピック&ロール、スペーシング、キックアウト3Pと結局は個人能力とチームとしての熟成度で変化するものなのじゃないか。

 

カー君

ただ問題はそれでクリス・ポールがケガをしたことです。

 

ダン君

しかし、それでも戦うことは出来た。もちろん勝てなかったが、最強ウォーリアーズを倒せる可能性は示したシステムだったはずだ。

 

カー君

クリス・ポールについては本人のケガ耐性の問題か、システムで負荷が高い問題か、ちょっと判断がつきにくいということですね。

この3年間シーズン中は32分前後のプレータイムで、今季のプレーオフは34.5分。これで負荷が高いとなると根本的な見直しが必要になります。システムとの噛み合わせは素晴らしいだけに、難しい問題ですね。

 

・・・・・・・・・

 

ダン君

それよりも重要なのはダブルPGがもたらしたトータルゲームの方だ。ジェラルド・グリーン、バーアムーテ、ライアン・アンダーソン、そしてネネイとベンチメンバーを揃えたこともある。

キャブスはレブロンがいなければ機能しなかったからな。アーヴィングの時間で著しくチーム力が落ちてしまった。正しく言えばチームの機能性が落ちたということだな。

 

カー君

どちらかというとレブロンがPGでしたからね。その意味では確かにPG的な役割を片方に限定しないことで生まれるメリットはトータルゲームの方にありそうです。

試合を通じて、ほぼ同じシステム、戦術、テンション、強さで戦えることは、ある意味「ディフェンス力でキープし、3P連発で爆発する」チームと考えれば論理的な戦略だったかもしれません。

 

ダン君

一方で最強セカンドユニットという全く別の方向性で強かったラプターズもいたけどな。

 

カー君

ただ、あのラプターズの戦い方を他のチームが再現できるかというと難しい気がします。あれはラプターズだから出来たやり方です。

 

ダン君

そうだな。何よりもプレーオフでは通用しなかった。いや通用しなかったかどうかは難しいか。起用されなかったからな。

いずれにしてもウォーリアーズがコア4人を長時間プレーさせたのに対し、実はタッカーとアリーザ以外が休めたのがダブルPGであり、トータルゲームだっただろ。

 

カー君

確かにそれはありますね。イグダラがいなかったとは言え、実はロケッツの方がプレーオフで管理しやすいチーム構成でした。選手数は足りませんでしたが。(やばい、またバーアムーテが出てくる)

 

ダン君

ある意味、相手が弱くなる時間でも自分達は強いままというのは新しいだろ。それはウォーリアーズが通常のローテーションから大きく外れる選択をしたのだから、戦略的には優位にたてたはずだ。

くそっ!なんで勝てなかったんだ。ば

 

カー君

トータルゲームは脅威ですね。これはさすがに流行しても良いと思います。

現状は大きく分けて3パターンのチームがあります。

・セカンドユニット型

・戦術変更型

・トータルゲーム型

 

戦術変更型はウォーリアーズが代表格ですね。チームの核となる選手は誰かしらコートに残り、活かし方を調整して戦うチームです。前述のナゲッツやペリカンズもそれに近いです。

一方でスターを揃えたウルブスはタウンズを残す形は戦術変更型ではありますが、使えるベンチメンバーをまとめて起用するのでセカンドユニット型に近かったです。ウォーリアーズのトンプソン+ウエストに代表される上手い構成を整えたロスターは珍しいですね。

 

ダン君

そうだな。戦術変更型は意外と難しいだろう。そんなに簡単に戦術は変えられないものだ。サンダーは見事に大失敗していたしな。

要はダブルPGは、同じポジションに中心選手を2人揃えたことで戦術変更せずに戦えるというトータルゲームなわけだ。簡単に言えば「同じポジションにスターを揃え」ればよいわけだが、普通はそんなことしたら同時起用が難しくなるわけだ。

 

