20180331 スパーズvsサンダー

4位を巡る戦いかな。サンダーが勝つとタイブレーカーを手にするのでかなり優位になります。

 

◉負けない戦術がスパーズ

ポール・ジョージの連続ターンオーバーから試合は始まります。スパーズが速攻で連続得点するとサンダーもスティールや合わせで決定機を作りますが、それをファールで止めるスパーズ。ブリュワーもアダムスもフリースローを外すからサンダー有利になりません。

負けないのがスパーズ流

 

ミルズは3本のフリースローを全て決めたのでフリースローの差でスパーズリードのスタートです。

なお、実際にはサンダーオフェンスというかウエストブルックに対して無力になっています。フリースロー決めたし。

スパーズはファールの少ないチームですが、ファールせざる得ない状況が続きます。



しかし、サンダーもファールが増えて苦しくなります。殆どオフェンスを構築できていないスパーズですが、パーカーとジノビリがシュート前のファールを稼いで得点します。

他にはオルドリッジとゲイのオフェンスリバウンドしかないスパーズなので、サンダーのプレッシャーディフェンスが助けてしまっています。

 

◯1Qのフリースロー
スパーズ 8/9
サンダー 4/8

無駄の多いサンダー

サンダーのオフェンスの不思議な事は3P待ちがいるのにスペーシングが悪い事です。それは3Pを打たされてしまうからかもしれません。

そんな3Pが5/7と決まったため29点まで伸ばして1Qが終わります。体感は35点くらいなのにイージーだと決まらないサンダー。



◉どちらが個人技主体なのか

パーカーの3P、グリーンのバックドア、ガソルのダンクでスパーズが逆転します。鮮やかといえば鮮やか。ディフェンスが悪いといえば悪い。

個人のディフェンス意識は高いし、しっかり守るけどプレッシャーをかける感覚が強すぎてスパーズの餌食になっています。特にセカンドユニットになるとカバー出来る選手もリムプロテクターも不足します。

 

サンダーはオフェンスも苦しくなります。

サンダーってシーズン当初はカーメロをセカンドユニットにいれてアイソレーションを活用していましたが、上手くいかなかったので辞めました。でも、今のカーメロなら上手くいきそうなのに全く使わなくてなります。

仕方ないのでウエストブルックをいれるとカバーディフェンスでスティールしたり、個人でドライブ決めたり。



サンダーはウエストブルックからグラント
アダムスという流れは出来ているのに、イージーシュートが決まりません。そのカウンターからミルズの3Pが決まり、逆に点差が開いていきます。

珍しくシュートが決まりまくるスパーズ

 

マレーがウエストブルックのパスをスティールして速攻を決めます。火がついたウエストブルックがドライブにいき、スティールしと簡単に反撃しますがフリースローが決まらないので点差は縮まりません。

ゲイのミドルで10点差になります。
スパーズはオルドリッジとゲイだけが個人技で勝負出来るのですが、そこを非常に上手く活用させています。

点差が二桁になりポール・ジョージが活躍します。ダブルクラッチ気味にミドルを決めるとスティールからアシスト。さらにドライブ&ワンで1人で一気に3点差にします。

 

しかし、またもオルドリッジ。オフェンスリバウンドを押し込み、ミドルを決め、1人でなんとかしてしまいます。ゲイもスティールから速攻。2人でなんとかするスパーズ

サンダーもカーメロが連続3Pで対抗して59-56で前半が終わります。全員で戦うのはむしろサンダー。オルドリッジとゲイだけで勝負しているようなスパーズ。



よくわからないのはゴール下に密集するスパーズディフェンス。次第に全くコールされなくなりました。これがあれなのかコービー曰く「ずっとファールしているとコールされなくなる」状態。

これがサンダーの決定機を潰しまくっていました。

一方でゴール下に強かったスパーズ。オルドリッジ、ゲイ、そしてガソルも高さを活かしました。サンダーがアダムスだけなので利用しています。だからといってカーメロをパターソンに変える事はしないサンダー。
まぁ仕方ない。頑張ろうカーメロ。

サンダーの方がかなり良かったけど、必ずしもそうはならないスパーズの強さ。



マレーvsウエストブルックは非常に面白い。内容はウエストブルックの圧勝なのですが、時にスティールで速攻を決めてしまうので直接的な得点への貢献はそこまで差がありません。

マレーが背伸びしてでもウエストブルックに追いつこうとしていて、ウエストブルックの方は単に勝つのではなく子供扱いしたがるからお互いの意図が見え隠れする面白さです。



◉スターターが長くなるサンダー

 

カーメロの3Pで同点になりますが、カイル・アンダーソンの3Pですぐにリードします。滅多に打たないのに、こんな時だけ積極的。

前半からミスが多かった両チームですが、それはディフェンスがもたらすターンオーバーが殆どでした。しかし、後半になると自分達のミスが増えてきます。
ポール・ジョージが速攻をグリーンにブロックされますがダンクにいけば何でもないのをレイアップしたせいだったり。

そしてオルドリッジのミドルも外れ始めます。そうならばサンダーペースのはずが、ウエストブルックもミスしてしまい、ローペースな試合に変わっていきます。

 

