20180317 シクサーズ vs ネッツ

次回はシクサーズです。
次回といっても既に書き終えています。
データから書いた記事と試合内容がリンクしているのか?
その確認のために観ている試合

 




 

◉ネッツ!ネッツ!ネッツ!

管理人はいつのまにやらネッツのファンです。そんなネッツは11月10日以来初めてディンウィディーをスターターから外します。勝てない中でラッセルを残す選択をしました。これぞ厳しい先入観の世界で、ディンウィディーの方が良いのは明らかなわけですが、先を見据えたらそうなるのさ。

 

ネッツは尋常でないコートビジョンをもち予測不能のタイミングでパスもシュートもするラッセルと、堅実なプレー選択で論理的なパスをしながらも強気なシュートセレクトで引っ張るディンウィディーという2人のPGを中心にしています。

そこに3Pシューターとインサイドフィニッシャーを置きます。それをロケッツのハーデン&クリス・ポールに例えますが、主役以外の役割はシクサーズとも似ています。



そんなネッツのオフェンスはラッセルによる予測出来ないシュートで先制します。しかし、3Pはイマイチの立ち上がり。殆どのケースでシモンズを外しているネッツの選択です。

次にディンウィディーが出てくると、スイッチさせてからのエンビートとの勝負が増えます。ディンウィディーが2回連続でエンビートを見事なフェイクで抜くとエンビートはハードファールで止め、フレグラントをコールされます。

 

最近は出番のないオカフォーが起用されるとエンビート相手に得点を重ね、アタックからアシストも見せます。

ラベルトもアイソレーションで見事なハンドリングフェイクからエンビートを抜いて得点します。

今回の目的はシクサーズの確認な訳ですが、ネッツ目線でみているのはこれらのプレーが重要だからです。その内容は次回見てもらうとしてポイントはこんな感じです。

 

◯シクサーズはディフェンスのチーム
・その割にペリメーターディフェンスは怪しい
・守れているようでファールで止めている事もある

◯エンビートは圧倒的なレーティング
・しかし、そこまでエンビート次第なのかというと違う問題がある
・実際にエンビート狙いで成功しているネッツ

 

そんなわけでシクサーズのディフェンスは良いのですが、その数字に騙されずに欠点をついているネッツです。ただ狙ったのはエンビートとの勝負くらいで、そもそもネッツのやりたい事をやっているだけです。

ネッツは好調なオフェンスで前半58点で折り返します。



◉ギャンブラー達

 

シクサーズも反撃します。初めに当てたのはジャスティン・アンダーソン。次々に難しい3Pをヒットしていきます。

◯ジャスティン・アンダーソン
9点 3P3/4

さらにラッセルがシクサーズを助けます。ミドルの選択が多いラッセルのシュートが外れるとリバウンドがいない上に速攻に移行しやすくなります。これが3Pやレイアップのミスならばこんな事にはなりません。

 

スペーシング&3Pのチームでディフェンスの体形が崩れない内に打ってしまうミドルは効率の問題だけでなく、リバウンドからアーリーオフェンスへの移行も楽になります。
ミドルがダメ!というのは3P活用チームにとってはシステム的にも危険だからです。反面教師のラッセル。

それをシモンズやマッコネルがリバウンドからプッシュするので厄介です。この試合で何度も紹介されたのはラッセルとシモンズは高校のチームメイトだった事。

ポジションこそ違いますが、パスファーストのプレー、合わせの意識、タイミングをズラすシュート、そしてフリースローが下手と共通点も多いです。

 



シモンズによるアーリーオフェンスによりリズムが生まれてきたシクサーズは、シモンズ、レディック、ベリネリ、サリッチ、イリャソバなんてユニットを組みます。

 

前半残り3分て11点差があったものの、ベリネリとレディックの連続3Pもあり一気に点差を縮めます。

割と否定的だったのですが、ネッツが小さかった事もあり、これが成功します。リズムの良い攻撃でシモンズ仕様のオフェンスにより好調なネッツのオフェンスについていけます。