カー君

それを見事に融合させたのがロケッツでした。でも、実は他のチームでもやっているんですよね。

スターではない選手を10人揃えたペイサーズ、若手スター候補だらけのセルティックスです。だから流行る気がするというか、既に主流になる可能性を感じさせます。

 

ダン君

アーヴィングがいなくなってもロジアーとスマートがいたわけだ。選手に依存していないから、いなくなっても代役としてしっかりとハマるというのは重要だな。単に「ロジアーが素晴らしかった」ではない部分だ。人が変わっても戦えるのはトータルゲームの発想に近いな。

 

カー君

ただし弱点もありますね。チームとして戦術的変化がつけられないので、時にオフェンス力で苦労します。それはまさにペイサーズとセルティックスの苦しい部分でした。

 

ダン君

クリス・ポールとハーデンはいないチームだからな。その意味ではオラディポクラスのガードがもう1人いればペイサーズは一気にイーストの優勝候補だし、セルティックスもアーヴィングの突破力があればと言いたくなるシーンは割と出てきたな。

 

カー君

トータルゲームは導入しやすいけど、人に依存する部分がある。

戦術変更型は人に合わせた変化だが、熟練度が低くなりやすい。

そんなイメージをもっています。(そしてウォーリアーズは熟練度が高い)

 

ダン君

でも、ジャズは戦術変更型の進化盤だと思うぞ。

 

・・・・・・・・

 

ダン君

一応以上で振り返りは終わりだが少しまとめると、ディフェンス、ダブルPG、トータルゲームその全てが優れていたってことで良かったよな。

 

カー君

はい、もちろん。ただし、やっぱり選手の能力に依存しますよね。

もちろん能力を最大限活かしてくれた事も間違いありませんが、それはシステム的な発想よりもディティールが整理できているHCの力が大きかったかと。

 

ダン君

しかしチャンピオンリングには手が届かなかった。

 

カー君

ウォーリアーズもシステム的な熟成度が高いから、結局は個人力の勝負だったということですね。

 

ダン君

だからHCは選手を信じることが重要だということだ。選手だけでなくACを信用することも重要だしな。

 

カー君

オールスター並に輝くゴードンや苦労人とは思えない大活躍のタッカーでしたね。

(あれ、バーアムーテを信じ切れなかったから起用しなかったのでは・・・)

 

・・・・・・・・・

 

ダン君

では最後の話題だ。次回に回してもよいが、ロケッツだけで3回もやると後々めんどくさくなるからな。

最後はオフの補強の話だな。まずは何が必要かという話だが、その前にレブロンについてだ。

 

カー君

本当に来るとは思えませんが、仮に加入したらってことですね。

 

ダン君

結論的にはアリだと思っている。アリーザのバージョンアップは非常に重要だ。欲を言えばレナードの方が好ましいが。

スイッチングディフェンス、スペーシングオフェンス、ピック&ロールと何にでも合うだろう。シュートが下手な選手もいない。何よりもキャブスに近いが、キャブスよりもオートマティズムがある。

 

カー君

動かない選手が増えてしまうこと、それとボールシェアも問題ですね。

 

ダン君

レブロンがウイングに徹するとは思えないのだが、3人同時起用の時間だけは徹してもらおう。つまり常にダブルPGなわけだ。10分くらいだけがウイングに徹するレブロンとなる。このプレーオフで48分フル出場なんてことをしているが、得点に注力する重要性も感じている気がするな。

 

カー君

ペイサーズやセルティックスに徹底して狙われましたからね。パスしないで攻めてこい!という守り方ばかりになりました。(その結果、第1戦で51点とか辞めて欲しい)

 

ダン君

そこで問題になるのはゴードンだな。本人の希望次第だが、完全なシューター役になるのが嫌ならば放出するしかないだろう。ウォーリアーズなんか欲しがるのではないか。

 

カー君

実は使いやすい選手ですよね。ベンチ出場を受け入れてくれているので、カリー、トンプソン、ゴードンのうち2人がプレーするならトータルゲームになりそうです。

 

