デュラントの人相が変わり、このままあっさりと決まってしまうのか。
〇ハンプトン5
何故、この5人で上手くいくのか。ハーフコートオフェンスをみていると割と謎です。このシリーズ頻繁に使おうとするのはデュラントのポストアップ。そこから逆サイドで行われているのはカリーとトンプソンによるスクリーン。フリーになったカリーに渡すパターンが連続します。
別にハンプトン5じゃなくても同じプレーが出来るはずなので「ちょっと問題がありそうな」と言い続けたくなるウォーリアーズ。
ただし、守ってからトランジションに移行する意識、スピード、正確性は段違いです。守ってから走ることがウォーリアーズらしさ。試合開始からお互いに得点が続かない展開になりますが、アンソニー・デイビスのミスやカリーのスティールが出始めると、一気に走って行きます。
トランジションからコーナーで待つのはトンプソン。好調を維持するトンプソンの3Pが連続で決まって行きリードを広げていきます。守ってからのトランジションが命。
それにしてもペリカンズがトンプソンを止めた第2戦は一体何だったのか。
〇ロンド問題
守ってからのトランジションにはペリカンズのロンド問題が絡みます。たびたびフリーにされているロンドですが、完全に後ろ向きなプレーをしています。挙げ句に苦しいポイントにパスを出すから頼みのアンソニー・デイビスが抑えられていきます。アンソニー・デイビスは確実にお疲れです。あまりにも押し負けています。
そんなわけでハンプトン5の良さよりもウォーリアーズがチームとして守る形が上手くいっている印象。なお、ロンドの3Pが決まらないのは昔の話で現在はしっかり決められる選手になっています。それでもパスをしたがるので駆け引きの中で空けてしまうのは迷いを生み出すので有効なのでした。
ただし、ペリカンズのシューティングは好調で3Pを次々に決めていきます。これにより二桁リードを避けることが出来、走れなければウォーリアーズはあまり機能しませんでした。それでもデュラントの3Pにミロティッチが不要なコンタクトをするなど、自分達がイラついている雰囲気
32-26で1Qが終わります。
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〇止まるペリカンズ
2Qになるとクックのバックドアが鮮やかに決まり、速攻にも持って行きます。トンプソンのシュートは好調を維持しています。そもそもトンプソンパターンのユニットはグリーンが暴走しなければ、形はしっかりしていました。ここでクックやルーニーを起用してベンチメンバーを多くしているのはプレーオフパターンとは少し違います。グリーンがいない方が良い。
とはいえ、このユニットでディフェンスからの早い展開を連発できるわけではなく、ラッシュには繋がりません。シュートまでいけるものの外し続けるアンソニー・デイビス。ルーニーのディフェンスは良いのですが、いくらなんでも決まらなすぎ。点差は5~9点を行き来します。
ウォーリアーズは走れないから爆発はしないけど、確実に得点していき、ペリカンズが止まった構図です。
〇火力勝負
カリーが連続で決めます。トンプソンが好調でデュラントも手がつけられない状況で、やっとカリーもきた感じ。一気に流れをつかめそうなウォーリアーズ。もりあがる会場。
相変わらず空けられるロンド。1本目の3Pを決めますがよりフリーの2本目を外し、アウトサイドに振らなくなってきたペリカンズ。それでもアンソニー・デイビスがねじ込むシーンが増え、さらにロンドがスティールからミロティッチに3Pを打たせて反撃したペリカンズ
両チームの火力勝負はほぼ互角です。だからやっぱりディフェンスから始めたいのがウォーリアーズ。
カリーのパスミスからロンドが走ってレイアップで残り3分で1点差になります。自分も決めて落ち着いてきたのか、ロンドがハーフスピードのドライブからアンソニー・デイビスへのアリウープを決めて逆転します。しかし、ディフェンスで追い込んでパスミスを促してカリーの速攻。
チェックがいるなかでムーアが3Pを決めれば、タフなチェックの中でデュラントがミドル。お互いのミスが続いた中でデュラントがフリーになって3P、さらにトンプソンとイグダラの連携でダンク。最後にホリデーのフェイダウェイが決まって59-56で前半が終わります。
そのまま流してもハイライトになるような前半の終わり方でした。オフェンス力が高い両チーム
やっぱりオフェンスの火力は互角の印象です。ウォーリアーズは3人が好調になってきたけど、それでも互角なのはイグダラとグリーンに得点させるわけではないので、5人全員が得点してくるペリカンズの方がアンソニー・デイビスを止められても繋がる感じ。全員と言ったけどキーになるのはロンドでロンドが決めてこないから怖くない時間帯もありました。
なので前半はウォーリアーズの方が強いと言うよりも、戦略的に少し上回っている感じです。そしてお互いにシュートの好調さがあるので、それを止めるのもどっちになるのか。
