第1戦はお話になりませんでした。スイープされる匂いしかしないスパーズです。
ポポビッチによると第1戦は1Qに「ゲームプランのディフェンスが出来なかった」とのこと。それにより超お怒りモードでございました。一方のウォーリアーズはトンプソンとデュラントによるバランスの良い状態を保ち、そして「ディフェンスの良いユニットで望みたかった」というスティーブ・カーの通り、イグダラをPGにして守ったわけでした。
そんなわけで1Qは重要ですね。
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◉アンドレ”カリー”イグダラ
いきなりグリーンがデュラントへの何でもないパスをミスします。そしてオルドリッジのミドルで先制されます。ディフェンスに気合いをいれるダニーの方のグリーンにドレイモンドがイリーガルスクリーンします。どうみてもイリーガルなのに文句言っているぜ!
そしてオルドリッジのオフェンスリバウンドからのゴール下シュートを叩いて1分20秒で2つ目のファールをするドレイモンド。
なお、第1戦はセカンドチャンス0点なんて信じられないスタッツを叩きだしているスパーズです。
クレイ・トンプソンvsミルズに対してヘルプに行くマレー。それはイグダラを空ける作戦なので第1戦とは違う準備だよね。でもしっかりと逆サイドのコーナーに移動したイグダラが3Pを決めます。さすがだよ!
そんなイグダラを攻めていくマレーですが、守られてしまいます。デュラントのミドルも決まり、ウォーリアーズの方が良いスタートです。ドレイモンドはベンチに座ってくれているし。キックアウトから2本目の3Pを決めるイグダラ。3本目も決めちゃうぜ!
カリーの代役感を出しまくり。アンドレ”カリー”イグダラ!不安要素なんて言ってごめんなさい。
ところでデュラントをダニーに守らせていますが、なんでゲイじゃないのだろうか?
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タイムアウト明けに3P連発するスパーズ。考え方を変えたようなパターンです。確率はよくないけど打ちまくります。そんなゲームプランなの?
打ちまくった後はオルドリッジのポストムーブです。マギーじゃ止められない。ヘルプが必要だけど3P連打の後なのでちょっと間に合わない。
イグダラがジノビリおじさんを余裕で抜いていって豪快にダンクに行きますが単に失敗。そこからカウンターで落ち着いてレイアップを決めるゲイ。ダンクにいったらポポビッチに怒られそうだよね。
なんかよくわからんけど、ウォーリアーズが調子に乗った間に追いついたスパーズ。
イグダラがベンチに戻るとデュラント周囲でミスが続きます。でも引きつけてから簡単にパスを出すと周囲が空いて打っているので紙一重なデュラント。早く出すと周囲は突破出来ないからシュートは決まらないし。
カイル・アンダーソンはデュラントを守り切りますが、自分がコーナーフリーの3Pはエアボール。お互いにつきあうような展開はなんでしょうか。
細かいパス回しから最後はコーナーでフリーになったドレイモンド、その後のスパーズは同じような形でバータンズ。結果は分かりやすいので、スパーズが25-23とリードして1Qが終わります。
とりあえず第一関門は突破したスパーズ
〇1Qのターンオーバー
ウォーリアーズ 7
スパーズ 1
これで2点差ならウォーリアーズにとっては何の問題もない1Qです。
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◉今季最低のプレーオフゲーム
ドレイモンドがポストアップからフェイダウェイとかふざけたシュートで2Qが始まります。その後のスパーズがパーカーのミドルを決めると即タイムアウトのスティーブ・カー。絶対にドレイモンドへの怒りですが、そういう空気感にしないよね。
ドレイモンドがタイムアウト中になんかしゃべっていますが、多分クックしか真面目に聞いていない。
タイムアウト明けにコーナーでフリーされたドレイモンドの3Pが外れます。次はドライブからロングフローターにバータンズがファールしてくれます。
あれだね、1Qはイグダラがカリーだったから、今度は自分の番だと考えているのだろうね。
久しぶりにボールをもらったトンプソンが無理矢理打ちますが、マークが剥がれてないのでエアボール。次はバックボード使って自分にパスしていたよ。これもミス。
そんなわけで酷すぎるウォーリアーズ。まるっきり話にならない。酷いにもほどがある。いや、デュラントを批判なんて出来ないよ。いないと話にならないプレーを連発しています。
もっと悪いのは、そんなチーム相手に全くリードを奪えないスパーズ。ここまで観た中で最低レベルのプレーオフゲームです。サンズvsグリズリーズみたいな試合といったらファンに怒られるかな。
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そんな酷いプレーも一通りやれば飽きてきたのか、しっかりとウエストにボールが渡り始めます。この時間はほぼウエストvsガソルというベテラン対決になります。オフボールムーブでフリーになるウエストと高さで勝るガソル。ウエストが上回ったので同点になってデュラントやオルドリッジが戻ります。まともな試合になるので良かった。
デュラントがプレーメイクするし、イグダラがコントロールするのでウォーリアーズはしっかりとプレーが組み立てられます。オルドリッジを活かせば確実に決めてくれるのでスパーズも落ち着きを取り戻します。