ダン君

まぁモーローはウォーリアーズには絶対に売らないだろうけどな。

 

・・・・・・・・・

 

カー君

そもそもレブロンなんて加入したら全ての考え方を変更できるので、もう少し現実的な路線で行きましょう。まずは超現実路線で獲得すべき選手は誰ですか。

 

ダン君

クインシー・エーシーとアンソニー・トリバーだ。そしてマイク・スコット。

 

カー君

ウイングの補強ですね。本当はアミヌなんかも入れたいところでしょうが、FAから選んでくるならという形ですね。まぁその前にクリス・ポール、カペラ、アリーザ、バーアムーテと残すべき選手が多いですけどね。

 

ダン君

そうだな。だから動きがたいだろうし、+アルファの選手は現実路線というわけだ。

エーシーとトリバーはPFタイプの3&Dという存在でディフェンスが良いのが特徴だから第2のタッカーとなり得る選手だ。そしてスコットはシューターとしての能力の高さと、ポジションの万能性だな。ダンテ・カニンガムもいるが、少し優先順位は落ちる気がする。

 

カー君

エーシーとトリバーの特集をやる予定でしたね。

ライアン・アンダーソンをどうするのかという問題はありますが、もう1人ウイングがいても良いはずですしね。逆にエリントンみたいなシュータータイプもいますよ。

 

ダン君

だが結局はサラリー問題にひっかかりそうだな。「優勝のために安くても」という選手もいるが限度があるだろう。

 

カー君

サラリーの面でもライアン・アンダーソンを放出できれば、一気に楽になりますよ。ちょっと高すぎて受取手がいないし、ダンプ用のオマケも欠いています。何よりリーグ全体として今オフは契約厳しくなりそうですしね。

 

ダン君

MLBの影響もありそうだな。いずれにしても3&Dとハンドラーというわかりやすい構成だが、優秀な第4ハンドラーを探すのは容易ではない。3&Dが補強ポイントだが、その中でもインサイド仕事を頑張れる選手の方が優先事項だな。

 

カー君

そこなのですが、ちょっとダリル・モーローGMが傾倒しすぎている気がしませんか。ロケッツは非常に強かったですが、パターンは限られていました。ウイング達は3&Dとしての個性はありますが、全体で観れば同じような選手達です。

 

ダン君

しかし、サンズ時代には走れる選手構成のチームにシャックを連れてきたGMもいたぞ。そして失敗したな。

 

カー君

いや、まぁそうですが。そこまで極端ではないかと。

ウイングがボールを持ったときに勢いよくドライブするシーンが少なすぎたと思います。つまりもっとスラッシャータイプのウイングが必要ではないかと。ジョー・ジョンソンはそんなタイプではないですし。

 

ダン君

うーん、ケリー・ウーブレイやジェイレン・ブラウンのイメージか・・・。若手のウイングに多いかもしれないな。

 

カー君

ジェイレン・ブラウンなんかカットプレー、ポストアップ、コーナー3P、速攻と1人でいろいろやるじゃないですか。ブラウンだけでなくセルティックスというチームが許容している形です。それに比べるとロケッツはドライブすら乏しいです。

タッカーの珍しいポストムーブは効果的でしたよね。

 

ダン君

なるほどな。その代わり3Pの確率は少し下がっても致し方ないと。しかし、FAだと誰がいるかな。

 

カー君

ジェフ・グリーンやジョシュ・ヒューステスはどうですか。

 

ダン君

確かにグリーンは今季のようなプレーをすれば合うだろうな。ヒューステスはさすがに3Pが苦しいだろう。どこまで許容できるかは非常に難しいが、データとして能力を示していない選手は獲得対象外だからな。伸びる部分を見極める能力は懐疑的か。

 

カー君

若手を育てる文化に乏しいのが悩みですね。カペラしかいません。ニックスに行ったトロイ・ウイリアムスはブラックと良い勝負だった気もします。

 