デュラントが苦しいシュートをかなり決めてくれているので、そこを止めに来るのかどうか。もう少しカリーがステップアップしないと苦しいよ。まぁデュラントが決め続けそうなのですが。
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〇ラッシュ&ラッシュ
トンプソンがオフボールで走って一瞬マークを外すとそこに完璧なタイミングのパスがでてキャッチ&シュート。振り切られたわけではないけど、スクリーンもフェイクもなく、タイミングとクイックリリースだけのプレー。デュラントもミドルを落とさず、空間が空いたところにカリーがドライブを決め、さらにタイムアウト明けにデュラントのスティールから速攻がきまり、2分経たずに13点差になります。
点差が開いたときにペリカンズが苦しくなるのはディフェンスの武器がないのでウォーリアーズがミスしてくれないと流れが来ないことです。でもリードしていれば、そうそう慌ててはくれません。
逆に信じられないようなパスミスをするロンドとミロティッチ。どちらが悪いのか不明ですが、奪ったトンプソン&カリーとロンドの2対1だけど躊躇わず3Pを打つカリーにより、一気に16点差になります。
ラッシュがラッシュを生み、3Q残り8分だけど勝負は決まったかな。という印象です。ここから逆転するくらいのオフェンス力はあるけど、ディフェンス力はなさそうだからウォーリアーズが外し続けない限りは大丈夫。
〇追いかけられないペリカンズ
遂にトンプソンのオフボールムーブに対して、グリーンの方に2人がマークに行く始末のペリカンズ。お話にならないのでカリーもオンファイア
ウエストのプレーオフ全体で言えば、点差が離れても追いかけられるチームはトップ5のチームでした。ブレイザーズは微妙かも。共通するのはディフェンス力がある事。だからロケッツはジャズに二桁リードする機会があるけど、試合は最後までわからない雰囲気にされていました。
ペリカンズはオフェンスの爆発力が尋常ではないので10点くらいのリードはあってないようなものです。しかし、基本的には変化をつけることは出来ず、点数関係なく打ち合うしかありません。別に悪いことではない。
ただ、こうしてプレーオフの1戦必勝になった時に、スローダウンして1ポゼッションで得点出来ると、自分達がどうこうではなく相手の勢いを削ぐことが出来ます。ペリカンズはそれが出来ない。ラッシュさえされなければ1勝4敗にはならなかったはずですが、ラッシュを止める手段は持っていなかった。
「カズンズさえいれば」という部分なのですが、そこをプレーオフではホリデーが驚異的に補ってくれました。ただ、第4戦から集中力が違うデュラントを相手にすると攻守で苦しくなりました。加えて言えば、そもそもそんな個人勝負を前提としてないチームなので、ホリデーが決めてくれないと連動するわけでもないし。
今シーズンのプレーオフで最もステップアップしたのはホリデー。攻守に大活躍でウエストのセカンドラウンドに残るチームのエースとして相応しい大活躍でした。一気に評価があがったよ。特にディフェンス面が強烈でした。
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3Qでリードは20点もないけど、相手はオフェンスのペリカンズだけど、ベンチもしっかり守っていれば間違いはおきないと考えているのでしょう。ウォーリアーズはジョーダン・ベルも起用して余裕モードです。ロケッツ対策に起用したい意図もありそうです。
むしろ我を忘れているのはペリカンズ。ディフェンスのポジショニング、オフェンスのボールムーブとシュートを打つ決断力。いろいろぶれています。
〇ウォーリアーズはどうだったのか
第4戦から集中力が違いすぎるデュラント。それがウォーリアーズを怖くしました。このチームにいても段違いのレベルでプレーしています。一切ムダがなく、それでいてタフショットも沈めていく。好調のトンプソンと共に驚異的なシューティングです。
その意味ではホリデーとのマッチアップが本能を沸き起こした雰囲気でもあります。確実に苦労していたはずが全く相手にしなくなりました。ムダがないというよりも、ディフェンスの状況を見て適切にパスをするので苦しい場面を作らなくなったとも言えます。
チーム全体で言えばペリカンズのディフェンスがほぼ機能せず、特に第1戦のノープランっぷりは酷かったので、自分達のやりたいことを思い出せたような形でした。そこにデュラントの無双っぷりが加わったので申し分ない準備が出来たのではないでしょうか。相手が引き出してくれた自分達の良さです。
ラプターズ相手のキャブスといい、ツキがある両チーム