シクサーズも前半55点で続きます。



◯シクサーズはシューターのチーム
・レディック以外は誰が当たるかわからない

◯戦術シモンズ
・オールラウンダーのシモンズに何でもやらせるので、ユニットの組み方が便利

前半のシクサーズは少し微妙な内容だったのをシューター達が救いました。代償としてディフェンスに問題はありましたが、ネッツが助けてくれた面もあります。

次回はシューター達に否定的な見解で書いていますが、それは悪いことばかりではないという例示でした。



◉決まらないネッツ

 

3Qでシクサーズは31ー23と大きくリードします。しかし、ほぼネッツが酷かった。ネッツというかラッセル。この辺がネッツが勝てない理由でもあります。やっている事もセレクトも悪くないけど、連続で外してくれます。難しいねディアンジェロ・ラッセル。

しかし、ディンウィディーもピリッとしなかったし、最近は全く魅力を感じなくなってきたジャレット・アレンも消えていました。難しいねネッツ。

 

そんなネッツに対してシクサーズもあまり良くありません。良くないのですが、それを2人で何とかしてしまいました。

◯ジョエル・エンビート
11点 FG3/9
4オフェンスリバウンド

◯ベン・シモンズ
11点 FG5/7
3オフェンスリバウンド

 

◯シクサーズはエンビートとシモンズのチーム
・シューター達は2人を活かすための武器
・リバウンダーって大事なんじゃないの?

まぁ正直、エースコンビ同士の差が出たような内容でした。ネッツはラプターズ戦もラッセルが決められなくて負けたしな。

シクサーズからすると素晴らしい2人なのですが、何でシュートもリバウンドも何でも2人にやらせているのか。



◉勝負強いネッツとコビントン

大事な場面でラッセルがミスを連発します。チームメイトだったから読まれているかのように、何でもないパスをシモンズに奪われてしまいシクサーズがリードを奪います。

ラッセルはベンチに座らされ、ディンウィディーのチームになります。それがネッツの良い部分でもあるし、ラッセルのダメな部分でもあります。シモンズはやらないミス。

 

この4Qではディンウィディーのネッツが勝負強さを発揮します。シクサーズ5点リードで始まったのを何度も追いかけては4点差にされますが、ホリス・ジェファーソンやジョー・ハリスが粘り強く決めていき、キャロルが巧みに得点していきます。
201㎝のエーシーはエンビートを抑え、3Pを決めていきます。

そこにシクサーズはコビントンとレディックが決め返します。想定外はコビントン。疲れると決まらなかったのが重要な3Pを決めます。お疲れ気味のエンビートですが、ここでも4つのオフェンスリバウンドを奪いシクサーズが勝利しました。

 

◯4Qのフリースロー
シクサーズ 13/16
ネッツ 8/9

さて、このフリースローの差だけでレフリーを批判することは出来ませんが、多くの場面でシクサーズに有利な判定が出て、最後はディンウィディーのドライブをエンビートとアンダーソンが挟んで止めましたが、エンビートの足は動いていたし、アンダーソンに至っては押し出していました。

 

そもそも前半の段階でエンビートはハードファールをしまくっていました。1回目はフレグラントになったものの、エーシーの顔やカニンガムの頭を叩いたのはノーファール、そして飛んでいるラベルトへのタックルも普通のファールでした。2回退場していても良かったエンビート。

ペイサーズ戦ではサボニスに乗っかりケガで離脱させています。エーシーとカニンガムへも長い腕により当たってしまったものではあります。振り回しているけど。

 

それぞれエンビートに悪意はないと思います。そこは誰かとは全く違います。しかし、現状のルールでは頭や顔はフレグラント1の対象のはず。1つ目のディンウィディーへは簡単にコールされたのに、その他はリプレイの結果ノーコールです。

リーグから誕生日プレゼントされたとしか思えないエンビートへの処理でした。



ちょっと4Qは何とも言えませんでした。完全にシクサーズの負けパターンだと思っていたのですが、ファールコール云々ではなく、しっかりと決めきったシクサーズでもありました。それは純粋にレディックとコビントンを褒めておきましょう。