ダン君

結局の所、理想はケビン・デュラントということか。ウイングとして能力が高く、緊急時にはハンドラーにもなれる。レナードやポール・ジョージも含めてな。

戦術的には良い勝負が出来たわけだが、やっぱり最後はデュラントをどう倒すかが個人能力の部分でキーになるわけだな。ファイナル第1戦でレブロンがデュラントを抜くことでヘルプもズタズタになったからな。

 

カー君

やっぱりそんなデュラントを組み込んで、ボールシェアするウォーリアーズ最強ってことですね。

 

ダン君

いや、むしろボール止めるデュラントはロケッツにこそ相応しいだろ。ゴードンとデュラントをトレードするか!?

 

・・・・・・・・

 

ダン君

まぁこんな所だな。もっとディープに会話したければロケッツマニア呼ばないとな。

 

カー君

来年も強さを維持できますかね?

 

ダン君

基本的には出来るだろうが、新しい要素を付け加えないとチームとしては停滞しそうだよな。その意味では途中からジェラルド・グリーンと契約したのは、良い刺激になっていた気がする。

 

カー君

かといって手をつけるポイントも難しいと。

 

ダン君

ウォーリアーズも今シーズンはそこで失敗したしな。ベンチメンバーの役割変更。

 

カー君

しかし、ウォーリアーズが若手で行っているのに対し、ロケッツはベテランで実行していますからね

 

ダン君

意外と足りない要素は若手の成長なんだよな。モーローボールの弱点かもしれない部分だ。

 

カー君

まぁその意味ではお手並み拝見と言うことで。レブロンとれるならそれだけで完璧なわけですし。カーメロという手段もありますが。ウイング兼第4ハンドラーです。

 

ダン君

それはダントーニの、いやビズデリックACの腕の見せ所になるな。ディフェンス面でハーデンと共存できるのかどうか。若い頃の情熱を取り戻させることが出来るのかどうか。

 

カー君

まぁ何はともあれ、また来年ロケッツvsウォーリアーズが観たい気もします。

 

ダン君

出来ればお互い五体満足で戦いたいな。その意味ではロケッツはコンディショニングこそが最も改善すべきポイントかもしれない。

 

カー君

(JRスミスとパチュリアはどうにかしないといけないな)

 

・・・・・・・・・

 

オマケ

 

カー君

このブログはネッツ推しなんていう変なブログなわけですが、実はウォーリアーズvsロケッツがその理由なんですよね。エーシーとカニンガムの名前も出てきましたし。

 

ダン君

ダブルPGにトータルゲーム、そして3Pだな。

 

カー君

そこにオールラウンドディフェンダーを揃え、ロケッツにはいないシューター専任、トップでボールを持つPFというウォーリアーズ要素も含みます。

 

ダン君

恐ろしく成熟度が低いけどな。そして弱いということか。

 

カー君

でも次はセルティックスをやらないといけません。

 

 

 

 

 

 

さようならロケッツ 後編” への9件のフィードバック

  1. カーくん腹黒すぎて笑いました

    ペリカンズファンの自分は、ホリデーの大躍進は観てて心踊る気持ちでしたが、Defensive 1stはさすがに疑問符ですね、、

    1. もう少しキャラつけた方が面白そうな事に気がついたので、腹黒にしてみました。

      ペリカンズファンはディスられても怒らないと予想しての内容です。昨季はプレーオフ出なくてもファーストチームですし、今季はオールスターのスターターも2人ですし、個人としての活躍はいう事ないのですが、チーム成績と考えるとやけに気に入られているんですよね。

      1. そういえばこの記事と何も関係ないのですが、最近話題のJRスミスのプレイ、あれスミスは結局どうするのが正解だったのかってのが意外と世論がまとまってないと思うんですよ。そこも意見伺いたいです。
        自分がスミスだったら…って考えると意外と浮かんでこないので、スミスさすがに責められすぎでかわいそうかなって。
        残り時間と点差を正確に把握していた場合、1,2回フェイクなり入れて外れたとしてもブロックされたとしてもスミスもしくはリム近くの味方が打つべきだったと思うんですが、どうでしょう。