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終わってみれば(書いている時点では終わっていませんが)やっぱり第1戦がペリカンズの全てだったのかと。第3戦に勝利はしたけど、それが第4戦からのウォーリアーズの変化に繋がり、対応出来なかったと言えます。先にアドバンテージを奪えていれば追い込む形が全く違ったはずですし、自分達がやることを整理するのも違ったはず。
あまりにも鮮やかにやられたから、そこの修正するのが重要すぎて他の要素に手を回せなかった気がします。
ブレイザーズをスイープするくらい強いペリカンズですが、ゲームコントロールするのは苦手。これがこのオフェンスの特徴でもあります。カズンズとミロティッチをどうするのか問題もありますが、来シーズンにむけてどんな変化をしてくるのか。
ホリデーとアンソニー・デイビスの素晴らしい活躍があっただけに、もう一歩ウォーリアーズに踏み込みたかったところです。
4Q観てないのですが、逆転していたらどうしようかな。
~追記~
4Qをダイジェストで観ましたが、やっぱり問題のウォーリアーズが登場します。
まず後がないペリカンズは必死で食らいつこうとしました。それが出来ずに敗退したチームがあったので、ペリカンズが最後まで貫けたのは戦うチームになっていた証拠です。追い上げる方法論が乏しいのでかなり苦しかったわけですが、諦めないことでチャンスを掴みFG60%で29点を奪いました。一方で29点止まりだったのはペリカンズオフェンスとしては苦しい部分もありました。
その一方で4Qのウォーリアーズで最もFGアテンプトが多かったのはグリーンの9本です。加えてカリーが2つのターンオーバーをしています。おそらく問題があったのはこの2点だけ。ただ大量リードしているのに24秒オーバーにならないということは時間を消費するオフェンスを出来ていなかったということです。
第4戦でもマギーの3Pなんてありましたが、チームがゆるゆるなのは何一つ変わっていません。デュラントが高い集中力を発揮したと言ってもそれは個人の話。打つべき担当ではないグリーンは判断せずにやっているし、まぁカリーはいつものことだからペリカンズが頑張ったと言うことにしておきましょう。
やっぱりよくわからないウォーリアーズ。トンプソンとデュラントの2人が高い集中力で決めまくって試合を楽にしてくれましたが、何度もタイムアウトで切っているのにチームとしての集中力が高かったとは言いがたい締め方になりました。
ペリカンズが第1戦に勝って、もう一歩追い込めていれば予想外の事態を招けたかもしれませんでした。
まぁ、チームの完成度の差がはっきりと出てしまいましたね。ペリカンズお疲れ様でした。
確実にADのキャリアから観ても飛躍のシーズンではあったと思うのですが、オフの動きに期待したいですね。
ツインタワー体制はロマンがあって好きなのですが、サラリーなども含めて、勝利への最適解か?と問われるとハテナが付くと思うのですが、管理人さんはどうお考えですか?
カズンズが出てってクリポが来ないかなぁなんて期待してしまいます。
完成度についてはどうしようもないですね。これは継続するしかないので。ロケッツが良い例ですね。
ホリデーのMAX契約こそが最大のネックでしたが、しっかりと結果を残したので無理してカズンズを残すよりもPGを優先する発想は間違っていないと思います。
クリス・ポールはヒューストンの家を売ったらしいですし。
ロンドを評価するのか、それとも違う落ち着いたタイプのPGを連れてくるのか。理想は第2のジョセフやヴァンフリートを探すことですかね。フレイジャーを取り戻しても面白い気もします。
ミラーやヒルも悪くなかったので、層を厚くしてその中からブレイクする選手を見つけたいですね。最後はトレードすれば良いですし。
カーメロなら格安でとれるかも。
デービスが抑え込まれても他に爆発する選択肢があるという意味でミロティッチ、ムーア、ホリデーがいるのは素晴らしいと思うのですが、やはりエースキラーとなれるディフェンダーがほしいですね。そういう意味でホリデーの成長は嬉しいです。
NBAの試合を本格的に観始めたのが今シーズンからなのでカーメロにまるで良い印象がないのですが(笑)、ペリカンズだと輝けますかねぇ?
さよならペリカンズたのしみにしてます!
横からすみません、クリポが家を売ったって情報のソースを良かったらこの私めにお教えくださいm(_ _)m
Twitterで読んだ気がするので、ちょっと自信ないです。すみません。
GSWとHOUの両チームは他のチームに比べて地力が違うというか、頭1つ出てるというか、純粋に強いなぁといった感じがします。
4シーズン同一カードはさすがに・・・なのでHOU頑張って欲しい。
お忙しそうですが、是非ともCFのプレビューもお願いします。
セルティックスにも期待しています!
ペリカンズ4Q頑張ってましたね!
この試合を観ている段階ではロケッツの結果を知らなかったのです。
点差が開き、試合中に結果が出てきそうなので4Qは観ませんでした。
実はロケッツ都合でした。