 

サマリーのスタッツです。

◯ジョエル・エンビート
24点 19リバウンド
FG6/23

非常に評価のし難いエンビート。7オフェンスリバウンドは見事だし、フリースローも11全て決めました。しかし、このFGは酷い。
問題は確率よりもアテンプトの多さ。シューターを増やした結果、激しいインサイドの争いに加えてプレーメイクも増えているような。そしてお疲れなわけです。終盤に怖くなかったエンビート。

 

◯TJマッコネル
14.5分 6点 3アシスト

相変わらずのクレバーなパッシングをするけど、シューターを増やした結果、プレータイムは減らされました。エンビートが疲れた理由はゲームメイクしてくれるマッコネルがいないから。

 

◯ベン・シモンズ
21点 FG10/17
12アシスト 3スティール

リバウンドが2つ足りなくてトリプルダブルを逃しました。3スティールは全てペリメーターディフェンスを担当している時です。
イリャソバが良かったのでペリメーター担当が多く、それはディフェンスリバウンドの本数を減らしました。ユニットとの関係でリバウンドやアシスト数が変わってきます。



この3人から総合的にみるとこんな現象があります。

◯シューターを重用するシクサーズ
・エンビートのインサイド負担が増える
・マッコネルのプレータイムが減り、エンビートのオフェンス負担も増える
・エンビートバテる

スターターだとサリッチはリバウンドを取るのでそんなに問題はありません。ベリネリやイリャソバをSFやPF起用した時に負担が増えがちです。

 

◯シモンズはディフェンスでも便利
・ペリメーターが最も効果的
・リバウンド数は減るけどね

しかし、残念ながらこの試合ではペリメーターで起用したためにエンビートの負担が増えた面もあります。それはさすがに致し方ない。



◯3P
シクサーズ 12/27
ネッツ 15/30

◯FG
シクサーズ 45%
ネッツ 45%

◯オフェンスリバウンド
シクサーズ 13
ネッツ 11

◯スティール
シクサーズ 9
ネッツ 4

オフェンスリバウンドとスティールで勝ったようなシクサーズです。なのでやっぱりディフェンスが大切なチームです。それにはシモンズはペリメーターで起用したい。

同時にインサイドを攻めさせた方が止めやすくなっています。そこにはエンビートいるし。

放出したブッカーのオフェンスリバウンドで勝った試合もありましたが、シューター揃えるので決まらなかった時に粘れる要素を重視するかどうかは判断が分かれます。

 

・ペリメーターディフェンスは強くない
・インサイドを攻めさせたい
・オフェンスリバウンドは勝利のカギ

そんなわけで次回に続きます。
ポイントになるような要素がしっかりと出てきています。イメージと違ったのは、予想よりもシューター達が働いた事です。大事なのは

 

・この試合ではシューターは働いた
・代償として守れなかった
・オフェンスリバウンドで勝利した

こんな部分になります。シューターが働かなかったならば、接戦になった理由になるのですが、そういうわけではないので苦しいわけです。

 

また、前述の通りファールで止めるチームが、リプレイの判断に助けられています。これは割と危険でプレーオフでどんな判定が下されるのかです。

プレーオフではコールが厳しくなって有利になる可能性は大きいです。でももしも叩いたのがレブロンの顔だったら、どんなリプレイ判断が下されるのか?

そんな不安材料でした。



しかし、ネッツは勝てない。

そこにはラッセルっぽい理由が沢山ありそうです。ディンウィディーならばチームは安定して接戦を展開していきますが、リードを得るようなプレーをするのはラッセルです。

徹底的に2人でのプレーを試しても良い気がしますが、そうも言えないくらい勝てなくなってしまったという事なのかな。

 

内容は面白いよ。

必要なのはラッセル&ディンウィディーの勝負強さ。シクサーズ的ではなく、ロケッツ的な強さを目指そう!

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