少しずつスパーズが上回ります。ゲイ、オルドリッジ、ガソルを並べたビックラインナップのため、インサイドを守り切り、それでいてゲイがデュラントを止めていきます。この時間のウォーリアーズはヤング、マギー、ドレイモンドなので、デュラントがボールを持つと誰も動きません。それはデュラント持ちすぎではないよ、だってヤングに誰もスクリーンかけてあげないし。カットプレーが消えるウォーリアーズ。
それはヤングと交代でトンプソンが出てくると解決していきます。この辺が今季のウォーリアーズの変な部分です。カリーやトンプソンにはスクリーンするのに、クックやヤングにはしてあげない。
ドレイモンドのキックアウトからトンプソンの3Pが決まります。さっきはキックアウトしないでカリーばりのフローター打っていたじゃないか。
スパーズはガソルに変えてバータンズなのでビックラインナップを維持します。するとミルズの4点プレーにオルドリッジとゲイの連続オフェンスリバウンドになるので、作戦がヒットしています。
かなり不利なコールをされながらも守っていくゲイにより、リードを得ていくスパーズ。そしてルーニーの苦しいパスをスティールなど8点リードになりますが、ラストプレーでトンプソンのミドルが決まり、53-47になって前半が終わります。
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そんなわけで他の試合をみているとウォーリアーズとやりたがるチームが多いのがよくわかります。酷いプレーを連発してくれます。ただ、イグダラ、トンプソン、デュラント、ドレイモンドになるとちゃんとやるから強いです。
わけわかんないよね。可哀想なクック。
そしてそんな強いウォーリアーズを守れてしまうスパーズ
第1戦の事も踏まえてポポビッチを超好意的に解釈すると、ダニー・グリーンでデュラントを追いかけ回し、パスを入れさせないことでデュラントを苛立たせます。次第にボールを早めにもらい始めるデュラント。そこにルディ・ゲイを当ててしっかりと守っていく大きな流れです。
しかし、第1戦はそもそも1Qから気持ちよくプレーさせてしまいました。そうなってくるとフィジカルなゲイをデュラントにあてても意味がなくなってきます。ゲームトータルのディフェンスプランかなと。なのでそのうちきっとマレーを当てるパターンも考えているはずです。
スパーズのオフェンスはミルズのアウトサイド、オルドリッジのポスト、ゲイのドライブに頼っています。あまり連動性はありません。それをわかっているウォーリアーズですが、速攻に繋げられないのでリードを奪えないイメージです。だからスパーズはオフェンスリバウンドを考えてビックラインナップなわけです。
そんなわけで後半はウォーリアーズがどうやって走ってくるかです。走らなければデュラント頼みになりますが、そうなってくれればゲイで勝負してくるのかと思うわけです。
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◉ファイナルMVPモード
お互いにインサイドへの合わせのパスをカットされます。ベンチから指示も出ているので読まれている形になります。そうなると差が出てくるのはアウトサイドの決定力です。ダニーは決まらないけどデュラントは決めるのでウォーリアーズが逆転します。
ミルズは決めるけどトンプソンも決めるし。でもドレイモンドはアーリーオフェンスで不必要なカリーシュートをまたも打っているよ。
ウォーリアーズが走りたいときに働くのはだいたいイグダラです。それはディフェンスだったり、ボールプッシュの速さだったり、自分が走ったりといろいろです。ここでは自分のマークを守った上でヘルプディフェンスの速さでゲイを止めていきます。止めたらカウンターが発生するので少しずつ有利になっていくウォーリアーズ。
ディフェンスリバウンドから猛烈にプッシュすることで周囲を走らせ、見事なパスでマギーのダンクを生み出します。ここはひとつの勝負所でゲイがオフェンスリバウンドを奪って得点するシーンもあります。それでも自分のマークを抑えながらヘルプでスティールしていき、一気にリードを作っていくイグダラ。
イグダラがファイナルMVPモードになったので6分でウォーリアーズの6点リードになります。爆発するのは3Qのカリーだから、やっぱりアンドレ”カリー”イグダラ。
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しかし、1人スーパースターのオルドリッジが返していきます。ファールでしか止められなくなっているウォーリアーズ。イージーシュートをミスして自分でリバウンドとってファールもらって&ワンにしてしまうオルドリッジ。1分半の間にスパーズが9-0のランでリードを奪い返します。ルーニーなんてずっとオルドリッジのジャージを掴んでいます。
ドレイモンドが自分の仕事を思い出したように高速ヘルプでオルドリッジを止めに行くと、キックアウトしますが全く決められないスパーズ。
オフェンスではドレイモンドがデュラントにしっかりとピックをかけ、自分はゲイを巻き込んで倒れておいてフリーを作ります。まあそんなスクリーンなくてもプルアップ3Pを決めるデュラントにより、こちらも2分かからずに7点リードに戻してしまいます。
あれだね、どっちも強いね。キックアウトを決められなかったジノビリおじさんだけど、速攻に走って決めちゃう若さはあります。ドライブだって決めちゃうぜ!