        1. タイムアウトですね。

          つまりはルーも悪い・・・

          打っても良かったと思いますよ。決めれば勝利、外しても同点ですし。

  2. 私は「スイッチは最終手段で、基本的にはスイッチ無し」で教わっているので、オフェンスの狙い通りに簡単にスイッチしてくれる最近のディフェンスには違和感があります。
    カリーとか、マンマークは苦手でもヘルプが得意なら、極力スイッチしなければいいのに(チームとして)と思うんですが、NBAレベルではその一瞬のギャップを突かれるんでしょうか。または違う効果を狙ってるんでしょうか。
    余裕でファイトオーバーできる場面でも、ディフェンス側から喜んでスイッチしてるぐらいにも見えるこのプレーオフです。
    是非データでスイッチの効果の検証を、なんて、ディフェンダーの質にもよるし、難しいですよね(笑)

    1. 59000回のプレーを研究した結果がスイッチすべきということですからね。
      アダムスのスクリーンとか「死ぬかと思った」というくらい強烈なので、スイッチをしないで守ることは至難の業です。

      それが進んできてアーリースイッチとでも言うべきシーンは増えました。それに対するスリッププレーをカペラは多用しますし、ジャズはロケッツ相手に何度も成功させました。

      こうやって進歩が早くなったNBAなので、5年前のことをやっているチームは一気に遅れていきます。
      ダントーニは5年前どころか、もっと前のコーチなのに最新型なのは驚異的です。

  3. NBA以外基本的に見ないので、他を知りませんが、日本のバスケやヨーロッパのバスケでも、同様の「スイッチ推進」なディフェンスなのでしょうか。
    そのうち日本の中高生や私などがやってる草バスケなどでも、そういう方向の指導にむかっていくのでしょうかね?
    まあ日本のバスケでアダムスクラスのスクリーナーはいないし、草バスケ程度では強力なセンターがやはり強い「オラジュワン・ユーイング・シャック時代」のバスケで、レベルが高くないうちはスイッチしない方が有利だったりしそうな気がします。
    どういうチーム構成で有効で(または向いてなくて)、どういうレベルから、「積極スイッチ」が有効なのかも気になるところです。
    NBAでは主流の戦法になっていくのでしょうか・・。

    1. スイッチするとその先でローテーションしないといけないので、草バスケに向かないですよね。自分のチームはたまにスイッチからローテしまくりますが、1人ダメな人が混ざると崩壊します。

      結局はそれがあるならゾーンやるので、NBAならではですね。

      育成段階だとフリーになってもパスが来ないとか、3P打たれても決まらないとか、NBAでスイッチしなければいけない前提が崩れます。スイッチしない方が強いチームになるでしょうね。

      でも、ちゃんと指導して必要なスイッチやファイトオーバーを学ばないと戦術が変化するNBAでは通用しません。
      何が正解かは時代で変化しますが、様々なパターンを使えることは時代を問わずに求められる資質だと思います。

      という安パイな回答です。

      1. 丁寧なご回答ありがとうございます。

        > スイッチからローテしまくりますが、

        それが出来る時点で、結構なレベルですよね。
        私は今はチームというよりピックアップゲームの参加がほとんどですが、私のやってるレベルだと、ショウディフェンスをしても、それを知らずにスイッチと勘違いされてしまって勝手に受け渡そうとされてしまうことも多い程度のレベルです。
        チーム単位でやるなら、スイッチ戦術を指導してやってみたりもしたい気もしますが、全員がそれなりのレベルでできないと厳しそうですよね。
        コーチをする機会があれば、戦術の一つとして採用を考えてみようと思います!

        ただやはり、「基本スイッチ戦術」は、レベルが高いからこそ、といったところでしょうか。

        ひとまずご回答ありがとうございます。
        今後も楽しく読ませていただきます(^ー^)

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