ファンの方には悪いけど、今シーズンは面白かったよ。
いろいろ足りなかったスパーズ
しかし、実際には他のチームが「頑張った」と言われる成績を「頑張れなかった」と言われる成績なのだから良く出来ています。そしてオルドリッジがいないと酷いチームでした。それ故にスパーズの本音がみえた気がして面白かったのです。
例えば昨シーズンまではコーナーから3Pが決まると「鮮やかなボールムーブからシュートを決める」ため誰もが活躍するチームにみえたものです。しかし同じようにボールムーブしているのに微妙に決まらない気がしてきたのが今シーズンでした。そうなると「鮮やかなボールムーブがなくてシュートが決まらない」という形に見えてきてしまいます。
しかし、3P40%と35%なんて1試合でみればほぼ変わりません。しかし大きく違ってみえた今シーズン。だからこそスパーズのもつ真価がみえてきた気がしました。
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〇今季の成績
vs5割未満 26勝7敗
vs5割以上 21勝28敗
非常にわかりやすかったのは47勝ながら,5割未満の12チームから稼いだものでした。なお、何故かレイカーズだけには3連敗しています。つまり11チームから22の勝ち越しです。相手が強くなるとわかりやすく苦しくなり、実は取りこぼしの少なさが光ったわけです。
もしもここにレナードがいて、5割以上のチームに30勝19敗だと56勝です。本当にその差でしかありませんでした。そう考えると強さってなかなか微妙です。ちなみに前回書いたウィザーズはこんな感じです。
〇ウィザーズの成績
vs5割未満 20勝15敗
vs5割以上 24勝24敗
こう観るとどっちの方が強いのか難しいわけです。これまでは様々な相手に強かったが故にみえてきませんでしたが、今シーズンのスパーズはこれまでに比べるとあまり勝てなかったが故に、あの戦い方が強さを安定的に出すことに役立っていたことがわかりました。プレーオフの他の試合をみても強い相手に勝つにはタレントは欠かせない気がしてきました。
これまではただ単に強かったスパーズの戦術。今シーズンわかったのは負けない戦術であったこと。だからファンの方には申し訳ないけど面白かったわけです。興味深かったスパーズ。
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〇育成に適しているのか
シーズンが上手くいかないと逆に新しい戦力が出てくるものです。マレーとカイル・アンダーソンをスターターにして一定の結果を残しましたし、出てくる選手達がそれぞれの特徴を活かしました。しかし、この先も戦力として考えたいような、ジノビリまではいかないまでもダニー・グリーンくらいの必要性をどこまで感じられたのかは難しかったです。
トレードを要求しているともいわれるレナードですが、その真意は別にして高齢化しすぎているスパーズの中で将来が不安になっても致し方ない面もあります。なお、トレードするならマジックのアイザック+フォーニエ+1巡目指名権2つにしてシューターを強化すると共に、再建可能なモードがオススメですが、それはさすがにダメかな。
ベテランを多く抱え、チーム力維持を狙ったスパーズですが、レナード不在によりオルドリッジ頼みとなりました。後々、このシーズンは新たな種を植えたと呼ばれれば素晴らしいのですが、ちょっと苦しそうです。育成に適しているといわれていたチームのはずが、何とも言えない閉塞感も感じてしまいました。
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〇来シーズンのことは知らない
レナード問題だけでなく、ポポビッチにはアメリカ代表の仕事もあるので、割と不透明な来シーズンです。変わらないベテランの顔ぶれと少ない有望株という状態からフロントの決断は非常に困難なものになるでしょう。
それは同時に今の戦術をどうしていくかでも悩む部分です。おそらくこの戦術を継続していくことは可能ですが、ポポビッチが手綱を握っていた戦略的な部分がどれだけ機能するかも良く分からなくなってきました。ある意味アイデンティティーがありすぎるチームは、選手の方からも好き嫌いがハッキリしてきます。
ジャズがドノバン・ミッチェルで成功したように、スパーズは過去にレナードを狙って成功しています。中心選手をてにいれるには、そうやって性格的にも向いていそうなルーキーを捜し当てる方が好ましそうなアイデンティティーだったりします。
ちょっと先行きが不明なスパーズ。大きく様変わりする可能性も含めたこのオフになります。
今シーズンはプレーオフに出られただけですごいと思います。
ただスパーズは簡単に再建モード、ともできなさそうなので難しいところでしょうね。
ジノビリが未だに4Qで大活躍しているのが嬉しいような、悲しいような・・・
ポップ勇退でチーム再建とかどうでしょう?
アメリカ代表もあるので勇退にはちょうど良いタイミングではあります。
ただ、それがスパーズの補強にどんな影響を与えるのか読めないので迷っているのかもしれません。
AC達が優秀でもポポビッチがいないうえに、残されたメンバーではFAも厳しくなりそうです。
延命するのか、立て直すのか。全てはレナード次第ですかね。
今シーズンはパス回しが微妙に遅かったりずれていたなという印象です。身体能力が高いプレイヤーが複数いるわけではないので、受け手のポジションも繊細な位置取りが必要なのでしょうが、マレー、アンダーソンなど若手を使って、かみ合わなかった点だと考えています。来シーズンはとにかくレナードがプレーしてくれるかにかかってます。他のチームのように若手ががんがん成長したとは言えないので、その点不安材料です。スパーズのレナードを又見せてほしいです。
個人的にはレナードが復帰した時期だけは非常に強かったので、若手が多いことよりもストロングポイントがオルドリッジしかなかった方がいたかった気がします。
プレーオフでゲイの活躍により、ウォーリアーズとも何とか戦えたようにとにかくエース不足だったかと。
昨年はシモンズの活躍がありましたが、個人突破を期待できる若手は出てきませんでしたね。そもそもそんなタイプの若手をロスターにいれていなかったので、今シーズンの大失敗だと思います。
なんとかプレーオフには出れましたが、やっぱりオルドリッジ1人ではジリ貧ですね。
4Qもジノビリがガンガン出てくれるのはもちろんファンとしては嬉しいんですが、40歳に勝負所で預けないといけないチーム事情でもあるわけで…..。
来シーズンレナードが残れば、アンダーソンが6thで出てくると思われるので、彼にはディアウのようなプレーを期待したいですね。
アンダーソンは素晴らしいですが、個人で得点機会作るタイプではないので、そんな若手も確保しないと苦しいですね。
まぁレナード、オルドリッジ、ゲイ、ジノビリのイメージなのかもしれません。
ジノビリの後継者はいつまでも作れそうにないなぁ。