3Q終盤はデュランドがボールを持っても、しっかりと動いて合わせるウエストやクックにより、イージーシュートが生まれるだけでなく、セカンドチャンスも得られるようになり、らしい感じのウォーリアーズになって80-75の5点リードで終わります。
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◉ウエストとイグダラ
ドレイモンドがゴール下からこの試合初めてのFGを決めてスタートします。さらにクレイ・トンプソンにより11点差になります。なお、賢いウエストはドレイモンドが3Pラインの外でドフリーになってもパスをせずトンプソンを狙います。
いや、イグダラとウエストがもう1人ずついれば楽に勝てるんじゃない。
仕方ないので早々にオルドリッジを戻すスパーズ。ターンシュートを防いだウエストですが、足を踏んでしまいロッカーに戻ってしまいます。やっぱりあと2人ウエストが欲しい。代わりにデュラントなので、おそらく両チームが想定よりも早く主力を戻すことになりました。
ウエストみたいに賢くないデュラントがドフリーのドレイモンドにパスをすると3Pを決めてくれました。もうどっちが正解かわからないよ!クックの3Pも決まり一気にラッシュしたウォーリアーズが15点のリードを奪います。
スパーズはミルズ。続いてジノビリ。マークがオルドリッジに集中するので周囲にやらせていきます。その後でオルドリッジにより9点差になります。ウォーリアーズは細かくタイムアウトをとって流れがいかないように気を使っています。
両ウイングにデュラントとトンプソンにしているウォーリアーズ。イグダラコントロールでタイミングよいパスでトンプソンに決めさせます。残り5分で12点差なのでしっかりやれば問題ない感じです。イグダラはオルドリッジも止めちゃうし。
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止まらないトンプソン。しかし、決まったシュートのリバウンド争いで肘をバータンズにあてたドレイモンド。フレグラントですが、バータンズはフリースローを外します。
追い込まれるスパーズはジノビリからオルドリッジで得点します。またドレイモンドに打たせるデュランド。エアボールになってスパーズが速攻に行きますが、ゲイがパスミスしてしまいます。追いつく匂いが全くしません。だって、多少詰めても最後はデュラントにやられるでしょ。
そんなデュラントが行くと思いきやパスをふられて最後はトンプソンの3Pが決まり、気持ちよくなってしまったので、もう止まらなくなったウォーリアーズでした。アンドレ”カリー”イグダラの3Pも決まったよ。
基本的にウォーリアーズに勝ちたければ、気持ちよくプレーさせちゃダメだよ。
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◉ポポビッチは負けたのか?