アダムスとウエストブルックのコンビでサンダーが逆転します。ブリュワーも速攻で続いてスターターが交代する前に5点リードを得ます。



スパーズもジノビリとパーカーで対抗します。ここはスパーズの強みです。ベンチの方が落ち着いているし、それを狙ってユニットを組んでいるポポビッチ。

ドノバンはスターターを長く残しますが、残り3分になって流石に限界なので少しずつ交代させていきます。

ジノビリが動き回って3Pで2点差に。フェルトンがドライブ、3Pと返しますが、パーカーのアシストからゲイの3Pで4点差になって終わった3Qでした。



◉ワンパターンだな

 

またもセカンドユニットで逆襲するスパーズ。これもポール・ジョージのダンクをガソルがファール気味に止めてカウンターでグリーンの3Pなのでタチが悪い。

お互いがひたすら守り合います。リバウンドが激しくなるけど、なんとかかんとかお互いにキープして耐えます。本当に耐えている感じの両チーム

 

得点が取れなくて苦しいサンダーは早めにウエストブルックを戻します。しかし、そのパスからシュートが決まらないサンダー。一方でこぼれ球が手元に来たグリーンの3Pで同点になります。

突然バータンズを起用してくるスパーズ。するとアダムスの決定機をブロックするから難しいね。

得点が入らないよ。4Q5分経っても両チーム合わせて12点だけ。



スローインで5秒オーバーまで出るようなディフェンスの戦いになります。シュートが決まらない。そんな中でブリュワーがボールない所でファールしてフリースロー与えるとか苦しいわ。

ミルズがステップバック3Pを決め、アダムスがミルズにパスしてしまいカウンターからバータンズの3Pでスパーズが7点リードします。オルドリッジのリバウンドで残り3分で8点差に。

 

ウエストブルックのミドル、ブリュワーの速攻で逆襲しますが、またもウエストブルックのパスをマレーがスティール。読みと手の長さ。

ウエストブルックが超ロング3Pを打ちますがエアボール。その時にグリーンがポール・ジョージの顔に肘をいれますがノーコールとかさ。

ウエストブルックのレイアップをアダムスが押し込んで残り1分半3点差に。またファールしてしまいオルドリッジのフリースローで4点差。

ポール・ジョージの3Pにマレーがファール。これは仕方ないやつ。残り1分1点差。

オルドリッジがダンクで3点差。ウエストブルックのパスをマレーが叩き、3Pを狙うとミルズが触って試合が決まりました。



サンダーの方が大分強かったです。でも結果は違うのよ。

要因として終盤になるにつれてサンダーはワンパターンになります。しかもオフボールで動くのはポール・ジョージだけのセットばかり。

ウエストブルックのドライブは止まらないけど、待ち構えておけば簡単には打たれないし、そこから出てくるパスをマレーが奪ってしまいます。

このマレーが奪うのが大切で要はヘルプ要らないからコーナーもフリーにならない。フリーにならないからマレーはアダムスを狙っています。完全にスパーズの作戦にハマっています。

 

◯デジョンテ・マレー
5スティール

だからこれが1番大切でした。

で、何故カーメロにやらせないのか?
それが効率的でないのは理解出来ます。でもチームとして全く得点出来ていないならば、1回くらい混ぜれば良い。決まれば続けるだけ。

それをウエストブルックの責任には出来ません。だって毎回同じセットにしているのはHCだから。

ブレイザーズの何が良くなったかというと、相手の弱い部分をつこうとする事です。そこにはハークレスやアミヌだけでなく、コリンズなんかにも攻めさせます。でも確率は悪い。
セルティックスなんかラストシュートをオジェレイに打たせようとしたわけだし。

サンダーにはカーメロもいるのだから、普通に使えば良いのに同じパターンの雨あられ。そんな事をしているのはロケッツくらいだったけど、今季はクリス・ポールもいるから違うよね。

守れて強いけど勝てないサンダー

それも他のチームが全員でやって成功しているのに、全員でやるどころか毎回同じパターンだよ。

 

そういえば昔、ウエストブルック、デュラント、ハーデンがいた頃も終盤になると毎回同じパターンやっていたな。でも3人がスクリーン掛け合ってくるから誰も離せないので成功率は高かった。

HCじゃなくてチームの文化的問題かもね。



スパーズはラッキーな勝ち方でもありました。前半はそれでもオルドリッジとゲイによって勝負出来ていました。後半、特に4Qは全くダメだったのだけど、ディフェンスからのアーリーオフェンスやこぼれ球が目の前に来て得点出来ました。

いや、本当にチャンスは作れていなかったよ。でもディフェンスから得た得点で対抗したので、サンダー様様。

一方でそんな時にしっかり決めたよね。だから集中力が高かったし、耐える事に慣れていました。

 

◯ラッセル・ウエストブルック
19点 FG7/19
5アシスト

要はアシストを抑えた事がスパーズの勝因です。ちなみにFG%が低かった事はウエストブルックだけの問題ではなく、周囲がパスから決められなかった事でスパーズが躊躇いなくウエストブルックへブロックに飛べていました。

そんなわけで終わってみればマレーによる勝利でした。



レフリーコールについては、まぁこんなものだと思いますが、グリーンだけは危険だから何とかして欲しい。

そしてプレーオフね。両者の対戦はなんか面白くないから避けて欲しいな。どっちもシュートが決まらないからレフリーに激しく左右されてしまうんだよね。

多分この試合もゴール下に厳しいレフリーならサンダーの楽勝でした。でもハンドチェックに優しいレフリーならスパーズが楽勝な気もします。

「レフリーもゲームの一部」なのは許せるけど、3分の1くらいになると許せないからね。

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