〇アンドレ”カリー”イグダラ
14点 3P4/5
7リバウンド 5アシスト
イグダラにこのプレーされたらカリーはベンチスタートです。足りないベンチの得点力をカリーで補いなよ。
〇クレイ・トンプソン
35点 FG 12/20
それとトンプソン止めるのが第1なのにやられすぎました。スクリーン使われて決められたのは仕方ないけど、ボールムーブで空いてしまうのはまずいよね。
なのでスパーズは本来の対策をしっかりとこなせなかった事になります。なんでそんな事になったのかはポポビッチが次の試合で教えてくれるはずです。
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さて、そんな2人のスーパーな活躍がありましたが、スパーズには十分に勝つチャンスがありました。4Qまで十分にチャンスがありながらもそれを潰した形ですが、やはり気になるのはそこまでにリードを奪えなかったことです。
そもそもアンダードックのチームがチャンスを逃してしまったら、勝つチャンスはなくなるよね。
〇ラマーカス・オルドリッジ
34点 FG11/21
1人気を吐いたオルドリッジ。ペイント内得点は46-24とスパーズが圧倒しました。それは戦略的にいえば十分に違いをつけられたということです。
〇3P
スパーズ 14%
ウォーリアーズ 48%
でもキックアウトを全く決められませんでした。いくらウォーリアーズが3Pを守るのが上手いとは言っても、インサイドをしっかり攻めているのでキックアウトでフリーも結構ありました。この確率ではどうしようもありません。ミルズが3本、バータンズが1本でおしまいです。酷すぎたスパーズ。
ちなみにドレイモンド・グリーンは1/4で25%だからスパーズよりも確率高いよ!デュラントは正しかった?
ポポビッチの立場になって考えてみます。
「トンプソンを止める」には失敗しましたが「デュラントと勝負」「ドレイモンドを苛立たせる」「困ったらドレイモンドをフリーにして打たせる」なんて事には十分に成功しています。
ウォーリアーズにやらせたくないのは、「ゴール下のイージーシュートと速攻」です。ペイント内得点を24点に抑え、バックドアカットをほぼやらせず、ゴール下を制圧することに成功しました。
それでいてオルドリッジの大活躍でしっかりと接戦に持ち込んでいます。しかし、信じられないくらいキックアウト3Pが決まりませんでした。14%ですが、これが倍になるだけで+12点です。それならば十分に勝てる可能性がありました。
トンプソンは止められなかったけど、十分に勝機のあるところまでもっていけていたはずでした。負けないポポビッチ、負けてしまうスパーズ。ポポビッチ贔屓ではない管理人ですが、そんな印象の試合です。
だってドレイモンド・グリーンに打たせる戦略に成功しているのに、そんなドレイモンド・グリーンよりも自分達の選手の方が決まらないなんて想定外も想定外だよね。
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第1戦から修正はしてきたスパーズ。この試合は接戦が続けばドレイモンドがミスを連発してくれた可能性は結構高いです。それくらい酷かったです。
こういう試合をみせられてしまうからスパーズは弱いと言いたくなります。
ウォーリアーズにはそんなに言うことはないですが、カリーがいないとは別の問題は存在するみたいです。あぁでもカリーにはスクリーンかけるしキックアウトするから解決するのか。
それにしてもイグダラ半端ないって。スパーズの3P何本落とさせたのだろうか?
ちなみにレギュラーシーズンのオンコート時の相手のスタッツはこんな感じです。
〇ウォーリアーズの被3P
イグダラあり 32.5%
イグダラなし 37.7%
イグダラ半端ないって!なお、何故かウエストもそんな感じです。理由はよくわからない。
イグダラとウエストをもう2人ずつください!!
十二分に付け入る隙があったとは思いますが、スパーズを責めるべきなのか、流石のウォリアーズ(の昨年の優勝メンバー)と言うべきなのか。。
ウォリアーズはレギュラーシーズンが何だったのか、采配含めて全く別チームですね。ヤング、ベル、マコー、あとザザも全くプレイタイムないから、やはり本気モードということですかね。
ヤングをここまで起用しないのは意外でしたし、それだけチームとしては危険なのだと思います。優勝メンバーでやらないと苦しい。
ただ選手起用が違うだけで内容はシーズン継続かなと。
内容で言えば、どちらかというとスパーズの方がプレーオフで変わってきて、それが悪い方向のイメージです。ここまで3P外すかなぁ
whynotさんが書いてくれたことが全てですね。あれだけ外が決まらないと、後半オルドリッジに集中するだけのわかりやすいディフェンスプランです。2Qの時代に逆行したツインタワー&ゲイは意表をついて上手くいってたので、2桁以上のリードをとらなければでした。おそらく2回目はないでしょう。NYからレナードが来て欲しいです。
ウォーリアーズ自体がスモールと見せかけたサイズの大きいチームなので、そこに対応するには非常に効果的でした。
ジノビリまで決めてくれない状況はあまりにも苦しすぎました。
オフェンス力不足なので、ウォーリアーズがディフェンス優先でくると対抗しきれないですね。